- 2024年1月29日
何をすれば成績が上がるかは決まっている
スカイプ指導を行っていますと、いろいろな生徒さんがいます。
性格や個性のことではなく、成績に関してです。
大きく伸びる子、まずまず伸びる子、現状維持が続く子です。
残念ながら学力がついていないなと感じる子もいます。
指導回数が多くなれば、どうなるか分かりませんが、ご期待に応えることができず、最後まで行ってしまうこともありました。
これらのことから、何をすれば成績が上がり、何をすれば成績が上がらないかは、塾講師時代以上に感じ取れるようになったと思います。
今年度、課題を出している生徒さんは、5月とは思えないほど、力をつけていると感じる子が多いです。
子供の学力を上げるのは、良い解き方を伝えるのは当然ですが、適正レベルの課題を出して、それをしっかり取り組んでいるか管理することだと、改めて強く思っています。
模試では点数が出ていないという報告も受けますが、力はついていると、私自身は自信を持っています。
成績を上げるために何をやるか
今回のブログは、表題通りで、算数の苦手な人向けのブログです。
イメージとしては、四谷大塚偏差値で45以下の子です。
50の大台に乗れば、志望校の選択肢が広がるんだけど、このままでは…
と悩みが尽きない状況のご家庭に向けてのアドバイスとなります。
算数の学力は必ず上げることができます。
勉強がどうしても嫌で、勉強はしたくないという子でなければ、必ず上げられます。
ときどきTwitterで「成績を上げられると書くのは理想で、現実を知らない」というようなツイートを見ます。
それが講師の呟きならば悲しくなります。
上がるに決まっています。
何をやるかがポイントです。
私のいままでの経験では、2年前まで遡って学習すれば、ほぼ全員の子が応用問題まで取り組めます。
新6年生の段階で、新4年生に戻って、そのかわり、応用まできちんと取り組む
反復しながら進めていけば、最終的に四谷偏差値50は行きます。
6年生の6月あたりから始めても、その子が理解しやすいものから始めていくなど、上手く組み立てていけば、結果を出すことはできます。
現在の6年生用教材で、易しい一行問題ばかり解いても、学習の質が上がらず、覚える勉強から抜け出せずに、変わらないと思います。
1~2年前に遡って、しっかり応用まで取り組む学習は、覚える勉強になりにくいので、学習の質が上がります。
ポイントは、覚える算数にさせないことです。
4・5年生で手を打ちたい
しかし、もちろんではありますが、6年生から軌道修正という形はできるだけ避け、4・5年生の時点で「このまま行ったら拙いかも?」と考えて、早めに軌道修正をした方がいいです。
ときどき相談を受けますが、学力低迷ならば、まず、塾に相談すべきです。
そして具体的な対策を教えてもらい、1~2か月試します。
その1~2か月で改善の兆しがなければ、その学習スタイル、いまの学習体制を続けていっても上がっていきません。
このまま続けて、変わると良いな?と思われることは、たいてい変わらないと思います。
学習の質か量か種類を変えない限り、変わっていきません。
前回アドバイスしてくれた人に、またアドバイスを求めても、時間と労力の無駄となります。
絶対に得意単元をつくる
そこで、まず、4年生で算数が苦手という人に提案いたします。
それは得意単元をつくることです。
計算ではダメです。
「○○君は計算は凄いよ」と聞いていた子が、どんどん成績が下がっていくところは何回も見たことがあります。
計算は、あくまでも算数の土台であり、土台だけではその後の未来が見えません。
算数が苦手というのは、問題文を見て、イメージが湧かない状態です。
例えば、「10分遅刻したので、翌日は15分早く家を出て、そのかわりゆっくり歩いたら2分遅刻した」
というのを見て、さっと所要時間は7分長くなったと分かればいいのですが、算数が苦手だと、そのイメージがなかなかつくれません。
そういう状況で、いくら文章題を解いても、暗記の算数に陥る可能性が高くなるだけです。
では、いつも重要と言い続けている場合の数をやればいいか?となりますと、書き出しならば効果はありますが、場合の数を得意にしていくのは難しいです。
角度と面積を得意にする作戦が最良
そうすると、平面図形です。
「角度」と「面積」です。
「角度」は、こういうときはこうするという法則もありますが、他の単元よりも閃きの力が問われます。
思い出す勉強だけでなく、考える訓練ができます。
また、何を求めれば、答えに近づくかというような作戦を立てる単元です。
「閃き」「作戦」「思い出す」の三要素が詰まった単元です。
得意になると、正統派の算数の接し方になります。
「面積」は、計算力と、整えて書いて記録する習慣をつけられます。
それは文章題や規則性などにも繋がっていきます。
そして、平面図形は、やればやるほど力をつけられる単元です。
6年生になったとき、平面図形だけはめっぽう強いけど、他はまるでダメですという生徒さんならば、対策の立て方はいろいろありますし、平面図形が得意ならば、その相乗効果で、他の単元もそれなりになり、さらにすぐに上達する可能性が高いです。
つまり、平面図形だけ得意という姿になりにくいということです。
どれも頑張っているつもりなんだけど、どれもダメという場合は、平面図形に特化して、来る日も来る日も平面図形を取り組み、平面図形のスペシャリストになるという作戦は、無謀でもなく、1番効率の良い作戦だと思います。
当教材で、小4長期「図形L」と小4長期「図形H」という2つの教材が完成しました。
※Lはライト(易しい)、Hはハード(難しい)です
昨年まで販売していた小4集中図形からつくったものですが、学習効果を上げるという視点で、かなり改良しました。
まず、小4長期「図形L」を全20回200問取り組み、それが終わったら、小4長期「図形H」を全20回200問を取り組み、さらに、その後、小5長期「図形L」を10回100問(全20回200問ですが前半まで)まで学習しましたら、算数が低迷するのは、ちょっと考えられません(小5長期図形Lの後半10回100問は平面図形と比の問題が中心のため先送り)。
ここまで500問ありますので、4年生の夏くらいから始めて、1週間に20問ずつ取り組みましたら、半年でいまとはがらりと状況が変わるのではないでしょうか。
4年生だけではありません。
5年生も同じです。
いまから学習を始めれば、年内までに体勢が整い、その後、割合と比を集中的に取り組んでいくと、6年生の夏前には、Y偏差値50に届くと思います。
大事なことは作戦です。
みんなと同じことをやっていたら変わりません。
間違った作戦は成績ダウンとなります。
4・5年生の算数が苦手な子には、平面図形に特化した学習を提案いたします。