- 2020年3月20日
割合には3用法があります。
- 基準量×割合=比較量
- 基準量÷比較量=割合
- 比較量÷割合=基準量
実は私は、どれが第一用法で、第二用法で、第三用法かは知りません。
ちょっと調べれば分かりますが、調べていません。
恥ずかしいことなのかどうか分かりませんが、そういうことに全くこだわらないスタイルで指導しています。
それを知らないことに問題点を感じたことがありません。
もう少しネタばらしをすると、1番の「基準量×割合=比較量」の式を書いて、それに数値を当てはめて、必要に応じて逆算をするスタイルです。
基準量さえ見つけることができれば、割合は見つけられるに決まっていますので、1番の式は誰でも書けるというわけです。
いやらしく、基準量も比較量も分数になっていると、どれが割合か間違えるかもしれませんが、初期段階では、混乱するだけのそういう問題はやるべきではないと考えていますので、上記の考え方で割合が身につきます。
例えば、100gの5分の2は□gという問題があったとします。
基準量は100gですので、基準量に割合をかけて、□=100×2/5=40gとなります。
導入時はもう少し丁寧に説明します。
- 5個に分けることは「÷5」「×1/5」の2通りがあります。
- それの2倍だから「÷5×2」「×1/5×2」「×2/5」となります。
- 「÷5×2」や「×1/5×2」だと、割合の問題を解くのに不具合があるから、必ず「×2/5」にしましょう。
このようになります。
線分図を補助的に描くことは大切ですが、線分図で解くわけではありません。
解くときはあくまでも「×2/5」です。
分数をかけることは、線分図からは連想しにくいです。
「基準量×割合=比較量」がマスターできれば、次々と計算式を立てて解いていけますが、つい、「100÷5×2」で解いてしまう生徒さんもいると思います。
線分図で考えると、「100÷5×2」に繋がりがちですが、その式でやっている以上、割合の問題をスムーズに解くのは難しいです。
「100÷5×2」で解いてしまうのは、まだ、割合を学習するのは時期尚早という状態の可能性が高いです。
数の性質や、場合の数や、速さや、立体図形などでしたら、時期尚早ならば、やらないという手があります。
もう少しやりやすい分野をしっかりやって時期を待つという作戦もありです。
しかし、割合は、多くの分野の礎となる分野ですので、避けて通ることは難しい場合があります。
塾によっては、相当早い段階で割合を学習し、その状況ならば転塾した方が良いのでは?と思ってしまう場合もありますが、5年生のこの時期ならば、先送りすることは、この先、算数で苦戦することは必至です。
頑張ってついていくしかありません。
大切なことは、線分図をかかないことです。
耳を疑うかもしれませんが、前述しましたように、線分図をかくと「100÷5×2」になります。
「100×2/5」に慣れていくことが大切ですが、そのためには線分図無しで、「割合はかけ算」と強く意識した方が良いと思います。
その意味では、3用法を使いこなすよりも、唯一のかけ算である「基準量×割合=比較量」をベースに逆算していくことが理に適っています。
複数の式が必要な場合は「×」と「=」が縦に揃うように書いていきます。
それだけでも上達の近道になります。
算数教材塾・探求では、割合の基礎は分数で処理するように説明していますが、標準問題からは、比の考え方を多用します。
そこは賛否両論あるところかもしれません。
仮に複数の算数講師で割合の導入を題材に朝まで生テレビをやったとしたら、熱い激論になりそうです。
私のいままでの経験上、算数教材塾・探求の方針で良いと思っています。
5年生でしたら、お通いの塾で、割合を学習しているころだと思います。
割合が時期尚早と思われる生徒さんの方が多いと思います。
なかなか上手く行かない場合は、是非このブログを参考にしてください。