- 2016年2月10日
栄光学園の入試問題。
時代の流れがあるようで、難しい波がきたり、易しい波がきたり。
ここ数年、一時の難しさが消え、今年はさらに易しかったと思います。
学校の入試問題作成会議で「算数は易しくしろ!」という声が強かったのでしょうか。
5年生の思考系テストといってもいいくらいです。
この波が続くのならば、算数が苦手な文系少年が集まることになりそうです。
下の基準で問題レベルを判定します。
A:ほとんどの人が出来る
B:取りこぼしたらややまずい
C:合格のためには取りたい
D:できたらアドバンテージ
E:できる人はごく僅か
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1
(1)A
Oから最も遠い点の軌跡です。
右上の頂点のことですね。
(2)A
1辺10㎝の正方形の4つの頂点が円周にくる円です。
半径は分かりませんが、栄光受験生ならば余裕で求めることでしょう。
(3)C
半径が10㎝以内なので、正三角形を登場させます。
正方形の辺を底辺とする4つの正三角形を描き、その頂点を弧で結びます。
四分円を4個描くのと同じ意味です。
2
(1)A
大きいのは、9×9×9+9+9=108で、やや驚きの簡単さです。
小さいのは、1×1+1+1+1=4です。
(2)B
(1)の小と少し関係があります。
そこでコツをつかめると両方とも軽々と解けます。
大は、5×4×3×2×1としないので、5×4×3×2+1=121とします。
小も、1×2+3+4+5=14です。
たすだけやかけるだけよりもミックスした方が有効なことに気がつかず、この2問を間違えると、合格は厳しいかもしれません。
(3)D
これは面白い問題です。
小5グランプリ算数に差し替えて入れます。
最後の2つの9を考えます(影響力が大きいので)
「×9+9」で1通り、「+9+9」で3通りできます。
「+9+9」の中では、かけ算を使う「1+2×5+9+9」が見つけにくいでしょう。
かけ算もある!という予測の目が必要です。
いきなり赤字で書きましたが、これはブログのテーマになりそうです。
3
(1)A
向きを考えるとはいえ、サイコロと展開図の問題が難関校で出題されるとはややビックリです。
見取り図の頂点に記号を振り、展開図に対応させます。
定番の解き方です。
(2)C
図3の2つのサイコロで、ともに見えている目がないので、やや難度が高めです。
左のサイコロの8つの頂点に記号を振り、1と4の境の辺が右のサイコロでどこになるのかが分かれば、あとは右のサイコロもすべての頂点に記号を振れます。
1と4の境の辺はあくまでも一例で、どこに注目しても良いです。
2つの見取り図のサイコロの頂点に記号が振れたら、あとは展開図に記号を書いていくだけです。
4
(1)A
160:180=8:9を使います。
(160-20)×9/8=157.5で、答えは22.5㎝と分かります。
栄光らしくないあっさりタイプの問題です。
(2)C
階段がなければアよりも80㎝先に影があります。
それを意識して、階段の図をはっきり大きく描いて、8:9を使っていろいろな長さを書いていきます。
5
(1)A
ラストですが、オリジナリティーのない典型題です。
分母が3~6の既約分数の個数の問題です。
1+2+3+4+2=12個です。
(2)B
これも分母が3~12の既約分数の個数を数える方法で良いと思います。
(3)A
約分して(しないものも含めて)4分の3になるもの、99÷4=24個です。
簡単で心配になる人もいそうです。
(4)A
96÷12=8なので、分母が8等分した点は12種類の多角形の頂点になります。
約分できるものはもっと多くなるので、1/8、3/8、5/8、7/8の4つです。