「4年生から塾に通わせて、長い時間机に向かっているのに、成績が伸び悩んでいる」
「宿題はすべて出しているのに、応用問題になると手が止まってしまう」
もし今、そんな壁に突き当たっているなら、少しだけ立ち止まって、一緒に考えてみてほしいのです。
はじめまして。「受験算数OS」の開発者です。
その経験の中で、一つ、確かに思うようになったことがあります。「勉強時間の長さ」や「問題を解いた数」は、それが中身の伴わない『こなす作業』になっている限り、算数の本当の学力には結びつかない、ということです。
なぜ、これまでの実績を土台にしながら、あえて「5年生スタート・AI伴走型」という新しい形の教材を作ったのか。その理由を、お話しさせてください。
これまでのこと
私はかつて、サピックス(SAPIX)小学部で専任講師を務め、最難関中を目指す子どもたちを、最前線で指導してきました。
その後、神奈川の川崎予備校で、小4から小6までの全学年・全単元にわたる算数のカリキュラムとメインテキストを、一人で作り上げました。その場しのぎのプリントの寄せ集めではなく、3学年分のすべてのつながりを見据えて、一本の木のように編み上げる ―― そういう作り方です。そして、その自作テキストを使って、自分で何年も授業を担当しました。
最上位クラスから最下位クラスまで受け持ち、子どもがどこで手を止めるのか、どの説明で目の色が変わるのか、どの順番・どの書き方なら次の一手が自然に見えるのかを、毎年、手元の動きと表情を見ながら手直しし続けてきました。この現場での積み重ねが、受験算数OSの土台になっています。
塾を離れてからは、自学自習用の教材「対話式算数」を書き、販売してきました。
伸びる子に、共通していたこと
長く指導する中で、応用問題になっても崩れず、確実に伸びていく子には、はっきりした共通点がありました。
それは、解き方のパターンをたくさん覚えている子ではありません。「式、表、図など、自分に必要な分だけ、手を動かして書ける子」です。
頭の中だけで処理しようとせず、思考の道具を使いこなせる子が、最後に強い。逆に、膨大な宿題を終わらせることに追われ、理解を置き去りにしたまま「解き方を覚えるだけの長い勉強」を続けた子は、5年生の後半で壁にぶつかりやすい。そういう場面を、私は何度も見てきました。
だから、受験算数OSがいちばん大切にしているのは、解き方の暗記ではなく、「何を書くか」です。
「分かりやすい解説」だけでは、伸びない
長く教材を作ってきて、確信していることがあります。
見やすい解説、きれいな解法、正しい説明 ―― これだけでは、算数が苦手な子は伸びにくい、ということです。
なぜなら、子どもはそれを「きれいだな」と思い、真似して(覚えて)終わってしまうからです。大人の洗練された解き方を見せることが、目的ではありません。大切なのは、子ども自身が、初めて見る問題に対して、「ここに注目する」「これを書く」「次にこれを使う」と、自分でハンドルを握って考えを進められるようになることです。
受験算数OSが、解説の美しさ以上に「泥臭い思考の流れ」を重視しているのは、ここに理由があります。
なぜ、5年生スタートなのか
「4年生から塾に通わないと間に合わない」と感じている方は多いと思います。けれど、カリキュラムの組み方次第では、必ずしもそうではありません。
象徴的なのが、中学受験算数の最大の鍵である「比と割合」の順序です。
多くのカリキュラムでは、5年生の初夏にまず「割合」を学び、その数か月後に「比」を学びます。ところが、比を学んだ瞬間、それまで覚えた割合の複雑な解き方は、よりシンプルな比の解き方へと置き換わり、使わなくなっていきます。この「覚え直し」の負担が、5年後半の苦しさの一因になっています。
だとすれば、最初から「比」を前提とした順番で学ぶ方が、子どもにとっては近道です。
私が川崎予備校でオリジナルのカリキュラムを作ったとき、この考えで「5年のスタートから、比を前提とした順番で教える」という形を実践しました。子どもたちは混乱することなく、スムーズに難問まで進んでいきました。5年生から始めた子も、分数や図形の基礎を少し補うだけで、無理なく追いついていきました。
受験算数OSの本編は、この経験をもとに、比を軸として組み立てています。
そして4年生の時期は、塾の先取りを急ぐより、「場合の数」などを、じっくり楽しみながら取り組む方が、後の伸びしろにつながると考えています。
「対話式算数」から、AI伴走型へ
塾を離れて書いた「対話式算数」は、多くのご家庭に使っていただきました。塾に通わずにサピックスオープンで偏差値74を出す子が生まれるなど、手応えのある教材だったと思っています。
ただ、13年前に書いたこの前作は、カリキュラムを「4年生スタート」という当時の一般的な型に沿って組んでいました。私自身、まだその枠組みの中で考えていた部分がありました。
転機になったのは、AIの進化に触れたときです。AIを家庭教師のように使えるなら、私が本当に理想とするカリキュラムを、誰もが自宅で実践できるのではないか ―― そう考えました。
そこで、解説をすべて書き直しました。今の子どもたちが集中して深く読める文章へと作り変え、前作以上に「表」を活用して、「書くことで、次に何を求めればよいかが見えてくる」解き方を組み込みました。それが、受験算数OSです。
受験算数OSは、Google NotebookLMをはじめとするAIツールと連動するように設計しています。教材に込めた思考のプロセスをAIに読み込ませておけば、子どもが壁にぶつかったとき、AIと対話しながらヒントを得られます。保護者が夜遅くまでつきっきりで教え込む必要はありません。学習の環境を整え、進み方を見守っていただければ十分です。
これからの中学受験のかたちとして
これまでの算数の学び方は、解き方を覚えて乗り切るテストには強くても、自分で仕組みを理解し、手を動かして考える力が育ちにくい面があったように思います。
私が変えたいのは、そこです。「覚える算数」から、「自分で分かりやすく書いて、論理的に考えて解く算数」へ。
条件を、自分で書いた表や図に整理して、構造をつかむ。この力は、入試のためだけのものではありません。社会に出て、複雑な状況を前にしたときにも、支えになる力だと思っています。
受験算数OSと、AI(NotebookLM)を相棒にすれば、自分のペースで、深く学んでいくことができます。塾に通う道も、通わない道も、それぞれに良さがあります。そのうえで、「家庭でも、これだけ深く学べる」という選択肢を、確かな形でお届けしたい。
お子さんが、合格のその先まで使える思考力を手にするために。よろしければ、この新しい算数の学び方を、一緒に始めてみませんか。