算数が苦手な子の勉強の仕方

ここでいう算数が苦手とは、四谷大塚偏差値がなかなか50に届かない子です。

平均45未満を想定しています。

今回のブログは新5年生にも新6年生にもあてはまる内容となります。

 

頑張っても算数が得意になれないのは、中学受験の問題のレベルに対し、量的の感覚が不足していることが最大の原因のような気がします。

例えば、時速100㎞で5秒走ると100~150m進みますが、速さに限らず、そういう量的な感覚が無いというか、意識していないなと思うことが多々あります。

量的な感覚がないと、問題を解いて、解説を理解する学習ではなかなか上達しません。

上手く飲み込めていかないからだと思います。

 

量的な感覚を身につけていく学習を目指したいところです。

そのためには、単元を選ぶ必要があります。

 

量的な感覚が身につく単元としては、抽象的な比や割合が出てこない文章題が良いと思います。

つるかめ算、平均算、消去算などを負荷のかからない難度の文章題を毎日のように頻繁に練習すると良いと思います。

親や家庭教師など1対1で教えられる環境があれば、少々条件が複雑な問題まで扱うと効果が大きいと思います。

 

文章題以外では角度の問題が良いです。

角度は納得しやすい解説があれば、少々難しい問題でも独学で取り組みやすく、どんどん解いて力をつけられますが、そういう解説でなければ、難しい問題は解説を見ても、無理矢理そういうものだととらえて進めることになり、かえって逆効果の学習になり、簡単な問題では力がつかず、程よい難度の問題を探すのが困難です。

 

様々な単元を満遍なく学習してバランス良く力をつけたいところですが、それでは全分野、あまり上昇することが無いと思います。

いろいろな視点で考えて、最も効果的な単元に絞って学習することで、受験算数の基礎の土台が固まり、そこから始まっていくと思います。

最も効果的な単元は、一般的には、上記の「和と差の問題」と「角度」だと思いますが、学習到達の度合いによって、個々の子どもによって状況は異なることもあります。

 

算数が得意な子も得意ではない子も勉強をしなければいけないとは思っていると思います。

しかし、得意ではない子は、問題を解く楽しみが希薄になり、苦行なものとなりやすいです。

それにも関わらず、「勉強しなさい」「テストで少しでも点数を上げなさい」の洪水を浴びると、子どもにとってかなり辛く、苦手意識とやらなければというプレッシャーで、理解できることまで受け入れられなくなる恐れもあります。

それを解消するためには、簡単すぎて単調にならないレベルで、スイスイ解ける問題を多量に解くという学習が大切です。

テスト対策や宿題などが、そういう勉強になっているなら良いですが、もし、そうでないならば、学習スタイルを変更することがポイントだと思います。

 

塾は経験を積んでいて、何をどう勉強したらどういう状況になるかがだいたい分かっている講師は、たいてい上のクラスを担当します。

下のクラスになると、教えることで精一杯で、どういう学習が基礎の土台をつくれるかまで考えが及んでいない講師に教わりがちです。

個人的には、みんなと一緒の宿題や課題だけをやっていれば学力が高まるわけではないと思っています。

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