- 2017年1月23日
桜蔭の問題を解きました。
下の基準で問題レベルを判定します。
A:ほとんどの人が出来る
B:取りこぼしたらややまずい
C:合格のためには取りたい
D:できたらアドバンテージ
E:できる人はごく僅か
テ:塾テキストに載っているような典型題
テ+:典型題に捻りがある問題
ハ:初めて見るような問題
サ:作業
ノ:ときどき見るけど、塾のテキストにはあまり載っていない問題
Ⅰ
(1)C
なんでこんなに大変な計算問題なのでしょう。
(2)①B・テ/②B・テ+
①だけ見ると、2021年12月31日から戻ろうかと思いますが、②を見ると、1月から順々に進めていった方が良いと思います。
10月1日=1月31+28+31+30+31+30+31+31+30+1=10月274日で、274番目は緑です。
②は、4月1日=1月31+28+31+1=1月91日なので、91~120の中で、5の倍数+3を探します。
難しくはありませんが、結構疲れます。
(3)①A・サ/②A・テ+/③A・テ/④A・テ
①は99から試していきます。
99と98が連続してOKで、97は素数なのでもちろんOKです
②は素数の平方数です。
大きさ的に、37×37くらいかなと思いつくと思います。
③約数は11個あります。
④約数を4個持つ数です。
捻りがなく素直で、ちょっと簡単すぎです。
Ⅱ
(1)アA・テ / イE・テ / ウE・テ+ / (2)エE・テ
アは角か、辺の真ん中の2通りです。
本当は2枚取り替えくらいがちょうど良いレベルですが、それは例として載ってしまっています。
ということで、3枚取り替えと、なんと4枚取り替えに取り組まないといけないというハードルの高さです。
3枚のときは、角3枚のとき、角2枚のとき、角1枚のとき、角無しのときで場合分けします。
4枚のときも、角4枚のとき、角3枚のとき、角2枚のとき、角1枚のとき、角無しのときで場合分けします。
このような場合分けをすることで、重複の心配は少なくなりますが、「4枚のとき」は捨て問です。
4枚までしっかり求められていれば、5枚、6枚、7枚、8枚は、折り返すように、3枚、2枚、1枚、0枚と同じになるので、エは簡単です。
しかし、ウの4枚ができなければ、エもできないことになります。
出題者は、この問題の難しさが分かっていないようです。
とは言いましても、この問題は、「鍛錬」としては良い問題なので、算数教材塾・探求の教材には載せます。
Ⅲ
(1)B・テ
70㎝分の水量から、おもりの体積12個分をひいて29.5で割ります。
簡単ですが、計算は少々面倒です。
(2)B・テ
50㎝以下の水量を求めて、(1)の2500で割るだけです。
底面積がきれいな数字ではないので、あっさり解けるといった印象ではありません。
(3)B・テ+
1段目には9個しか置けないので、2段にします。
2段なので、水は20㎝分入れます。
(4)B・テ+
19.7分で入れた水を求めて、おもり12個分の体積をたして、水そうの底面積で割ると、水の高さが分かります。
5段になります。
1~5段目は、81111、72111、63111、62211、54111と続くので、1段目の個数が5個のものを書き出していきます。
この問題文だと「19.7分になる場合の立方体の積み方のうち」とあるので、1段目の個数が6個のものが3位で2つ、5個のものが5位と捉えることもできそうな気がします。
すると、3位も4位も「6個」と考えて6個の2つを書いたら正解になるのでしょうか?
Ⅳ
(1)A・テ
AとBの1周の道のりを求めて、速さで割ります。
(2)D・テ+
AとBの和(進んだ角度)が半周になるごとです。
(1)で2人の1周の時間を求めているので、それを使って、つい角速度を求めたくなりますが、そんなことをしたら、とんでもないことになります(恐ろしい計算)。
速さが同じなので、1周の道のりの比と角速度の比が逆比になることを使います。
AとBの1周の道のりの比は5:6なので、角速度の比は6:5です。
1回目で、AとBが半周離れるのは、Aが、1/2×6/11=3/11周したときです。
それさえ分かれば、2回目は2倍するだけです。
Bも内円をまわると考えて、そのとき、Bは1.2倍の速さになるとしてもいいです。
(3)D・テ+
予定と実際の問題です。
速さを50→70にするので、ベルが鳴るまでの時間は7:5になります。
差が1分なので、速さを変えなければ3.5分だったところを、2.5分だったことになります。
(2)の時間を5倍して、そこから3.5分をひきます。
今年の桜蔭は、面白い、面白くないという価値観で捉えてはいけません。
独特な桜蔭ワールド全開と評価します。
とにかく「易々とは答えを出させない」という出題者の心意気を感じます。
私の予想は、一人の先生が全問作成しているのではないかと思います。
これをチームで作っているとしたら、皆、同じ強烈な個性を持っている数学教師軍団となってしまいます。
受験生は、緻密に根気よく粘って粘って解く力は必要ですが、許容量を超えたらスパッと捨て問にするというセンス(!?)が求められます。
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