受験勉強には体力が必要?

よく、いろいろなところで目にするのが、受験には体力が必要という文字です。

大抵、その文章を見ていくと、スポーツをやるにつながっていきます。

私は、スポーツでの筋力強化と勉強の体力にはまったく関係が無いと思っているので、そういう文面を見ると不思議な気がします。

 

例えば、クルマのレーサーは筋トレなどで運動しているそうですが、それは横Gに耐えられるようにだと思います。

疲れてきたときの集中力の向上にも役に立っているかもしれません。

 

将棋の棋士もランニングなどはやっていると思いますが、それは集中力の持続のためだと思います。

しかし、一手のミスが命取りになる、全く気が抜けない将棋のトップレベルの戦いと、1科目30~60分くらいで、覚えていればできる典型題が多く存在し、難しい問題には、受験生が解けるように上手く誘導された設問のついている中学入試を比較する必要はありません。

強いて言えば、頭の重さに耐えられる首の筋力と1時間ほど座っていられる筋力や集中力があれば十分ということになります。

 

これは、机上の空論ではなく、いままで見てきた生徒さんを思い出して書いています。

運動神経が良さそうだけど、すぐぐったりする生徒さん、スポーツは苦手そうだけど、勉強になると嬉々として集中して授業に取り組む生徒さんなどがいました。

体力強化と、中学受験勉強の集中力には相関関係は無いと言い切っても良いです。

もし、長時間の勉強を求めたときに、集中力が持続しないと嘆いているのであれば、その勉強自体に無理があると思います。

時間が長いのか、面白くないかのどちらかです。

 

話は変わりますが、自宅学習生は、勉強の体力が無いと思っています。

以前のブログでも数回書いたことがありますが、通塾生の持続力は見上げるものがあります。

模擬試験になると、その差が大きいと思います。

通塾生の場合は、1コマ80~90分くらいの授業を受け続けます。

それを何コマも連続して受け、週に3~5回繰り返していけば、持続力は増すでしょう。

夏期講習でひと夏越すと、見違えるように持続力が高まります。

 

しかし、持続力が高くても、テストの時間以上持続している必要はありません。

自宅学習生が体力が無くても、テストの時間持てば十分です。

ウルトラマンが3分以内に相手を倒すようなイメージです。

テストの時間は長くても60分ですので、60分は集中して机に向かうような体勢ができていれば、それ以上、体力を問題視する必要はありません。

塾講師からすると、体力が無くて、授業中だらっとしてしまうのと同じくらい気になるのは、問題を取り組んだときに、すぐに諦める生徒さんです。

この諦めることに関しては、通塾生の方が問題がある場合が多いです。

 

今回は短めですが、まとめます。

体力とは、テストを受けられる持続力のことで、それはスポーツではなく、日頃の学習で強化できます。

スポーツで鍛えられるのは、筋力です。

体力と同じくらい重要なのは、問題を粘り強く考え続ける姿勢で、それは、すぐに諦めず、粘り強く考え続けることから生まれます。

体力という文字に惑わされずに、勉強の体力は勉強で付けると良いと思います。

 

もちろん、運動して体力を強化することは、人間として大切なことです。

ここで述べたいのは、運動の必要性ではなく、受験のときの体力と、運動の体力は違うということで、運動を頑張っても、学習に良い効果を与えないということです。

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