- 2016年3月6日
4月1日に「塾無しで難関中学を目指します(後編1)」に書きましたが、3部作のラストといいながら、完結しませんでした。
今回はその完結編です。
6年生の学習について具体的に書いていきます。
まず新6年生の2月から書きたいのですが、いまはタイムリーな時期ではありません。
ご了承願います。
通塾するかしないか、家庭教師をつけるか、個別指導に行くかを計画を立てます。
軌道修正をして予定を変更しても構いません。
最初に計画を立てることが大切です。
どういう場合にどのようにするとフローチャートのように決めてもいいですし、時期で決めるのでもいいと思います。
各塾で「○○中対策講座」というものが設置されている学校を受験する予定であれば、何かしら利用した方が良いと思います。
6年生で大切なことは不安を消していくことです。
学習していくと、余程の楽観的な人以外は、失敗したとか後悔したということになります。
時間を戻せるわけではないので、そういう芽を摘んでおくことが大切です。
摘んだことになる最大のものは、志望校対策講座の授業に参加することだと思います。
しかし、志望校対策講座の学習が本格的になるのは9月からですので、そこから参加で良いです。
1学期の間に慣れるために体験のつもりで行っても良いと思います。
話が大きく脱線しますが、最近のプロ野球を見ていて、とても不思議なことがあります。
キャンプが2月からで、3月から本格的にオープン戦が始まり、4月から開幕というスタイルを昔から続けています。
昔は、2月は体作りで、3月になったら徐々に実戦に慣れていき、4月の開幕に合わせるというスタイルが普通だったと思います。
いまは1月の間に体作りを終わらせて、2月上旬から実戦に入っていき、3月ともなれば、ほぼすべての選手が準備OKで、もう開幕戦を迎えていいくらい仕上がっています。
こんなベテランが、もうオープン戦に出ているの?と驚くことが多いです。
なぜ、いきなり受験ブログでこんなことを書いたかと申しますと、受験生もそれに当てはまるような気がするからです。
一昔前よりも、始動を早くした方が良いと思います。
1学期の学習は、いまの2月のキャンプに当てはまり、実戦に入っていく必要があります。
9月からの志望校対策講座は、いまの3月のオープン戦のように、もう受験を迎えても良いくらいの仕上がりの状態にしておくべきです。
さすがに9月の時点でもう受験でいいという状態までは難しいと思います。
その一歩前の段階で、各科目、残す1つのテーマを克服しようという体勢になっているのがベストです。
算数でいえば、手強い立体図形や、数の性質や、難度の高い速さや、思考系の問題のうちの1つを最重要視していこうという体勢です。
もちろん、易しい問題も織り交ぜながらバランス良い学習を心がけますが、最後のテーマを克服できるように頑張ります。
そのときに、最後のテーマがたくさんあると、首が回らなくなります。
1学期と夏休みに、志望校の過去問をやることは当然として、頻出単元の得意分野は自信を持つところまで学習しましょう。
そんなに早く志望校を決められないという声も聞こえそうですが、それは問題ありません。
志望校の候補が複数ある場合は、難しい方からやるのが鉄則です。
簡単な方に変えるのは簡単だからです。
難しい方が現時点では歯が立たないならば、易しい方からやっても良いですが、その場合、難しい方にチェンジできる可能性は低くなります。
このように書いていきますと、新6年生の2月から入塾する!あるいは4月から入塾する!と決めた人以外は、夏休みまで家で勉強した方が良いような気がします。
四谷大塚やサピックスの模試を受けて苦手な単元が見つかったら、そこをしっかり学習していったり、既に全単元の学習が終了していたら、再度、典型題を総復習したり、志望校の過去問を解いたり、強化したい単元を学習したりするので、誰でも充実した時期になります。
やることが見つからず手持ち無沙汰ということはないと思います。
とは言いましても、夏は、ひとりで学習するのはクレイジーと言いたくなるくらい長くて辛い季節になります。
そんなときに効果的なのはテレビです。
高校野球を見たり、バラエティ番組を見ることを勧めているわけではありません。
NHKの教育系の番組を、ハードディスクに撮りためておいて、夏休みの午後や夜に気分転換の意味も兼ねて見るというようにします。
昔のビデオテープに録画だと管理が面倒ですが、いまは便利になったものです。
YouTubeで無料授業を見るのも休憩時間に見る程度ならば、気分転換に良いかもしれません。
できればひとりで見ないで、親子で見るようにして、会話を交えながら見ていくと効果が高まります。
