- 2019年9月5日
算数の音読は効果あり?なし?
Twitterに学校の先生が算数の問題を読むときに音読をさせるのが解せない
という内容の書き込みがありました。
それについてのコメントで、音読してもしっかり読み取れるわけじゃないという意見が多かったようです。
私も同意見ですが、スカイプ指導のときに、よく生徒さんに音読してもらいます。
それは解けないときに、条件に気がついていないから解けない、逆に読み取っているから解けない、と判断したからです。
音読することで、すぐに自力で発見、または修正できるようにです。
音読の指示があったたときに、問題点があるからそのような指示が出たということで読んでいくから自力で発見、修正できます。
そのような意識になったなら、音読の方が効果があると思いますが、そのような意識になっていないときに音読しても効果があるかは疑問です。
私もパッと考えて解法の糸口が見つからないときに、重要箇所だけ音読で解くようにしています。
困っているときに、頭の中をクリアにして、もう1回改めて読んでいくことでの読解の精度が上がります。
対話式算数の本編
本題に入ります。
対話式算数は本編がかなり長いです。
1話について、平均10000字くらいだと思います。
3桁の数字は3個の文字にカウントされるなど、数字があると文字数は多くなる傾向ですし、対話型なので、誰が言ったか毎回名前を書いているので、実質はそこまで多くはありませんが、かなりのボリュームです。
それをまずじっくり読んでもなかなか身につきません。
隣にフォローしてくれる人がいて、一緒に読んでタイムリーな問いかけなどあれば、身につき方はマックスになりますが、1人で黙々と読んでも、あるいは音読で読んでも及第点レベルの読み取りは難しいです。
それはなぜかと言いますと、全体像が見えていないからです。
要所がどこだか分からない状態だと、全部全力で読むことになりますが、それは無理な話です。
しっかり読む箇所と、抜く箇所とが混ざり合って、吸収量が増えます。
対話式算数の本編の使い方
上記の音読と絡めますと、練習問題を全て解いて完結した後に改めて通して読んでいくと、今まで見えなかったものが見えてきます。
推理ドラマで、犯人がわかった後に、もう1回最初から見ると、見落としていた箇所が見えて、面白さが倍増しますが、それと同じようなものです。
解法のマニュアルのような解説書でもそのような使い方は効果がありますが、対話式算数の本編のように、物事を正しく見て、どういうアプローチをして、どういうことを心がけて解くかを載せている解説書ならば、最後に〆にもう1回読んだときの効果はとても大きいです。
6年生なら、基礎の導入は終わっていますので、小4対話式算数・小5対話式算数の練習問題をいきなり解き始め、単元が完結(3〜6話)してから、改めてその本編を一気に読んでいくスタイルです。
小4と小5の2年間の対話式算数で全102話ありますので練習問題は1530問になります。
1日に20問やりますと2ヶ月半で終わります。
A〜Dのレベル分けをしていますので、それを基準に選ぶ形なら、もっと短い期間になります。
弱点がはっきりしている方は弱点分野のみ学習でも良いです。
6年生のこれからの学習
全102話の学習をすると、塾と並行では難しいと思います。
しかし、通塾せずにテキストや動画授業で自学で進めてきた人や、深く理解する学習を目指して塾を退塾する人は、1530問の練習問題と、何話か解いたら本編をまとめて読むという学習スタイルで、理解が深まることは間違いなしと言ってもいいです。
いままで上手く行っていないという方は、教材が悪かったというよりは、教材の使い方がお子様に適していなかったからだと思います。
教材によって、使いやすい、使いにくいというのはありますので、対話式算数での上記の勉強がやりやすいと思ってくださいましたら、それでしっかり学習して理解を深める作戦は、とても有効だと思います。