開成2018年解きました

今年は、とても易しかったです。

これを見て、大学入試改革の話に繋げる人がたくさん出てきそうですが、私はたまたまだと思います。

大学入試改革の話を持ち出す人は、昨年がかなり難しかったことを忘れてしまっているとしたら、分析する側として残念です。

とても難しくなったり、簡単になったり、単元の偏りが激しかったり、バランス良かったりというように年度によってバラバラなのが、開成入試の特徴です。

今年は、易しい年度だったというだけのことでしょう。

昨年は難しかったので、易しくしようという狙いはあったかもしれません。

 

下の基準で問題レベルを判定します。

A:ほとんどの人が出来る
B:取りこぼしたらややまずい
C:合格のためには取りたい
D:できたらアドバンテージ
E:できる人はごく僅か

 

小問が7問もあります。

開成史上最多ではないでしょうか?

 

(1)

ただの計算問題ではありません。

0.1875は0.375の半分だから、3/16と分数に直し、3/16と7/8の逆比を考えます。

割合のような問題です。

蕎麦屋のカレーのように、開成の計算問題は、他とは一風違ったものになっています。

 

(2)

1番目を赤、2番目を青と決めてみます。

赤をア、青をイ、黄をウとすると、

アイアウイウ・アイウアイウ・アイウアウイ・アイウイアウ・アイウイウアの5通りできます。

1番目と2番目を変更していくと、5×2×3=30通りです。

 

(3)

流水算の典型題です。

開成の算数は、他の難関校とは違い、流水算、時計算、通過算が多いような気がします。

逆比を使い、速さの比を求めると、上り:静水:下り=3:5.5:8になるので、流速は2.5です。

 

(4)

これは、上手く解く人が多いと思います。

問題文を追って交換作業をしてはいけません。

解き方の違いが、合格者と不合格者の違いになっているのかもしれません。

食塩の和は、1.88×6+2.04×4=19.44gです。

初めのAは1.62×6=9.72gなので、初めのBも19.44-9.72=9.72gとなります。

開成の先生の遊び心のような問題です。

 

(5)

立方体の1/6を切り落としています。

 

(6)

これも典型題です。

正六角形の1/24を6個切り落としたものが、新しい正六角形です。

 

(7)ⅰもⅱも

平面図形と比の典型題ですが、典型題の中では難しい部類になります。

ⅰは、△ABJから△ABIを引きます。

いずれも底辺をABとします。

△ABJの高さは、BCの2/3×3/4=1/2なので、正方形の1/4

△ABIの高さは、BCの1/3×6/7=2/7なので、正方形の1/7

(いずれも相似を使っています)

△AIJは、1/4-1/7=3/28

ⅱは、ⅰを利用したいので、△AHKを求めます。

△AHKは、△ABKから△ABHを引きます。

いずれも底辺をABとします。

△ABKの高さは、BCの2/3×3/5=2/5なので、正方形の1/5

△ABHの高さは、BCの1/3×3/4=1/4なので、正方形の1/8

(いずれも相似を使っています)

△AHKは、1/5-1/8=3/40

△AIJから△AHKを引くと、3/28-3/40=9/280

ⅰとⅱがほとんど同じ解き方でした。

 

(1)

パッと見ると、ゾッとする半径ですが、たすと10mになり、快適に解けます。

半円の弧を求めるので、半径×3.14で求められます。

10×3.14=31.4mです。

 

(2)

半径の和で考えたいので、2018÷3.14≒642.6mとします。

6個周期なので、周期性で考えます。

1周期の半径の和は1+4+2+8+5+7=27mなので、642.6÷27=23あまり21.6

商の23で138個、あまりの21.6mは6個目まで行くので、合計144個です。

 

すぐに気がつくはずですが、等差数列の和の公式の逆算です。

ラストの問題がまさかの典型題とはやはり侮れません。

(1)A

3個以上の和という条件なので、和が49になるのは、7×7しかないので、7個で真ん中7で、4~10です。

 

(2)B

和が100になるのは、5×20と8×12.5があります。

5個で真ん中20か、8個で真ん中12.5で、18~22と9~16です。

典型題なので詳しく触れませんが、個数が偶数のときは、真ん中は「テン5」という数です。

 

(3)

数字が大きくなっただけで、(1)(2)と同じ解き方です。

1(7)や2と通じるところがあります。

今度は900なので大変です。

2×450から、4×225、8×112.5と進めて、8個で真ん中112.5

3×300から、6×150、12×75、24×37.5と進めて、24個で真ん中37.5

5×180から、10×90、20×45、40×22.5と進めて、5個で真ん中180と、40個で真ん中22.5

8×112.5で、8個で真ん中112.5

9×100から、18×50、36×25、72×12.5と進めて、9個で真ん中100、72個で真ん中12.5はマイナスになってしまうので不可

15×60から、30×30、60×15、120×7.5と進めて、15個で真ん中60(120個は論外ですね)

25×36から、50×18、100×9、200×4.5と進めて、25個で真ん中36(200個も論外です)

30×30は既に調べているので、ここまでです。

8通りありました。

面倒ですが、作業で解けます。

完答するのは難しいので、Dとしました。

 

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