中学や高校講座の理科や社会もなかなか良い内容があります。
夏期講習に行って、問題を解いて、出来ている問題の解説を聴くよりも、よほど効果があると思いますが、いかがでしょうか。
夏休みのポイントは、一にも二にも早寝早起きです。
4時起きと聞いても、東日本ならもう明るいので驚きません。
午前中に勝負を賭けるというメリハリのある姿勢が良いと思います。
自宅学習を選んだ場合は、夏休みは過去問に力を入れるはずです。
過去問の使用の仕方はいろいろあります。
- 実力を測るために模試感覚で解く
- 特定単元だけ解く
- その志望校に対しての基礎学力チェックとして前半部分だけ解く
- 志望校に慣れるために、後半部分だけ解く(解説を見るのもあり)
- 合格者平均点が高い年度だけ解く
などです。
塾によっては、過去問は9月からとか、11月からとか、第三志望校からというように決められていますが、算数教材塾・探求では、扱い方は自由で、できるだけ6年生の早い段階から使った方が良いとしています。
全く歯が立たない場合以外は、第一志望校からです。
塾講師時代、6年生の秋くらいまで勉強する習慣がなくて困っている生徒さんが、秋から過去問をやるようになってヤル気になってきたという生徒さんをたくさん見てきました。
俗に、それをヤル気スイッチが入ったとか、男子は目覚めたら伸びるといいますが、過去問をやることによって気合いが入ったということだと思います。
それならば、早い段階で気合いを入れた方が良いのでは、という考えです。
ここまでは、各塾に志望校対策講座のある学校を目指している生徒さん向けの話が多かったですが、そういう学校を目指していない場合は、9月から塾に行った方が良いというトーンが相当下がります。
しかし、上記の通り、9月以降は親子ともにナーバスになりますので、塾を利用するのも良いと思います。
行って良かったと思う可能性も十分あります。
困ったことの相談は、あとから入ったのにおこがましいなんてことはありません。
入塾したら、いままで通っている生徒さんと対等です。
9月からの入塾ができるかできないかは確認しておいた方が良いかもしれません。
志望校対策講座がない場合は、ラストの詰めを自宅でやるのが難しいと思うかもしれませんが、そうでもありません。
志望校の過去問をできるだけ多く集め、1回でも出た単元の典型題を繰り返し学習します。
教材は、塾教材でも良いですし、市販教材でも良いですし、もちろん、算数教材塾・探求も典型題の教材はあります。
よく入試が終わった後に、今年は傾向が大幅に変わったという方がいます。
それは不思議なことではありません。
学校の作問スタッフが、そろそろ変えたいと思うことがあっても不思議ではありません。
特に偏差値が上がっている学校は、スタッフが次のステージに上がりたいという気持ちで意欲作を出題する可能性があります。
それを予測することは困難です。
それに備えてというわけではありませんが、9月以降の学習は、あくまでも志望校の対策と、いままで学習してきた典型題のバランスが大切です。
食べ物もバランス良く食べないと、それぞれの効果が出ません。
それと同じようなものです。
傾向が変わった!という生徒さんに対し、私は、「対応できたんだよね?」と聞きますが、そのときに「一応、多分大丈夫だと思います」と言えるようではないといけないと思います。
過去問をどれくらいやるかについては、過年度まで遡ってやっても、そうしなくても、あまり合否の影響に関係が無いような気がします。
反復するのは、達成感を重視したい時間に余裕のあるお子様向けです。
どちらかというと、女子は、「この1冊と心中」というような教材があると、精神的支柱になりやすいです。
男子は、つまみ食いする感覚で、教材をころころ変えていった方が上手く行くような印象があります。
このあたりは、統計的なものではなく、いままでそのような傾向が強かったということです。
私の場合は、印象を重視しないようにしていますので、印象が強く残っていることを一般論にはしないようにしています。
フラットな目で見て、そういう傾向が多かったなということを書いています。
あまり、まとまらなくなってしまいましたが、これで終了とします。
こういうところも知りたいとか、分かりにくかった点とか、もう少し深く知りたいということがございましたら、お気軽にコメントください。
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ブログの題材となるような良いコメントがございましたら、ブログとして書きたいと思います。