- 2016年7月7日
前回のブログで、字が汚いをテーマにしましたが、大切な定義がなかったような気がしました。
- テストで問題を解くとき
- 家で問題を解くとき
- 授業でノートを取るとき
- 家でまとめるとき
林修先生のテレビ番組では1の話のようだったので、前回のブログも1について書いていきました。
字が汚いというと、授業中のノートの取り方を連想する場合が多いと思いますので、今回は3について書いていきます。
まず、授業中に、ノートを取る時間を与えてくれる講師とくれない講師がいます。
説明中は原則的にノートを取ってはいけないという講師もいます。
講師の立場としては、授業中にノートを取る時間を作ると、時間を有効に使えなくなり、かといって、生徒さんが説明中にずっと下を向いてノートを取っていたら話が聴いていないので、何とも悩ましい問題です。
生徒さんからしたら、授業中にノートを取りやすい講師と取りにくい講師がいるわけです。
ノートを取りにくい講師に当たったとしたら、黒板の内容をすべて写すのではなく、必要なことだけサッとメモするようにノートに書いていくことを基本として、あとは、講師がこの板書内容は傑作だからノートに記録しておくように指示したときや、生徒さん自らがそう感じたときだけ、ノートに書くということで上手く対応できます。
綺麗な字で丁寧に書こうとか、色鮮やかに美しく書こうという時間の余裕は本来はありません。
ノートを取るかどうかは、講師のスキル次第なところもあります。
色使いはもちろんのこと、板書内容を研究している講師が担当なのか、板書にこだわりのない講師が担当なのかによって、姿勢を変えて良いと思います。
価値のある板書と価値のない板書があり、価値のない板書は写す必要もないということです。
図形の問題の図を写すことや、講師が書いた計算式を写すのは、必要な場合だけとなります。
そもそもどうして板書をノートに取るのでしょう?
算数で答えるとすれば、問題を解けるようにするためです。
使い道としては、家に帰って、その日か翌日にノートだけ見て、今回教わった問題は、こういうところに気をつければ解ける!と授業時の記憶が湧き起こればノートを取って大成功です。
自分でも読めない字や、読みたくない字のノートは役に立たないことは言うまでもありません。
それでしっかり身につけば、ノートはそれ以上は必要はありません。
基本的には永久保存版ではないので破棄しても構いません。
もし、今後もそれを見なければならなそうだったら、その部分を切り離してテキストの該当ページに挟んでおくか、スキャナで取ってデータとして保存しておくかのどちらかです。
そういう使い方をするのであれば、ノートはバインダーのように切り離せるようにしていた方が良いと思います。
ノートの状態で管理して活用することは、とても難しいと思います。
そして、授業中は、黒板の内容を写すだけではなく、この問題は何を覚えておけば解けるのかをよく考えて、そこをピンポイントに写すことが大切です。
講師が口頭で伝えたことをしっかりノートに書くということも大切です。
ややレベルの高い話になっているので、6年生向けだと思います。
ブログに何回か書いたことがありますが、5年生の1番下のクラスを担当していたとき、説明が終わると、すぐに数値替えの問題を解いてもらいました。
そのとき、黒板と同じやり方でやるようにと言いました。
答えが出たら、それを前にいる私のところに持ってきてもらい、○付けをしてあげて、間違えたら再チャレンジで、あっていたら、家でやるべき宿題を事前に配っているのでそれに取り組んでも良いことにしました。
気合いの入っている子は、授業中に宿題が終わってしまうことになりますが、それはいけないことではありません。
その利点は、黒板を丁寧に板書しながら、且つ、先生の解き方をなぞれば自力で解けるという自信というか信頼感が増すということです。
クラスの2/3くらいができるまで待っていたので、ほとんどの子が、何回かは○をもらって授業終了となりました。
クラスの算数の状況はとても良かったことは言うまでもありません。
ノートには高度な内容を書いてはいませんが、自力で解けた実績のあるノートになるので、有効なノートと言っていいと思います。
講師次第なところがありますが、復習のときに眺めたら、大事なポイントの記憶が蘇ってくるようなノートを取ると良いと思います。
算数の場合はレイアウトや字の綺麗さではなく、文章にならなくて構いませんが単語を出来るだけたくさん書くことがポイントです。
ここで終わろうと考えていましたが、大事なことを書き忘れていました。
お子様が授業から帰ってきて、復習させようとすると、案外、解けません。
そこで配付されている解説と同じように教えようとすると、授業ではそんな教え方はされなかったと言います。
しかしノートを見ても、その足跡が残っていない場合が多いです。
そうすると、お子様に、授業中に黒板に書かれたことを書いてきなさいと指導することでしょう。
特に4年生くらいならば、そういうケースはよくあると思います。
しかし、4年生で、黒板に書かれているものをすべて写すのが正しい授業の受け方だと染みついてしまうと、よくない面もあります。
話を聴くよりも、ノートを取ることに頭がいってしまうということです。
保護者様が教えられるために、授業中にノートを取るわけではありません。
保護者様は、お子様のノートに頼らずに、対話式算数でその分野について深く学んでいただけますと、お子様がどんな解き方をしたとしても上手く対処できると思います。
うちの子はある程度教えるというフォローが必要だと感じられた場合は、ぜひ、保護者様向けに対話式算数をご検討願います。