- 2016年2月4日
昨年は、とても易しかったですが、今年はほどよい問題になりました。
前半も簡単すぎず、ラストに向けて徐々に難しくなっていきました。
1年分だけ見て、易しくなったとか難しくなったと言う人がいますが、最低でも5年間くらい見ないと分からないと思います。
開成に関しては、出題単元や難度のブレは大きいですが、長いスパンで見ると難度は一定です。
下の基準で問題レベルを判定します。
A:ほとんどの人が出来る
B:取りこぼしたらややまずい
C:合格のためには取りたい
D:できたらアドバンテージ
E:できる人はごく僅か
1
昨年は小問がたくさんありましたが、今年は小問無しです。
作成者の個人の裁量だと思います。
(1)A
60m/分で行く時間を16、80m/分で行く時間を12にします。
おばさんの家に1回目に着いてから2回目に着くまでの時間は15-12=3です。
(2)C
(1)の比を3倍にします。
すると、S君がおばさんの家に着いてから弟に出会うまでの時間が4、弟に出会ってから再びおばさんの家に着くまでの時間が5になります。
S君が1回目におばさんの家に着く時間は36です。
80m/分で行った時間は、全体は36、弟に出会ってからおばさんの家まで5なので、それが距離の比になります。
(3)C
S君と弟が出会う時間は36+4=40です。
弟が40の時間で進む距離を、80m/分で進むと36-5=31の時間で行けます。
速さの比は、これの逆比です。
開成ということを考えれば、難しいとは言えないレベルですが、1番からこのレベルの問題が来るのは珍しいと思います。
2
(1)A
定番です。
六角形です。
(2)B
真正面から見ると、右上と左下が欠けています。
2つの欠けている部分の三角形は相似で、面積は、12×9÷2=54㎠と、4×3÷2=6㎠で、228㎠と合わせて、288㎠です。
これで高さが、288÷20=14.4㎝と分かります。
(3)D
高さが14.4㎝と分かったので、CR:RG=5:3と分かります。
その比を利用すると、切り口は、FGを20:9に分けます。
FGの長さをマル29にします。
真上から見ると、右下と左上が欠けています。
2つの欠けている部分の三角形は相似で、面積は、マル20×16÷2=マル160と、マル10×8÷2=マル40です。
ABCDは20×マル29=マル580になるので、欠けている部分をひくと、マル380=266㎠
マル1=0.7㎝になります。
淡々と解き進めていけば出来ますが、レベルは高いです。
3
(1)いずれもA
書き込み式で解けます。
こんな簡単なのは、きっと次の問題につながるからだと予測します。
(2)図4B・図5C
図3は10通りなので、図1と同じことに驚きます。
図4は場合分けで数えていくと18通りになり、これまた図2と同じことになり、さらにビックリするとともに確信を持てます。
図3~図5で左に進むことが、立体だと、奥に行くことになります。
それを見抜いたら、立方体8個の図を描いて書き込み式で答を出します。
立体にしなくても、9ヶ所の横線の、どこで左に進んだかを考えて、地道に求めても解けると思います。
このレベルはしっかり正解にしたいです。
4
条件が丁寧に書いてある問題文はとても読みにくくなります。
(1)A
練習です。
それにしても、問題文が読みにくいですが、頑張るしかありません
(2)すべてE
これは背理法ですね。
中学受験はなんでもありですね。
塾の授業を受けて、家で必死に復習しているだけで、こういう力が付くとは思えません。
授業である程度のことを吸収し、家では復習せずに(復習テストは悪くなるかもしれませんが)、ひたすら思考力問題を考え続けるというのが1つの正解だと思います。
中学側が、教わったことだけ出来る人間ではなく、考える人間を求めているので、それに向けて対処すべきだと思います。
これは問題文が少し悪いと思います。
「1回目で終わらないことも考慮する」という一文が必要だと思います。
そこが肝なので書けなかったのかもしれませんが、戸惑います。
ケに3がないので、クに3があります。
1回目で終わらないことと、2回目に3が移動したということから、クは23です。
ケに8があります。
2回目に8は移動しないので、ケは89です。
クは23なので、1回目にBから2が来た場合と3が来た場合があります。
ウは、1回目にBから2が来た場合は38、1回目にBから3が来た場合は29です。
39や28はダメということですね。
★は、1回目で終わらなかったということは、すべて偶数が移動したか、すべて奇数が移動したかのどちらかということを見抜く問題です。
すべて奇数が移動ということは不可能です。
すべて偶数が移動ということは、ア~オは、12・34・56・78・9Tの組み合わせのいずれかです。
38も29はありえないことが分かり、背理法が成立です。
- ケに3があり、1回目の移動は偶数なので、エに3があります
- 8は初めBにあります
- ウが12だと、2回目にDから3が出て行ってしまいます
- ウが9Tだと、2回目にCからDに8がやってきません
- ウは56です
ア・イ78・ウ56・エ34・オ
アとオは、12か9Tですが、アを9Tにすると、2回目のあと4つも×が付きません。
ということで、答えは1つでした。
面白い問題でしたが、問題文が読み取りにくく、難しく、疲れます。
もう少し分かりやすい文章で書いてくれればと思います。
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