- 2018年5月8日
算数は、大まかに分けると、思考力問題と典型題に分かれます。
典型題は、解き方を理解して覚えます。
典型題を見たときは、引き出しから解き方を引っ張り出して、使って解きます。
少々ひねりが入っていて解き方が分かりにくい場合もありますが、基本的には時間をかけてしっかり練習して身につけたもの勝ちです。
インターエデュなどで、ときどき、方程式を使った方が有利という書込がありますが、典型題だけの出題ならば、そうかもしれません。
それとは別に思考力問題があります。
典型題とは異なって、対策をしにくいです。
その問題の解き方を身につけても、力が付いたことにはなりません。
たくさん練習して、経験値を上げていけば良いわけでもありません。
問題を見たときに、考える力をつけることが大切です。
では、どうしたら、考える力がつくのでしょうか。
答えはありません。
誰にでも有効な答えがあることは、現実的には考えられません。
とは言いましても、それは「遺伝です」「地頭です」などと無責任なことを書いて終わりにはしたくはありません。
逆に、これをやれば大丈夫という言い方もしたくはありません。
塾講師や家庭教師の書いているブログを見ると、自信満々に、こうやれば思考力がつくと書かれているものもありますが、いままで、これだ!と思ったことはありません。
しかし、来月から塾講師ラジオで受験生に有益な情報を語っていく企画もありますので、「塾講師ラジオは聞く価値がある!」と思ってくださるようなご提案はしたいと思います。
まず、思考力問題の解き方をよく理解することが大切です。
そんなことは当たり前と言われかねませんが、よく理解するためには何が必要かを考えると、具体的な対策が見えてきます。
流れを書いていきます。
- 思考系の良問を解く
- 分かりやすく書かれた解説を見て納得する
これで終わりならば、あまり向上していきません。
より深く理解するためには、もっと丁寧な学習が必要です。
それは、解説を書写することです。
算数教材塾・探求では、グランプリ算数という対話式の解説の教材が、思考力向上の教材の位置づけですが、さすがに会話を書写したら大変です。
1問に1500字以上の解説になっているときもあります。
その場合は要約で良いです。
要約の方が、むしろ考えながら解説を読むことになるので、より深く理解できるような気もします。
「どんな方法でも解けたら終わり!」「解けなかったら解説を書写!」「1日1問、1週間で3~5問」
これを守って取り組んでいきましたら、思考力問題の考え方の流れがつかめますので、思考力育成になると思います。
解けるまで繰り返すことや、豊富に経験するようにたくさんの練習をするよりも、ずっと効果的だと思います。
耳の痛い話になりますが、あくまでも、典型題の習得が重要で、ある程度それができた人が思考力に目を向けるべきです。
思考系重視の中学を目指す場合でも、典型題に力を入れるのが鉄則です。
しかし、典型題だけの学習だと、頭打ちになります。
中学入試の算数は、考える力が問われますので、多くの生徒さんに思考力問題まで足を踏み込んで欲しいと思います。
解けないからいいやと思わずに、解けないときは書写で、考える力を構築して欲しいと思います。
「思考力問題は解説を書写する」とは、あまり聞かない話だと思います。
このようなちょっとしたヒントになるようなことを、塾講師ラジオでは、毎回のように語っていきます。
余談ですが、塾講師ラジオでは、私はどちらかというと聞き役です。
とても参考になる社会科の話が多くなると思います。
ぜひよろしくお願いいたします。
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