- 2017年7月29日
3年半前のブログです。
どれくらい手直しをするかはまだ分かりません。
中学受験は親子の受験と言われます。
表題の通り、親が子に教えることもあるかと思います。
これについて、「教えるのは意味がない」という意見をときどき見ます。
それについての個人的見解です。
「塾で理解不足で帰ってくる」
よくあることです。
特に説明を聴く力の弱い4年生なら理解して帰ってくる方が凄いと言ってもいいです。
教えるor教えない
さて、どうしましょう?
前塾では、「5、6年は教えてはいけない」というのが基本姿勢でした。
基本姿勢というのは、塾の方針ではなく現場のトップの部長の方針で、部下はそれに従うというものです。
決めるのは組織ではなく、人ですので。
ある保護者に「保護者会の通り、教えなかったら、成績が下降しています。でもここは我慢ですよね!」
と相談されました。
私は「一般論を真に受けたら、とんでもないことになる場合があります。それまで上手くいってたのなら継続すべきです」と伝えました。
その保護者は「相談して本当に良かった」「とても不安だった」とおっしゃって下さいました。
個々によって、対処の仕方は違います。
全員、同じなわけがありません。
教えるのがダメと言われて、それを実行して成績ダウンしたら、まず間違いなく塾の講師は「本来の能力です」と言います。
それで納得できる方はそれでいいと思います。
塾の言葉を真に受けるのも受けないのも個人の自由で自己責任と言えます。
実際のところは要所要所は、教えている人が多いと思います。
口では「ほとんど教えていない」といってもです。
私は「地頭」をやみくもに使うのは大反対で、能力は高められる方法を模索すべきだと考えています。
「授業で理解不足」→「次の授業まで放置」
これでは能力を高められるとは思いません。
親が教えられるのなら教えるべきです。
現状で授業を吸収できないお子様ならば、支えるしかありません。
そのときに、テキストの解説をいっしょに読んであげて、ゆくゆくはひとりで読めるようになって欲しいとの意識を忘れてはいけません。
教えるというよりは、解説の読み方を教えるという感じだと思います。
解説に図があったら、それを自力で描けるものなら自分で描かなくてはいけないなどの心構えも伝えます。
勉強の仕方や暗記の仕方を伝えることも大切です。
教え方次第で、能力は高まります。
良い講師にたくさん質問をする生徒さんは、みんなと言っていいほど、軒並み学力が上がっていると思います。
良くない講師に質問したり、質問という名の雑談では効果がありません。
もちろん質問の待ち時間は質問ではありません。
質問で力をつけるためには教える側の力量が問題です。
悪いケースとして、お父様に多いのですが、教える快感に浸ってしまう場合があります。
お父様「分かったか?」
お子様「うん」
お父様「お父さんの説明で分かっただろ?」
お子様「うん」
お子様は宿題が片付けばそれでいいと思っている傾向がありますので、「分かった」を連発します。
塾で理解して帰ってこなかった子が、自分の説明で理解できたということは、プロを謳っている塾講師よりも上手く教えていることになり、その快感で、いつのまにか、主役が「教えるお父様」になる場合があります。
「方程式でやった方がいいぞ!」
これは、もう一線を越えているサインです。
方程式を使ったらなぜダメなのかを書いていくと、巨大の長編ブログになりますので、今回は割愛しますが、方程式は小学生には反則だからという理由ではなく、算数の学力向上の妨げになるからです。
先生が主役、これは若い講師にもよくあります。
質問している生徒さんの顔を見ずに、教えている自分に酔うタイプです。
家で親が教えるときも同じことで、教えるときは、お子様の顔を見る時間を長く取らないといけません。
では、最後に教え方の技術的な話です。
塾講師はきちんと質問に対応できるまでおそらく3年くらいはかかると思います。
質問対応なら1年くらいでもいいと思いますが、ここで困っているときは、こう対処するというようなスキルを身につけるのに3年くらいはかかるということです。
それを、保護者様にいますぐ求めても無理があります。
教え方を身につける必要がありますが、教え方講座を受けてとなるとそのような時間はなかなか取りにくいと思います。
費用もかかりますし。
YouTubeなどで、ただで教え方が分かる講座などがあれば良いですが、ないような気がします。
各科目ごとに書いていきます。
社会→いろいろな単元を絡めた高品質な説明は難しいけど、基本事項は参考書があれば十分
理科→物理は現象の理由の説明は難しいけど、基本事項は参考書があれば十分
国語→ハウツー本はお子様向きではなくても、保護者様が読むと効果的な場合があります
算数→対話式算数を読めば十分だと思います
とは言いましても、技術的なことはお子様自ら調べることもできますので、それを促すことが大切です。
獲物をつかまえてあげてそれを食べさせるから、狩りの仕方を教えるというような感覚です。
「こうやって勉強すれば良いんだね」と納得し、1年後には「もうひとりでできるから、お母さんはいい(イラナイ)」となるような接し方、勉強の仕方のアドバイスが理想だと思います。
3年半前のブログから30%くらい書き換えたと思います。
3年半前のブログはところどころ赤面する文章があります。
にほんブログ村「指導学習法」ランキングで現在3位です。
1位まであと136ポイントです。
近いような遠いような…
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