tai-sanの解き方の拘り

考える力を伸ばす算数の学習法

受験算数において、よく出る典型問題は繰り返し練習することで、自然と解き方を覚えていきます。

覚えた解法を使って解ける問題はスムーズに進められますが、受験ではそれだけでは通用しません。

大切なのは、「解き方がわからない問題にどう向き合うか」 です。

受験算数で本当に差がつくポイント

受験で求められるのは、「どれだけ解法を暗記したか」ではなく、「初めて見る問題に対して、考えて解き進められるか」です。

解法が思い浮かばない問題に出会ったとき、考え、手を動かし、解法を見つけ出す力が合格への鍵になります。

例えば、

クラスの30人から1人200円ずつ集めると、合計いくらになるか?

このような超簡単な問題なら、頭の中で瞬時に計算式を思いつき、「200×30=6000円」と求められます。

しかし、問題の難易度が上がると、頭の中だけでは処理しきれなくなり、解けなくなってしまいます。

特に6年生の後半になると、「急に算数が伸び悩んだ」という話をよく聞きます。

その一因は、「頭の中だけで考えられない問題が増えるから」 です。

「書くこと」は考えるための手段

頭の中だけで処理できない問題に直面したとき、どうすればいいのでしょうか?

答えはシンプルで、「ノートに何か書くこと」 です。

「何を、どのように書くか」が重要です。

各単元ごとに、考えやすくするための書き方が決まっています。

私がスカイプ指導で生徒を見ていると、「書いてから考える方法」を塾でしっかり教えられている子はほとんどいません。

「なぜ書くの?」と聞くと、多くの子が「解くため」と答えます。

しかし、私は 「考えるために書く」 という意識を持ってほしいと思っています。

「簡単だから解けた」「難しいから解けなかった」と捉えがちですが、

  • 「考えやすいように書いたから、考えられて解けた」
  • 「考えやすく書けなかったから、考えられず解けなかった」

この意識を持てると、難関中学合格へのスタートラインに立てます。

「表に整理する」ことで考えやすくなる

考えるために書くなら、一番有効なのは 「表に整理すること」 です。

これは算数だけでなく、国語、理科、社会、さらには社会人になってからのビジネスでも同じです。

情報が整理されることで、見やすく、捉えやすくなり、考えやすくなります。

私が指導している生徒には、図を描いて考えられる問題以外は、基本的に 「表に整理する」 という方針を徹底しています。

ところが、大手塾の教材の解説を見ても、表を使っているケースはほとんどありません。

そのため、塾の解説を頼りにしている生徒は、表を活用せず、計算や式を並べるだけで考えようとしてしまいます。

「うちの子は解き方を書かない」という相談をよく受けますが、私が「表を書かないと考えられないよね?考えるためには表が必要だよ」と伝えると、ほとんどの子がすぐに表を書くようになります。

今まで「ノートに書く理由」を深く考えたことがなく、「先生に言われたから仕方なく書いている」という感覚だった子たちも、「考えるために書く」という意識に変わると、学習姿勢が大きく変わります。

まとめ:考えるために「表を書く」習慣を

「頭の中で考えられる問題は、すぐに解こう!」

「頭の中で考えられない問題は、表を書こう!」

このシンプルな方針を意識するだけで、思考力が大きく伸びます。

私が作成する教材では、「表を書くこと」を基本にしています。

まずは 「表で整理する習慣」 を身につけて、それができていない他の受験生に対して、一歩リードできる力をつけましょう!

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