小6教材を一新します

スカイプ指導で、今年の生徒さんではありませんが、小6の生徒さんに継子立ての問題をやったときに、スタンダードの問題で、枚数が100枚の問題のとき、軽々と(100-64)×2=72と答えてくれました。

「ハイ!正解!身についているね。じゃ、次の問題に行こう!」などと言うわけがありません。

正解ではありますが、「100-64ってどういう意味?」「2をかけたのはどうして?」と聞きます。

ご想像通りですが、答えられません。

 

また、長方形の内部に、正方形のマス目が縦に10個、横に30個あり、対角線をひいたら、何個のマス目が切られますか?という問題で、「10+30-1=39個です」と答えてくれた生徒さんもいました。

これは間違っていますが、「-1って何?」と聞いたら、答えられませんでした。

 

戦国時代の三大武将で、「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」という3人の性格を表した狂歌があります。

塾講師もそれと似ているものがあります。

  1. 「理解できなくても、式だけ覚えよう」
  2. 「理解できなければ、飛ばしていいよ」
  3. 「理解できなければ、書き出そう」

リズミカルには表せませんが、大きく分けて、このような対応の講師に分かれます。

私は、問題によりますが、基本的には3です。

3でできない問題は2を選びます。

円の面積なら渋々1になりますが(時間に余裕があったら、毎回、長方形をかいてもらってもいいですが)、他は極力1にはしません。

 

でも、多くの塾講師はたやすく1にすると思います。

1にしないとテストで点数を取れず、クラス平均偏差値が下がるからです。

講師が悪いと言っても、塾のピースとして働いているので、仕方のない面もあります。

 

しかし、式だけでも覚えておこうと言われ続ける生徒さんの立場に立つと、とんでもないことです。

理解することが基本なので、基本無しで、式だけ覚えて解いたところで、工夫もできない、アレンジもできない、応用もできない、他の問題にその考えを流用できないの、できないづくしです。

基本というのは、簡単な問題ではなく、考え方、仕組みのことです。

解き方だけ覚えて簡単な問題はその式に当てはめてできても、基本ができているとは言いません。

 

4・5年生までは、塾のペースで良いと思います。

式だけを教わったとしても、自力で仕組みが理解できるかもしれません。

しかし、6年生になって、算数が徐々に下がってきている兆候がありましたら、それは、学習の質が低い、覚えるだけの算数になっていた可能性が高いです。

 

そういった6年生のお役に立ちたいと考え、2021年度は、教材ラインナップを整えます。

現在、会員無料教材として、「強化シリーズ」「対話式算数発展編」「対話式算数補助編」と順次公開しています。

 

強化シリーズは、いまのところタイトルは「規則性は仕組みを見抜く」「作業系」「場合の数の応用」「数のセンスを高める」「ニュートン算の応用」「角度に慣れる」というものを用意しています。

こういう問題をやったら学力が伸びると思う問題を次々と教材化しています。

解説は、最も力がつくと思うフロー式です。

 

対話式算数発展編は、小4・5対話式算数の考え方で頑張れば解ける6年生レベルの問題です。

対話式算数補助編は主に小5対話式算数の補助教材です。

 

そして小6対話式算数を改めて見つめ直し、これ、できなくて困っているという問題を、単品でご利用になれるようにいたします。

具体的には、小6対話式算数の練習問題はすべて無料で閲覧できるようにいたします(一応、答えも)。

そして、本編(例題とその解説が対話式になっています)や練習問題の解説を購入したいと思ってくださった方に、お支払いはPayPayを使えるように準備しております。

申込みをしてから実際に活用できるまでに1か月はかかると言われていますので、3月初旬から登場できたらと思っています。

 

小6算数で、ちょっとここは強化したいというものが、具体的であっても抽象的なものであっても、あらゆるものに対応できる教材を順次公開してまいります。

昨年から、小4や小5の対話式算数を年間一括購入くださった方を探求会員権としておりますが、小6探求会員権は、小6用の教材すべてを無料、または5割引で購入できるものとする予定です。

今年、コロナで、塾がオンラインになったり、突如、拘束時間が長くなったりしましたが、拘束時間が長くなっても、学力がついているような気がしない生徒さんが多かったです。

塾に通っていれば、いつの間にか基本が身について、応用までできるようになるというものではありません。

 

余談ですが、最近ニュートン算を線分図で教えない講師が増えてきました。

私の場合、2005年くらいから線分図を辞めていますので、15年くらいたって、ようやく追いつかれたと思っています。

いま、割合の問題は表を多用していますが、これもあと10年くらいしたら、表で教える講師が増えるのかなと思っています。

常に、最も理解しやすく、生徒さん自身が書きやすく(ここがかなり重要)、何を求めるために計算しているか実感できるような解き方を目指しています。

一人でも多くの方にご利用いただきたいと願っております。

ご検討のほど、よろしくお願いいたします。