対話式算数第61話:年令算

ここから3週間は、年令算、過不足算、集合ということで、割合とは関係なさそうですが、いずれの単元も、割合と比で解く問題が入っています。

特に年令算は半分以上は割合と比で解きますし、先週の倍数変化算を利用する問題もあります。

差に(和の場合もあります)注目することと、表をつくることと、記号を1種類にして分配の法則などを利用しながら表を埋めていくことなどをマスターすればそれほど難しくない単元です。

 

興味のある方はこちらにどうぞ

 

第61話:年令算

 

61・1

年令の差に注目します。

1つずつや2つずつ縮んでいく問題は、速さのような問題です。

連続性がないので、速さよりもやさしく考えられます。

こういうやさしい問題で、きちんと表を書く習慣をつけた方が良いと思います。

年令差が変わらない問題も扱います。

これも、難しくないため、計算式だけであっという間にできますが、表を書くことを推奨します。

 

61・2

今度は和に注目する問題です。

これも表で整理しましょう。

毎年、和は決まった数だけ増えていくことに注目して上手く解いていきます。

 

61・3

表を書いて、マイナスが出てこないように古い方を丸数字にして表を埋めていきます。

いつでも①にすればいいわけではないので、割合と比のセンスも問われます。

易しい問題もありますが、条件が多くなったり、使い方が難しくなる場合もあるので、難易度はかなり広いです。

 

61・4

先週、学習した倍数変化算です。

年令算と倍数変化算の相性は抜群です。

問題文を読むとき、表を書いていくときに、必ず、倍数変化算(比の消去算)で解けるかな?と考えるようにしましょう。

 

61・5

家族の人数が変わる問題です。

いなかった時期がある人がいる場合、その人を除いた人たちの年令の和を考えましょう。

表にそれを組み込むことが大切です。

そういうテクニックを使えるかどうかで正答率が変わります。

 

練習問題

 

番号 講評
1 A 1年後に差がどうなるかを考えます。
2 A 差はずっと変わらないと考えます。
3 A 人数が2人どうしなので、差はずっと変わらないと考えます。1年でお互いに2才ずつ増えることを意識して何年後か考えます。
4 A 10年後の年令の和を求めます。
5 A 5年後の年令の和を求めます。
6 B まず、和を考えてそれぞれの年令を求めて、その後、差を考えて解きます。スムーズに切り替えられるかどうかで、算数のセンスを見ることもできる問題です。
7 B 記号を1種類だけにするので、「-8+17」=「+9」というような計算をします。
8 C 分数が3つもあるので、どこから手を付けるか分かりにくい問題です。「過去から」で、且つ、シンプルなものからが良いので、3年前の太郎を①にします。
9 C 現在の母を④にすることがベストだと思います。割合のセンスが問われます。
10 B 倍数変化算です。比の消去算になる式をつくりましょう。
11 B これも倍数変化算です。「父母」と「子供3人」をセットにして比の消去算の式をつくります。いきなりこういう問題が出題されたときに、倍数変化算と気づくことが大切なのは言うまでもありません。
12 B これも倍数変化算です。何年後かを考えるので、10番や11番とは少し違う問題に感じると思います。細かいことに気にせずに、比の消去算の式をつくることが大切です。
13 B 家族の人数が変わる年令算の中では易しい部類です。ここで表をしっかり書いて解法パターンを身につけて欲しいと思います。
14 C 5年前のおばあちゃんの年令が求められるかどうかです。おばあちゃん以外の4人の和に注目すれば、それほど難しくないと思います。
15 C 「5人の和」「父母私弟の和」「父母兄私の和」も考える必要があるので大変です。上手く表を書いて考えることがポイントです。

「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題

※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題

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