- 2018年4月14日
現在、スカイプ指導で、四谷大塚の週テストのSを教えています。
先日は、第9回の差集め算を教えました。
私は、5年生の算数ならば予習は行っていません。
多くの講師がそうだと思います。
逆に言えば、それができない講師は、教えられるかもしれませんが、設計図を描けないといいますか、長期的な展望による体系立てた指導はできないと思います。
国語講師は、良い講師の条件は予習することと良く書いていますが、教えたこともない教科について意見するのはおかしいんじゃないかと思っています。
ちょっと逸れましたが、差集め算のS問題の話です。
差集め算(過不足算)はいくつかの問題のパターンがありますが、Sの問題の中にそれがすべて網羅されています。
灘中で出題された問題まであります。
数えたら9パターンありました。
「差集め算の決定版教材として永久保存(入試までの)したいテストですね」と伝えたほどです。
問題は、それを5年生の春にやる必要があるかということです。
もちろんありません。
レベルが高くないことであれば、やっても全く問題ありませんが、5年生としてはとてもハードルが高い内容だからです。
実際にできるのでしょうか?
できる子はできると思いますが、そのためには先取り学習をしているか、膨大な演習時間を確保した上でのことだと思います。
受験は競争なので、それが必要というのならば否定しませんが、6年生になれば、割とスラスラできることを5年生で前倒しで苦しんでやる意味はどこにあるのでしょうか?
教えている生徒さんに「6年生になったら、どんな問題が出るんですか?」と鋭い質問を投げかけられましたが、「同じ問題が出てくるだけだよ」と答えました。
サピックスにしても難しい問題を見せるようになってきていますし、5年生の生徒さんの負担があまりにも大きくなっているようで心配です。
どうして負担が大きくなっているかは、明快な回答を書けます。
塾で難しい問題を扱ってみたら、思ったよりできているから、今後もそれで行こうということです。
塾講師は「子どもたちって案外できるんだ」と脳天気に驚いているのかもしれませんが、その裏で、ご家庭でものすごい努力が繰り広げられていることを知る由もないでしょう。
私もスカイプ指導をやるようになってから、それがよく分かりました。
こんなことをヒステリックに書いていっても有益ではありませんので、対策法を書きたいと思います。
- S問題はスルー
- S問題対策をガッツリやる
このどちらかです。
前者の場合、ただやらないだけなら、やっている人に勝てないと思います。
無理していなければ、苦労したことは報われます。
S問題対策をやる代わりに、場合の数などの思考系&作業系の問題をやって、違うルートで攻めるという方法です。
大手塾と違うルートだと不安かもしれませんが、そのルートは確かな実績があります。
かえって大手塾の方が実績が無いのではないかと思っています。
お勧めは毎度のご案内ですが、小5グランプリ算数です。
各単元を深く追求するよりも、入試の難問対応力は上がります。
問題は難しいですが、思考力や作業力を重視していますので、5年生で扱っても負担は少ないです。
ガッツリやる場合は、家庭教師が必要だと思います。
Sの生徒さんが500名いるとしたら、そのうち、家庭教師無しでやっていけるのは50名くらいではないでしょうか?
家庭教師をつけなければいけないほどのハイレベルで、それを利用して家庭教師の生徒募集というのは気がひけますが、困っている生徒さんのお力になりたいという気持ちの方が上ということで、Sコース生でお困りになっていましたら、ぜひ、対話式スカイプ指導をご検討願います。
最近、難関校の入試問題が難しくなっていますが、それはあくまでも思考系の問題が難しいということです。
5年生で難しい差集め算をやることが好結果につながるわけではありません。
それに対応するのならば、思考系&作業系の問題をやるべきです。
対話式算数も常に洗練していくように改訂を続けていますが、難度は上げる気は毛頭ありません。
難しくする必要がないものは難しくしません。
負担だけかけるのは申し訳ないと思います。
競争は年々激化していますが、無駄な負担は避けて欲しいです。
対話式算数で難度を上げないかわりに思考系&作業系の問題はさらに充実させていきたいと思っています。
当教材が難関校に最も適した教材であることを胸を張っていえるように追求していきます。