4・5年生で算数が苦手な人は、具体的な対策はありますか?

何をすれば成績が上がるかは決まっている

スカイプ指導を行っていますと、いろいろな生徒さんがいます。

性格や個性のことではなく、成績に関してです。

大きく伸びる子、まずまず伸びる子、現状維持が続く子です。

残念ながら学力がついていないなと感じる子もいます。

指導回数が多くなれば、どうなるか分かりませんが、ご期待に応えることができず、最後まで行ってしまうこともありました。

 

これらのことから、何をすれば成績が上がり、何をすれば成績が上がらないかは、塾講師時代以上に感じ取れるようになったと思います。

今年度、課題を出している生徒さんは、5月とは思えないほど、力をつけていると感じる子が多いです。

子供の学力を上げるのは、良い解き方を伝えるのは当然ですが、適正レベルの課題を出して、それをしっかり取り組んでいるか管理することだと、改めて強く思っています。

模試では点数が出ていないという報告も受けますが、力はついていると、私自身は自信を持っています。

 

成績を上げるために何をやるか

今回のブログは、表題通りで、算数の苦手な人向けのブログです。

イメージとしては、四谷大塚偏差値で45以下の子です。

50の大台に乗れば、志望校の選択肢が広がるんだけど、このままでは…

と悩みが尽きない状況のご家庭に向けてのアドバイスとなります。

 

算数の学力は必ず上げることができます。

勉強がどうしても嫌で、勉強はしたくないという子でなければ、必ず上げられます。

ときどきTwitterで「成績を上げられると書くのは理想で、現実を知らない」というようなツイートを見ます。

それが講師の呟きならば悲しくなります。

上がるに決まっています。

何をやるかがポイントです。

 

私のいままでの経験では、2年前まで遡って学習すれば、ほぼ全員の子が応用問題まで取り組めます。

新6年生の段階で、新4年生に戻って、そのかわり、応用まできちんと取り組む

反復しながら進めていけば、最終的に四谷偏差値50は行きます。

6年生の6月あたりから始めても、その子が理解しやすいものから始めていくなど、上手く組み立てていけば、結果を出すことはできます。

 

現在の6年生用教材で、易しい一行問題ばかり解いても、学習の質が上がらず、覚える勉強から抜け出せずに、変わらないと思います。

1~2年前に遡って、しっかり応用まで取り組む学習は、覚える勉強になりにくいので、学習の質が上がります。

ポイントは、覚える算数にさせないことです。

 

4・5年生で手を打ちたい

しかし、もちろんではありますが、6年生から軌道修正という形はできるだけ避け、4・5年生の時点で「このまま行ったら拙いかも?」と考えて、早めに軌道修正をした方がいいです。

ときどき相談を受けますが、学力低迷ならば、まず、塾に相談すべきです。

そして具体的な対策を教えてもらい、1~2か月試します。

その1~2か月で改善の兆しがなければ、その学習スタイル、いまの学習体制を続けていっても上がっていきません。

このまま続けて、変わると良いな?と思われることは、たいてい変わらないと思います。

学習の質か量か種類を変えない限り、変わっていきません。

前回アドバイスしてくれた人に、またアドバイスを求めても、時間と労力の無駄となります。

 

絶対に得意単元をつくる

そこで、まず、4年生で算数が苦手という人に提案いたします。

それは得意単元をつくることです。

計算ではダメです。

「○○君は計算は凄いよ」と聞いていた子が、どんどん成績が下がっていくところは何回も見たことがあります。

計算は、あくまでも算数の土台であり、土台だけではその後の未来が見えません。

 

算数が苦手というのは、問題文を見て、イメージが湧かない状態です。

例えば、「10分遅刻したので、翌日は15分早く家を出て、そのかわりゆっくり歩いたら2分遅刻した」

というのを見て、さっと所要時間は7分長くなったと分かればいいのですが、算数が苦手だと、そのイメージがなかなかつくれません。

そういう状況で、いくら文章題を解いても、暗記の算数に陥る可能性が高くなるだけです。

 

では、いつも重要と言い続けている場合の数をやればいいか?となりますと、書き出しならば効果はありますが、場合の数を得意にしていくのは難しいです。

 

角度と面積を得意にする作戦が最良

そうすると、平面図形です。

「角度」と「面積」です。

「角度」は、こういうときはこうするという法則もありますが、他の単元よりも閃きの力が問われます。

思い出す勉強だけでなく、考える訓練ができます。

また、何を求めれば、答えに近づくかというような作戦を立てる単元です。

「閃き」「作戦」「思い出す」の三要素が詰まった単元です。

得意になると、正統派の算数の接し方になります。

 

「面積」は、計算力と、整えて書いて記録する習慣をつけられます。

それは文章題や規則性などにも繋がっていきます。

 

そして、平面図形は、やればやるほど力をつけられる単元です。

6年生になったとき、平面図形だけはめっぽう強いけど、他はまるでダメですという生徒さんならば、対策の立て方はいろいろありますし、平面図形が得意ならば、その相乗効果で、他の単元もそれなりになり、さらにすぐに上達する可能性が高いです。

つまり、平面図形だけ得意という姿になりにくいということです。

 

どれも頑張っているつもりなんだけど、どれもダメという場合は、平面図形に特化して、来る日も来る日も平面図形を取り組み、平面図形のスペシャリストになるという作戦は、無謀でもなく、1番効率の良い作戦だと思います。

 

当教材で、小4長期「図形L」と小4長期「図形H」という2つの教材が完成しました。

※Lはライト(易しい)、Hはハード(難しい)です

昨年まで販売していた小4集中図形からつくったものですが、学習効果を上げるという視点で、かなり改良しました。

 

まず、小4長期「図形L」を全20回200問取り組み、それが終わったら、小4長期「図形H」を全20回200問を取り組み、さらに、その後、小5長期「図形L」を10回100問(全20回200問ですが前半まで)まで学習しましたら、算数が低迷するのは、ちょっと考えられません(小5長期図形Lの後半10回100問は平面図形と比の問題が中心のため先送り)。

ここまで500問ありますので、4年生の夏くらいから始めて、1週間に20問ずつ取り組みましたら、半年でいまとはがらりと状況が変わるのではないでしょうか。

 

4年生だけではありません。

5年生も同じです。

いまから学習を始めれば、年内までに体勢が整い、その後、割合と比を集中的に取り組んでいくと、6年生の夏前には、Y偏差値50に届くと思います。

 

大事なことは作戦です。

みんなと同じことをやっていたら変わりません。

間違った作戦は成績ダウンとなります。

4・5年生の算数が苦手な子には、平面図形に特化した学習を提案いたします。

 

 

TOP