新4年生の保護者の失敗しない心構え

塾では新4年生の授業が始まる時期です。

3年生から通塾していたとしても、いよいよいまが中学受験のカリキュラムスタートです。

 

授業を受けて、その宿題が出てそれを家でやります。

得意な子はあっという間に家でできるでしょう。

苦手な子は少々時間がかかるでしょう。

得意な子、苦手な子で、保護者が子に教える時間は差がありますが、ほとんどの保護者は、算数を教えると思います。

 

ここが今回のブログのテーマなのですが、教えるというのは、大抵、お子様ができなかった問題だと思います。

この「教えよう」という行為がプラスにならない場合があります。

プラスにならないというのは、失敗という意味です。

 

スカイプで6年生を直接教えるとき、生徒さんが分からない問題を教えていきますが、

そんな次元ではなく、もっともっと基礎に戻った方がいいと思うことがあります。

この状態では、教えても身につかないだろうと判断しているわけです。

つまり、基礎の土台が固まっていない限り、教えても身につかないということです。

 

スポーツなら実感しやすいと思います。

野球でキャッチボールさえ上手くできない子に、試合をさせ、戦術を教えても意味がありません。

 

これは6年生に教えるときだけのことではありません。

4年生に教えるときもあてはまります。

基礎が固まっていないのに、分からない問題を教えても上手く吸収できません。

塾でよく見かける光景で、保護者に連れられてきた4年生が、講師に教わるシーンです。

こんなことを言っては失礼ですが、頷きマシーンと化していることがあります。

子にとっては、この嫌な空間から早く脱したいので、頷いていれば良いと無意識で判断しているのでしょう。

 

分からない問題を教えることがいけないのではありません。

基礎が固まっていないのに分からない問題を教えることが、意味がない場合が多いということです。

そこで大切なことは以下の4点です。

  1. テストの点数は気にしない
  2. できない問題は気にしない
  3. 間違えた問題は気にする
  4. できた問題は本当に分かっているか気にする

 

1と2は連動していると思います。

テストで点数を取るためには、

「できている問題は終了!」

「できていない問題を徹底的に教える」

となります。

 

1よりも4の意識を強く持つことが重要だと思います。

できている問題を、どうしてそうやって解いたかを口頭で説明してもらい、しっかり分かっているようならOKという具合です。

そんなことをしていたら、宿題が全部終わらないとか、できない問題ができるようにならないという声もきこえそうですが、

1番重要な根幹となる部分を省いていくことは、私は鳥肌が立つほど怖いです。

 

4年生の学習はまだまだ難しくありませんので、保護者が本気で教えていけば、高得点が連発します。

偏差値も高くなり、クラスも上に行くことでしょう。

ところが徐々に学習内容が難しくなり、保護者が教えられなくなり、すると成績が下がるというケースがよく起こります。

口の悪い人は、それを地頭といって、からかいます。

 

しかし、それは地頭ではありません。

4年生のときに、基礎を固める学習をしなかったからです。

田んぼの上に立派な家を建てても、そこに住めたものではありませんが、このような現象は、受験勉強ではよくあります。

いまの成績をお子様の状況のバロメーターにするのではなく、できている問題が本当に分かって解いているかどうかをバロメーターにするべきです。

 

中学入試は、公立中学校の内申点のように、4年生から6年生の平均点で決まるわけではなく、6年生の最後のテストだけで決まります。

最後、追い上げて抜いた方が勝ちです。

そういう心構えで取り組んだ方が良いと思います。

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