範囲の決まっていないテストが弱いならば

塾によっては、4年生や5年生のころは、範囲の決まっているテストだけをやる塾もあれば、範囲の決まっているテストの方が多いけど、範囲の決まっていないテストもときどきやる塾もあります。

どちらがいいかはなんとも言えません。

範囲の決まっていないテストが取れて、はじめて実力があると言えますが、いまの実力がずっと通用するわけではありません。

順調に伸びていかなければ、当時は範囲の決まっていないテストができたときもあったなと嘆き悲しむことでしょう。

 

範囲の決まっていないテストは対策が難しいです。

そのテストに照準を合わせ、重点分野を学習したり、弱点分野を学習することは作戦としてはありですが、確実に得点力を高めるというところまではいきません。

では、範囲の決まっていないテストが弱い人はどうすればいいのでしょう?

 

簡単に書くと、開き直るのが1番です。

できなくても気にしない気にしない♪

というだけの作戦ではありません。

 

そのテストが弱ければ、その分、範囲の決まっているテストで活躍することを目指すのです。

小学生の学習は、気持ちが大切です。

自分を律してがんばるのは、なかなか難しいです。

 

そうしましたら、苦手なものをやるよりも、得意なものをやった方が効果が高く、トータルで見てもプラスが大きいと思います。

例えば、理科の偏差値60、社会の偏差値40だとします。

普通に考えれば、社会の方が伸び代が大きいです。

社会の勉強をしっかりやれば、次は、理科は60、社会は50になるとします。

ここで理科の勉強をしっかりやれば、次は理科は62、社会は40になるとします。

偏差値は階段ではないので、こんな綺麗にいくわけがありませんが、あくまでもイメージです。

これを見ると、理社合計は前者の方が上がります。

しかし、長い目で見ると、どちらがプラスになるかは、おそらく後者だと思います。

 

学年が低くなるほど、苦手科目の克服は難しいです。

これを聞くと、いや!うちの子は克服できた!

と反論が返ってきそうですが、それは素直な優秀生タイプなお子様です。

立派な長所です。

全員がそういうわけではありません。

 

苦手科目は長い目で見て、克服し、得意科目は馬力勝負で早い段階で、一段引き上げる

これが必勝体勢だと思います。

 

話が大きく逸れてしまいましたが、範囲の決まっていないテストが苦手ならば、その悔しさを範囲の決まっているテストにぶつけることが大切です。

悔しさをぶつけるくらいがんばれば必ず結果に繋がります。

例えば、範囲の決まっていないテストは偏差値45だったけど、

範囲の決まっている1ヶ月の復習のテストをやって得点が100点で偏差値60だったとします。

ありがちな数字だと思います。

 

そうしたら、今後どういう作戦を立てるかというと、その100点を取った範囲の決まっているテストを1ヶ月後もまたやるのです。

もう1ヶ月たったあともまたやってみます。

合計3回です。

範囲の決まっているテストは、人一倍しっかりという心意気で取り組みます。

例えば、野球の投手で、スピードがあまりないタイプは、コントロールと緩急で勝負しますが、そういう感覚です。

 

それを継続してがんばれば、徐々に範囲の決まっていないテストも取れるようになります。

範囲の決まっていないテストとは、ラストに思考系の目玉問題が配置される可能性が高いですが、

前半から中盤、さらに、もう少し後半までいままで学習した問題が並びます。

つまり、範囲の決まっていないテストに弱いということは、思考系が弱いとは限らず、いままで学習したことがしっかり身についていないのかもしれません。

 

今回書いたものは、学習内容としては至って普通ですが、心構えの問題です。

苦手なものをできるようにしよう!と焦って必死にがんばるのではなく、

得意なものは終わったあとも、継続してやっていくという姿勢です。

 

話が少し変わりますが、算数の復習のときに、できない問題をできるようにするというのがセオリーのように聞こえますが、

授業でできた問題だけ復習するという作戦もあります。

もちろん、授業ではできなかったけど、いまならきっとできる問題もやります。

できる自信のある問題だけやるというスタイルです。

 

それは効果ないでしょ?と思われるかもしれませんが、実はかなり効果があります。

勉強は臭いものに蓋をする作戦が案外上手く行きます。

6年生の春を過ぎたころからはそんなことは言っていられませんが、4年生、5年生はそう考えてもいい時期です。

まず、勉強をリズミカルにやることと、できるものは他の人よりもよくやるという2点を目指すと良いと思います。

 

そろそろまとめとなりますが、サピックスにお通いの方で、範囲の決まっていない組分などで上手くいかなければ、

マンスリーで活躍しましょう。

そのためには普段の授業をしっかり深く身につけることが大切です。

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