- 2021年2月3日
出題範囲やレベルのバランスが良く、立体図形が難しく、速さも手強いというのが聖光の印象ですが、今年は全体的に易しくなったようです。
極端に簡単になったということではなく、少々といったところです。
3・4の速さ・平面図形が例年よりも易しいからだと思います。
ラストの立体図形は、最近この手の問題が多く、対策してきていた人は、案外、楽に解けるのではないでしょうか。
差がつきやすい入試問題になったと思います。
簡単で差がつきにくいという算数の講師もいるとは思いますが…
下の基準で問題レベルを判定します。
A:ほとんどの人が出来る
B:取りこぼしたらややまずい
C:合格のためには取りたい
D:できたらアドバンテージ
E:できる人はごく僅か
1
(1)A
難関校らしくない易しい計算です。
分数で解きます。
(2)A
手強そうに感じましたが、すべてたしたら、5人の和の3倍になりました。
(3)B
これはレベルほどほどで面白い問題です。
小5の教材に入れたいです
上から5けた目は5で決定です。
上から2・4・6けた目は偶数になるので、1・3・5けた目は奇数です。
上から4けた目は2と6に場合分けして、上から1~3けたの各位の和が3の倍数になることを意識して書き出します。
2
(1)A
練習です。
(2)B
2018に近い三角数を探します。
1~63の和が2016になった時点で、思い出しました。
2016年入試のときに、2016は三角数だと言われていたことを。
私はあまり西暦にこだわりませんが、西暦を良く研究している塾講師はこの問題は瞬殺だったのでしょうか?
算が分からなければ地道に書いていってもいいです。
ここでの時間のロスは大したことがないので、慎重に正解にしたいです。
(3)C
少し試していくと、典型題だと気がつきます。
1+1.5+2+2.5+3+……という問題です。
【63、2】まで行ったので、2/63までです。
分母62の和は31.5なので、(1+31.5)×62÷2+1/63+2/63です。
綺麗な数字なりませんが、この問題なら仕方がないと思います。
3
聖光のよくある長い文章の問題です。
昨年は入試分析会で、問題文が長くなる傾向があるといって、聖光の問題が例として紹介されていましたが、聖光は以前からで十八番のようなものです。
入試分析は、分析することが目的なので無理矢理結論づけることが多く、正しくないことを言っていることも多いです。
同じようなことを3年間言い続ければ、それは正しい分析になっていると言えます。
名物テレビ番組の「朝生」でも、知らないことを無理矢理語る人がいると出演者が言っていましたが、それと同じですね。
やや脱線してしまいましたが、話を戻します。
難易度判定はBとCで迷いましたが、取りあえず、Cにしました。
(1)C
ダイヤグラムが良いと思います。
光は11分戻ってきていて、学と同じ速さなので、もしPまで戻ったら16分かかります。
つまり、光は16分後に忘れものに気がつきました。
16+11=27分後です。
みんな同じ速さなので、ダイヤグラムだと分かりやすいです。
学は聖よりも22分遅く着いたので、聖と光が出発してから22分後に出発したと考えても簡単にできると思います。
(2)C
光は無視して良いです。
学は聖が出発してから22分後に出発することが分かるので、5/3倍の速さで進むと、22分遅れから0.4分遅れまで21.6分縮めたことになります。
速さの比の逆比が時間の比になることを使って解きます。
(3)C
(2)で聖は54分でQに着くことが分かりました。
20m/分増したら、54+10-22=42分で着くことが分かります。
今度は時間の比から速さの比を求めます。
54:42=9:7で、速さの比は7:9になり、速さの差から140m/分と180m/分になります。
180×42=3780mです(単位が㎞ですので間違えないようにします)
4
(1)C
これも問題文が長く条件が多そうですが、それほど難しくはありません。
構造を考えると、3マス決めればすべて決まるので、2×2×2=8通りです。
簡単だけど、解き方に気がつかないと難しいという良い問題です。
こういう問題をたくさん練習すると、センスが上がりそうです。
(2)A
第一印象は恐ろしく難しいと感じますが、そうでもありません。
むしろ簡単です。
1番右の列は2マス、右から2番目の列は1マス、右から3番目の列は3マス、1番左の列は2マス塗るので、6×4×4×6=576通りです。
(3)A
グラフを見て判断します。
3秒後と4秒後の間で、その1秒間を4:28=1:7に分けるところです。
(4)A
(2)と同じ方針でできます。
N進法の問題のような題材なので、もっと難しい問題になりそうですが、これは易しいです。
5
(1)アイはB・ウエオはD
最近の立体図形に多い、平面図形として考える問題です。
Qは下に10㎝進ませれば、あとは底面EFGHの平面で考えられます。
EQ:QM=3:2なので、右に6㎝、奥に3㎝進ませます。
Rは、QR:RC=3:1なので、下に2.5㎝ということはすぐに分かります。
上から見た投影図で、平面で考えます。
右から見た図や前から見た図でもできますが、XとYを同時に求めるのなら、上から見た図で解いた方がいいです。
Qを求めるときに使った底面に、無理矢理CQをひきます。
右に6+4×3/4=9㎝、奥に3+7×3/4=8.25㎝進んだことが分かります。
(2)A
Zは押さないので、上の面ABCDだけで考えていいので簡単です。
右は最高4㎝、奥は最高8㎝まで進めるので、それを結びます。
(3)D
(2)と同じように解きます。
Zを0にしてみると、面ABCDに台形がかけます。
Xを0にしてみると、面AEHDに台形がかけます。
Yを0にしてみると、面AEFBに直角二等辺三角形がかけます。
それを結ぶと、三角すい台になります。
8×8×16÷6-3×3×6÷6です。