今年は、難しい問題も多く、計算も複雑でとても厄介な入試だったと思います。
ほどほどの力の受験生なら跳ね返されそうです。
最近の渋幕や渋渋の台頭で、少々危機感があるのかもしれません。
ラストは、最近ほとんどの学校で出る立体図形ではありませんでしたが、桜蔭で良く出る容積の問題でした。
キレよりもコクのあるタイプでした。
下の基準で問題レベルを判定します。
A:ほとんどの人が出来る
B:取りこぼしたらややまずい
C:合格のためには取りたい
D:できたらアドバンテージ
E:できる人はごく僅か
Ⅰ
(1)A
少々大きい数が出てくるので大変です、桜蔭を受ける受験生ならさらりと解けるのでしょう。
(2)①A・②E
①は一の位が2と8の数です。
②は17を34回かけることになりますが、15で割った余りを求める問題です。
17は15で割るとあまりが2なので、2を34回かけると考えます。
こういう考え方はできるのでしょうか?
難易度Eとしました。
2をかけるごとに、15で割ったときのあまりは2、4、8、1、2、……と変化するので、34番目は4です。
(3)A
これは典型題です。
海の日って7月の第3月曜日?とやや心配になりましたが、そこまではいきませんでした。
47と7は互いに素なので、47日でちょうど区切りよく終わり48日目です。
1週間に6日やるので、8週目の土曜日です。
最初の土曜日の5月12日に49日をたして5月61日=6月30日です。
Ⅱ
(1)①いずれもB・②C
①は計算するだけです。
②は、案外大変です。
両端のAの四分円を除くと、14.13×A+18×B+9×9となります。
9×9は、重なりの正方形9㎠が9個で81㎠という意味です。
両端の四分円を合わせて14.13㎠
14.13+14.13×A+18×B+81≧250
一応、つるかめ算ですが、あてはめでも良いでしょう。
Aは6個、Bは4個になり、14.13+14.13×6+18×4+81=251.91㎠になります。
(2)①A・②E
①は正六角形を、正三角形6個に6分割し、そこに入っている4個の正三角形の4通りです。
②は難易度Eにしました。
まだ序盤なのに2つ目のEです。
これも①のように6分割し、そこに入っている4個の正三角形で考えます。
4個の正三角形から2個を選ぶ場合→6通り
4個の正三角形から1個を選び、隣の4個の正三角形から1個を選ぶ場合は4×4=16通り
4個の正三角形から1個を選び、隣の隣の4個の正三角形から1個を選ぶ場合は4×4=16通り
4個の正三角形から1個を選び、隣の隣の隣の(向かい合った)4個の正三角形から1個を選ぶ場合は10通り
この10通りはダブりがないように慎重に数えます。
回転させて同じものは数えないので、ここまでです。
「応用力をつける」に入れます
Ⅲ
(1)B
たくさんAを買うと安くなり、Cはあまり安くないと考えます。
A20冊だと1800円、B12冊・C8冊だと1736円です。
(2)A
いろいろ調べても、57冊ばかりになります。
(3)の問題文に目を通さないと、新記録があるのでは?と頑張ってしまいそうです。
(3)C
4900円ちょうどになるパターンが多いので、あまり見つかりません。
Cを買うようにしないと4900円未満とはなりません。
A50冊・C7冊でOKです。
B48冊・C9冊もOKです。
これだけ?と不安になりますが、B48冊・C9冊から、Bを1冊ずつ増やし、Cを1冊ずつ減らしても、Cが1冊以上なら4900円未満になっています。
Ⅳ
(1)C
これは旅人算です。
それに気がつかないと難しいと思います。
Aは0.5㎝/s上がり、水面は50÷225=2/9㎝/s下がります。
9㎝近づいたときなので、9÷(1/2+2/9)=162/13秒後です。
嫌な分数が出てきますが、頑張るのみです。
(2)①D・②B
①
おもりが底に着くのは、初めから、162/13×2+5÷0.5=454/13秒後です。
水は50×454/13=22700/13㎤減っています。
初めは、水は、水そういっぱいまで入っていたので、空気の厚さは22700/13÷225=908/117㎝
30-908/117=22と117分の28㎝と分かります。
こうやって書くと、それほど難しく感じませんが、かなり大変だと思います。
454/13を出せない受験生も多いと思います。
②
実は②の方が簡単です。
75秒で、50×75=3750㎤の水が減ります。
初め、水は225×30-1000-125=5625㎤あったので、いまは5625-3750=1875㎤です。
深さ10㎝のところまでの水は(225-100)×10=1250㎤です。
深さ10㎝より上の水は、1875-1250=625㎤です。
625÷(225-25)=3.125㎝で、10+3.125=13.125㎝になります。
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