- 2022年5月26日
家庭教師センターという会社は、私がこの仕事を始めたころからありました。
授業料は高額で、その授業料の中から3~5割を講師に支払うことが多いので、簡単に言えば、相場の2~3倍になります。
1時間15000円で、その価格なら魔法がかかったように成績を上げてくれるカリスマ講師が来てくれるかもと期待しているのに、1時間6000円の講師がくるわけです。
ちなみに、私の指導は税込7000円なので、私がセンターを経由したらおそらく15000円のプライスになります。
とても恐い気がします。
オンライン指導の話は抜きにして、1時間6000円というのは、決して高くはありません。
1日2コマ、土日は1日4コマが限界だと思います。
それだと、年間1100万くらいの収入になりますが、土日も関係なく働き、年中無休でそれです。
しかも、常に満席状態をキープしていないといけません。
空席期間がときどきあったり、休日が欲しい、90分指導の生徒さんも担当しているとなっていくと、最低時給とはいいませんが、1時間6000円は欲しいところです。
指導にそれだけの価値があるという意味ではなく、あくまでも家庭教師の生計を立てるためという視点からの逆算です。
話が逸れますが、私は、数年前からワインを買い込んで、ときどき家で飲んでいますが、店で飲むワインは、市場価格のの3倍くらいと言われます。
お店のメニュー表で、1本8000円のプライスの付いたワインでも、あまり良いワインに見えなくなっています。
自ら試飲してショップで5000円のワインを買った方が、段違いで良いワインにたどりつけます。
それとだいたい同じようなことかと思っています。
本題に入ります。
家庭教師を利用したいと考えられていますご家庭は、もちろん、良い講師を引き当てたいと思っているはずです。
家庭教師センターは高額ですし、上記のように、意識のズレによる満足度の低下の恐れもありますので、避けたいと考えるとします。
塾ではなぜか、家庭教師を斡旋してくれません。
サピックスが小さい頃は、力のある講師はこっそり斡旋していたようですが、いまはそれも難しいと思います。
親どうしの繋がりで、良い講師を紹介してもらうケースはあると思いますが、そういう話があれば、それも良い方法だと思います。
相性の問題もありますし、どの学力層の指導が得意かなどにもよりますが、十分検討の余地はあると思います。
そういった紹介がなければ、仮に、現在、他教科の家庭教師の指導を受けていましたら、その講師に「お知り合いで良い教師紹介してもらえませんか?」と相談するご家庭もあると思います。
1人で複数の教科を教えている講師もいますが、私は、算数の指導方法を極めて、その技術をしっかり伝えたいと考えていますので、複数教科の指導は行いません。
理科は、塾講師時代はそれなりに担当し、担当クラスの生徒さんの平均偏差値は例年よりも高かったという自負はありますが、あれから10年近くたち、知識はかなり忘れ、かろうじて、物理・化学・地学の計算は算数と同じような解法でいけますので、それはご依頼がある場合は検討しますが、基本的には算数に専念しています。
仮に、私に「良い講師紹介してください」と頼まれましたら、基本的にお断りします。
私にとっての良い講師とは数名しかいません。
同じ塾で働き、どんな授業をして、生徒さんや保護者様にどんな対応をして、どんな考え方をしているのか熟知している講師です。
そういうことが分かっているからこそ、良い講師と判断できるわけです。
元同僚でも、紹介できない講師の方が圧倒的に多いです。
飲み仲間は、性格が良いとか、やる気があるとか、そういうことは分かりますが、肝心の教え方が分かりませんので、紹介はできません。
家庭教師選びを私も協力したいと思いましたら、私自らも、いろいろな講師のブログや動画を見て、保護者様と同じ視点から良い講師を探します。
今年は、動画から判断して1件、ブログから判断して1件お勧めしました。
私の良いと思った講師を「知り合いではありませんが、ブログを見ると、理論がしっかりしてそうなので、この講師良さそうですね」とお伝えしたに過ぎません。
ビジネスはすべて絶妙なバランスで成り立っていますので、紹介をする講師もいれば、紹介を希望するご家庭もあります。
紹介をする講師を否定はしません。
その講師にとって、ビジネス上で何か狙いがあるのでしょう。
紹介を希望になる保護者に、警鐘を鳴らしたいと思います。
「簡単に講師を信じてはいけませんよ」と言いたいです。
A講師に相談して、B講師を紹介されたとして、どうして、A講師がB講師の能力を知っているのか?
この一点につきます。
B講師が、現在、生徒が集まらず、かわいそうだから紹介してあげたという、保護者目線になっていない紹介もあるかもしれません。
家庭教師どうしで連携ができた方がプラスという考え方もできますし、逆の場合は足を引っ張り合う可能性もあります。
そのあたりを重視して選択という考え方もありますが、やはり、家庭教師をつける目的は成績向上だと思います。
学力を上げる技術をどれだけ持っているのかという視点が大切だと思います。
動画やブログで、教えるときの伝え方の技術、学力向上の理論がしっかりしているかどうかは分かります。
家庭教師を探す保護者様は、その視点で、自力でお探しになった方が、結果的に上手くいくと思います。