- 2018年5月19日
「塾無しで難関校を目指します」の3部作のラストです。
今回は、6年生の学習です。
その前に、「自宅学習で難関校に受かるわけが無いから、本気でブログを書いているのか真意を直接メールで教えろ」というメールを、面識のない家庭教師の方から戴きましたので、それについて書きたいと思います。
相手にする必要はありませんが、やはり、保護者様でそのようにお感じの方もいらっしゃるはずですので、1人でも多くの保護者様にご納得いただけますように、しっかり答えていきます。
そもそも、その家庭教師の方はとても無礼です。
見ず知らずの人に、どうしていままで培ってきた知識やノウハウをメールで教えなければならないのでしょうか?
どうしても知りたければ、有料相談を申し込むか、高級な菓子折の1つでも持って直接訪ねて、頭を下げて質問するのが筋ではないでしょうか。
インターネットが普及して、知りたければ検索して、一発でウィキペディアや、フリーランスや士業の方の書いている役に立つブログに辿り着き、内容にもよりますが、無料でだいたいのことは調べられます。
そのような感覚で誰にでもそれを要求するのは間違っていると思います。
その方のブログを見ると、難関中学はおそらく99%の進学者は通塾していて、塾無しは1%にすぎないから、塾無しは無理という論理のようです。
例えば、桜蔭中に当てはめると、塾無しの進学者は2名ほどとなります。
Z会や四谷大塚の進学クラブメインだった子が2名しかいないというのは信じられません。
いや、もっと多いはずと言っても先に進みませんので、2名ということでいいです。
確かに2名という数字だけ見るとそう思っても仕方がありません。
私は、逆に見ます。
合格する学習ができていた生徒さんのうち、99%が通塾していて、1%が通塾していなかったと考えます。
仮に合格した生徒さん全員が、もし通塾していなかったら、その生徒さんのほぼすべての人たちが、不合格になるでしょうか?
なるとしたら、「塾は絶対に必要」となりますが、私はそうは思いません。
70%以上の生徒さんは、塾に行っても行かなくても合格になるのではないでしょうか。
また、99%の生徒さんは、全員が4年生から通塾していたというわけではありません。
6年生夏までは自宅学習で、秋からNNやSSなどに参加した人もいます。
特に優秀な生徒さんなら無料でNNの授業を受けられますので、利用して99%に属したというケースもあります。
この論理の裏付けとしまして、例えば、NNの講師に直接、「いまは○○の理由で自宅学習でやっていますが、9月からはNNに通いたいのですが、こんな調子で大丈夫でしょうか?」と聞いてみると良いと思います。
そういう生徒さんは何人も見てきているはずですので、正しい回答が返ってくると思います。
「進学者の99%は通塾生で、塾無しは1%だから無理です。いますぐ通塾してください!」とは絶対に言われないでしょう。
さらに言えば、現在、海外在住や地方在住で通塾が物理的に不可能な生徒さんが少なからずいます。
そのような生徒さんにどう導いたら難関中学に合格できるかを考えていきたいと私は思っています。
「塾無しは1%だから無理です」というのはあまりにも冷たい言葉です。
話が変わりますが、無視してはいけないのは、塾の煽られる学習が肌に合わない生徒さんもいます。
通塾していたら99%には入らないけど、体制を変えたら1%に入れるという場合もあります。
塾は、自宅学習や個別指導や家庭教師の上位互換ではありません。
それぞれ特色があり、向いているものを選ぶことが最良の作戦です。
そろそろメールに対して返答をまとめます。
難関中学に入れるレベルの学習を自宅でできそうな人は自宅学習で、自宅ではできない人は通塾を選択します。
自宅ではできないという人は、通塾でもできない可能性は高いです。
現在のところ1%の生徒さんが自宅学習を選んでいますが、それは通塾するのは当たり前という風潮があるからです。
1%しか受からないのではなく、1%の生徒さんしか自宅学習を選んでいないのです。
本当に1%だとしても、次の方のために算数教材塾・探求は存在しています。
- その生徒さんがいまよりも楽に受かるように
- いまの市販の教材ラインナップでは自宅学習は不可能と判断して通塾しているけど、自宅学習用の良い教材があれば自宅学習で行きたい方
- 塾は合わずに伸び悩んでいる方
繰り返しになりますが、私は決して自宅学習最強説など唱えていません。
この方は、私は「家庭教師など辞めて自宅学習に切り替えろ」と主張していると勘違いしているのかもしれません。
自分に合った学習法を選び、自宅学習を選んだ方に、ぜひ対話式算数を使って欲しいのです。
サピックスでもよく含有率の話が出ますが、含有率と合格の可能性はまったくの別物です。
含有率1%と聞くと、可能性が1%しかないというイメージになりそうですが、そんなことはありません。
そろそろ本題に入らないといけないとところですが、すでに2000字を超えてしまいました。
今回では収まりませんので、急遽、次回に引き延ばします。
メールをくださった方のように、プロを自称して「私は何でも分かっている」というような方が、「塾無しは無理です」と主張していますように、いろいろな情報を得たいと思ってネットサーフィンすると、このような文面に出くわします。
不安になるのではないでしょうか?
プロがそこまでいうのなら、やはり無理なのかも…と思われてしまいそうです。
不安を煽り、誘導するのは卑劣な行為ですが、そういう人がいるのが受験業界です。
その不安を避けるためにも9月からは週1日か2日くらいは塾に通う方が精神安定上良いと思います。
もちろん、学習面でも1人で学習したら得られない情報も入ってくると思います。
5年生まで自宅学習で頑張ってきた人は、6年生でも夏休み終了までは自宅学習で頑張った方が良いと思います。
1学期のうちに四谷大塚の合不合判定テストを受けて、各教科、偏差値が思った通りに行かない場合は、計画の修正も必要になります。
よく、夏期講習は総復習はできるから、そこから入った方が良いというアドバイスも見ますが、対話式算数で学習してきたのならば、夏期講習に行く必要はありません。
すでに洗練された解法が身についていますので、塾ならではの解法を得られるわけではないからです。
9月からのSSやNNでいきなり塾デビューは、さすがに荷が重いので、1学期の間にNNなどに参加してみるのはとても良いと思います。
まとめますと、6年生の2~7月は、模試などで課題を見つけて対策する時期です。
集団授業も体験できたら、した方が良いと思います。
前回のブログのご提案のように5年生の間に理科を軽視していましたら、ここは理科重視になります。
6年生の8月は塾に行くと、時間をものすごく消費しますので、自宅学習で志望校に向けて取り組み始めます。
9月からは塾の志望校対策講座を受けます。
とても大まかになってしまいましたので、次回は、それぞれについて細かく書いていきます。