今週から3週間続けて売買損益算です。
2019年版まで消費税が8%でしたので10%にかえる必要がありましたし、来週の68話が少し緩いので、3週間トータルで構成を見直しました。
やや大掛かりな改訂になりました。
売買損益算は、原価から、定価、売値、利益を順に求めていきます。
実際にお店を経営しているようなイメージでとらえてみると良いでしょう。
また、買い物に行ったときに割引や消費税などに関心を持つと、理解が深まるでしょう。
原価率にこだわると、大人に成長しやすくなるかもしれません。
売買損益算は、なじみにくい言葉がたくさん出てきますし、大人にとっては簡単なことでも小学生にとってはイメージしにくいことなどもあります。
3割引と見て、10分の7をイメージすることは、小学生には難しいです。
そういうことで、今週はとてもゆっくり進みます。
具体的には、比を使わずに、個数も出てこない問題です。
四谷大塚や、サピックスは、対話式算数3週分の内容を圧縮して1週間のカリキュラムにしています。
しっかり理解できているのか、心配になってしまいます。
興味のある方はこちらにどうぞ
第67話:売買損益算①の概要
67・1
20%増しとあったら、1.2倍をするという感覚を養いましょう。
第57話のアップ率・ダウン率が身についていれば、すぐに小数のかけ算でいいです。
基本から身につけたい場合は、線分図でイメージ→分数のかけ算→小数のかけ算という順に進めていくと良いと思います。
67・2
20%引きとあったら、0.8倍をするという感覚を養いましょう。
小学生には、少々ハードルが高いですが、線分図や身の回りのおはじきなどでイメージできると良いと思います。
67・1と同様に第57話のアップ率・ダウン率が身についていれば、すぐに小数の計算で行けますが、「○割引きのときは〈1-0.○〉をかける!」という乱暴な覚え方は避けた方が良いです。
67・3
消費税がテーマです。
テーマがテーマだけに雑談が多くなりました。
8%から10%に変わり、計算はかなり簡単になり、イメージしやすくなりました。
買い物をするときに消費税を実感すると良いと思います。
67・4
ここから2段階で計算します。
リズムよく考えましょう。
3割増しで2割引きのときは、もちろん1割増しではありませんが、線分図のめもりの大きさの違いで理解すると良いと思います。
67・5
2019年版の68・1と68・2から移動してきました。
そのかわり、2019年版の67・5は第68話に移動します。
原価を①にする問題は、今週は扱わないとしたからです。
67・4は原価から順に計算できましたが、今回は、その順序で計算できない問題です。
「げてば」の表をしっかり書いていけば、混乱しにくくなると思います。
練習問題
問題番号 | 難 | 講評 |
1 | A | 線分図でイメージすることは大切ですが、求めるときは、小数の計算が良いです。 |
2 | A | 先に利益を求めても良いですが、売値は原価の何倍かを求める習慣をつけた方が良いと思います。 |
3 | A | 1番と同様に、線分図でイメージできたら、小数の計算で求めたいです。 |
4 | A | 2番と同様に、売値は定価の何倍かを求める習慣をつけた方が良いと思います。 |
5 | B | 20人のときは14人分の料金でいけるとイメージしましょう。 |
6 | A | 税込価格は1.1で割ります。 |
7 | B | 500÷1.1は割りきれないので、一の位はどうなるかを丁寧に考えましょう。 |
8 | A | 2段階の問題です。1本の式でも解けますが、原価・定価・売価の表を埋めるようにしましょう。 |
9 | A | 0.7をかけたあとに1.1をかけます。 |
10 | B | 1800円から戻していきましょう。 |
11 | B | 「800円の損」→「4200円で売れた」と考えます。 |
12 | B | 11番の類題です。「3割の利益」→「2600円で売れた」と考えます。 |
13 | B | 定価と、売値を求め、「売値÷定価」を計算します。 |
※難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題