- 2016年8月27日
ノートに計算式を書く
今回の主題はノートの取り方についてです。
ノートに黒板の計算式を写す生徒さんが多いです。
家で保護者様が担当講師の解き方をチェックする目的ならば仕方が無いですが、学力向上を目指すならば、意味のない行動です。
私は英語がまるで駄目なのですが、何かあったときに、後で調べてみようとして、英語をメモすることがあるかもしれません。
そのくらいの感覚です。
なぜ、ノートに黒板の計算式を写すのでしょうか?
それは、計算式が大切と言われ続けてきているからだと思います。
「大切なものを書かなくちゃ!」という健気な気持ちです。
スカイプ指導で「こう書くと良いよ」と教えて、改良してもらえることは多いですが、「それ、式無しで暗算でやったら?」というアドバイスは、その場ではハイと返事をもらえますが、なかなか変わりません。
「算数」=「式が大切」
これが染みついて、ちょっとやそっとのアドバイスでは変わらないと思います。
無駄ではありますが、絶対にやってはいけない!というほどのことではありませんので、それでもいいかと諦めているところです。
計算式ではなく、流れ
スカイプ指導では式を解くときに式を書いてもダメとは言いませんが、塾の授業でノートを取るときは、式を書くのはダメですと言いたいくらい反対です。
「書き写しているだけ」という作業にしないで、考えながら、オリジナルで、意味のあるものを書いてください。
一例としては「流れ」を書きます。
「Aの条件からBが分かる→BからCが分かる→CからDが分かる」
こんな感じです。
具体例も書いてみます。
50円、80円、90円の3種類の切手を合わせて30枚買うことにした。50円切手と80円切手の枚数を同じにして、代金の合計を2000円にするには、90円切手を何枚買えばよいか?
3段面積図で解いても良いですが、平均を利用してみます。
50円切手と80円切手が同数
↓
65円切手に変える
↓
65円切手と90円切手でつるかめ算で解ける
この問題ならばこのくらいです。
計算式や面積図をノートに写すよりも、同数に注目して、平均の65円切手に変えていることが、鮮明ではありませんか?
その場でも鮮明になることで身につきやすく、家で見ても思い出しやすいと思います。
式や面積図などの答えまでのプロセスをまるごと覚えるという暗記の算数ではなくなります。
流れを書くことで、脱暗記算数になるというわけです。
いままで点で覚えていたものが、線で覚えられるような感覚です。
算数だけでなく、国理社、特に社会で有効だと思います。
いや、理科も生物や地学で有効です。
国語も有効です。
全部とても有効ということになります。
いままでと違うノートの取り方で、学習効率の高いものになれば、劇的に改善する可能性もあります。
「計算式ではなく、日本語で流れ」です。
論理的に身につけるには、日本語で身につけることが大切です。
式では特別に優秀な人しか身につかないと思います。
ノートの取り方を変えてみて、好転したという方がいらっしゃいましたら、喜びの声をお伝えいただけましたら、幸いです。