類題演習

受験算数用語辞典第2回目です。

今回は類題演習です。

同じような問題を扱いたい場合、「同じ問題の解き直し」「数値替え問題」「類題演習」の3つのパターンが考えられます。

「同じ問題の解き直し」や「数値替え問題」は、そのままの言葉なので、どういうものを指すかというコンセンサスが取れると思いますが、「類題演習」は、とても範囲が広いのではないでしょうか?

 

ちょうど良い類題演習というのは、子供の学力によります。

例えば優秀な子の場合、次のような問題の流れで良いです。

(1)1×2×3×……×99×100の積を2で次々と割っていくと、何回目で割り切れなくなりますか。

(2)1×2×3×……×99×100の積を3で次々と割っていくと、何回目で割り切れなくなりますか。

(3)1×2×3×……×99×100の積は一の位から0が何個続けて並びますか。

(4)1×2×3×……×99×100の積を6で次々と割っていくと、何回目で割り切れなくなりますか。

(5)1×2×3×……×99×100の積を8で次々と割っていくと、何回目で割り切れなくなりますか。

(6)1×2×3×……×99×100の積を6で次々と割っていき、割り切れなくなったところで、今度は2で次々と割っていくと、2で何回割れますか。

(7)4×8×12×……×196×200の積を2で次々と割っていくと、何回目で割り切れなくなりますか。

(8)1×2×3×……×99×100の積は一の位から0が何個か続きますが、初めて0でない数が現れるのはいくつの位ですか。またその数はいくつですか。

このような順序になりますが、問題数が多くだんだん飽きてくるので、(4)までやったら、一旦終わりで、また後日、後半の(5)から始めると良いと思います。

 

しかし、普通の子ならば、こんな流れは到底無理です。

(1)と(2)で、100までの積ではなく、他の数までの積のパターンを数問やり(数値替え問題)、その後、覚える算数にならないように(7)を取り入れて、そして、(3)に進むような流れになります。

(4)は(3)の延長として解いても良いですが、(5)以降は先送りで良いです。

ちなみに(8)は難問です。

 

このように類題演習といっても、同じ系統でぐいぐい発展問題まで進めていく類題演習と、数値替え問題に近いスローステップで進んでいく類題演習があります。

類題演習はとても重要で、学力を高めるためには最も重要なキーワードです。

どれくらいの間隔を空けて取り組むか、どれくらい似ている問題を扱うかというのは、子供の学力によって異なります。

 

家庭教師のときは、個々の生徒さんの学力によって、最適な類題を選んでいきたいです。

お通いの塾教材を使って指導をするときは、類題の選択肢がたくさんある教材が良いです。

予習シリーズ、演習問題集、週テスト集などが揃っている四谷大塚教材はとても良かったですが、ここ数年のカリキュラム改訂で、バラエティに富みすぎて、良い類題を選ぶことが困難になった印象です。

つまり、家庭教師のときには扱いたくない教材になってしまいました。

その意味で類題が綺麗なレベルで並んでいるグノーブルの教材が使いやすいですが、それでも、その類題をこなせるレベルに達していない生徒さんの場合は、問題選択が難しいです。

 

よく「教材は塾教材で十分」という意見がありますが、適した類題があるかどうかで考えると、私は、到底そういう発言はしません。

そもそも「類題が重要」だと思っているかいないかで、良い教材という基準が異なります。

「この生徒にはどういう類題が必要か」を考えていきますと、ふさわしい教材が決まっていきます。

優秀な子は類題として捉えられる幅が広いので、どの教材を使っても上手く進みやすいですが、それは一握りの子供です。

類題でどの問題を扱うかによって、勉強のやりやすさは大きく異なります。

類題探しに拘ると、良い方向に進んでいくと思います。

 

これで完結ですが、補足として、解き方は似ているから類題だけど、違った視点の問題について触れていきます。

具体的には、例えば、フィボナッチ数列の「長方形を並べる問題」と「細胞分裂の問題」などです。

解き方は同じなので、類題として扱えますが、こういった一見まるで関連性のないと思う問題で、実は解法は同じという問題は、続けて解くよりも、しばらく間隔を空けてフラットな状態で取り組んで、解きながら、あるいは解いた後に、問題の繋がりを感じる感動を与えた方が良いと個人的には思っています。

このあたりは、この解法で解ける問題をすべてすぐに知りたいと思うご家庭も多いですが、私は、敢えて、そのご要望には応えないようにしています。

指導者によって考え方は異なると思います。

 

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