これは、24回分のプリントではありません。
私が塾で行っていた、小学3年生の算数授業。その24回を、ご家庭でそのまま再現するための教材です。使っている問題も、進め方も、当時の授業とほぼ同じものです。
対象:小学3年生〜小学4年生前半
講師は、算数が得意でなくて大丈夫です
「授業を家庭で」と聞くと、教える側に自信がないと難しそうに感じるかもしれません。でも、この教材に関しては、その心配は要りません。
私が小3の授業でやっていたことは、実はとてもシンプルでした。
問題の意味が分からずに止まっている子には、言葉をかみ砕いて伝える。答案には丸付けをして、「〇問、間違っているよ」と伝える。それだけです。しかも、どこが間違っているかは言いません。
このうち、丸付けは、模範解答と見比べて間違いの数を数えるだけ。算数の力は要りません。意味をかみ砕く方も、理系である必要はなく、大人なら普通にできることです。
つまり、算数の専門家でなくても、この24回の授業は、ご家庭で本当に行えます。
なぜ、答えを教えないのか
この授業のいちばんの特徴は、「〇問間違い」とだけ伝えて、どこが間違いかは教えないところにあります。
書き出しの間違いは、抜けや重なりです。これは、答えを教わらなくても、子ども自身が探して見つけられる種類の間違いです。
「まだ書いていないものがあるはずだ」と立ち止まる。「これはさっきと同じだ」と見分ける。そうやって、自分の手で抜けや重なりを見つけ、直す。答えをもらうのではなく、自分で発見する。この往復の中でしか育たない感覚があります。
だからこの教材では、書き出す練習と同じくらい、間違えたあとの「間違い探し」を大切にしています。手が止まったときに答えを渡してしまうと、この一番大事な部分が失われてしまうのです。
お子さんが経験するのは、「濃い算数時間」です
道順を、一本ずつすべて書き出す。数字のカードで作れる数を、すべて書き出す。図形を描いて、一つずつ数える。
この教材でお子さんが過ごすのは、「答えを教わる時間」ではありません。自分の手で書き出し、探し、数え、抜けや重なりに気づいていく、30〜50分の濃い算数時間です。
やさしいプリントではありません。難関校に進むような優秀な子でも、1回に30分前後かかります。ふつうのお子さんなら、50分でも終わらないことは少なくありません。
ここは、はっきりお伝えしておきます。30分は「標準」ではなく、非常に速い子の目安です。回によっては、優秀な子でも苦しみます。それでいいのです。途中で終わっても構いません。大切なのは、短く終わらせることでも、最後まで粘り切ることでもなく、その時間、しっかり頭と手を使うこと。濃い時間が作れたなら、その回の役割は果たされています。
なぜ、小3の一歩目が「書き出し」なのか
3年生の時期にできる学習はいろいろあります。そのなかで、私は、受験算数のはじめの一歩は「書き出し」であるべきだと考えています。
理由は、受験算数の最重要単元のひとつ、「場合の数」にあります。
この単元でつまずく子の多くは、公式を知らないからではありません。「もれなく・重なりなく書き出す」という感覚が、育っていないからです。そしてこの感覚は、解説を読んで身につくものではなく、自分の手で書き出し、間違え、直す経験の中でしか育ちません。
書き出し算数で繰り返すのは、まさにその経験です。抜けに気づく、重なりに気づく、仲間ごとに分類する、順序よく並べる ―― こうした力が、書き出しを通して、自然と積み上がっていきます。
なお、これは学年の先取り教材ではありません。単元を前倒しで詰め込むのではなく、これから考えていくための「手の動かし方」をつくる、土台づくりの教材です。
教材の中身
全24回。題材は多彩です。
道順/数列/図形を数える/図形と規則性/数をあてはめる/図形をつくる/ならべる/場合の数/方陣算/魔方陣/虫食い算/N進法/推理/立方体 など。
題材は回ごとに変わりますが、貫く軸はひとつです。これらはすべて「場合の数」を下地にしながら、入り口だけを変えているものです。いろいろな題材を通して、結局は「もれなく・重なりなく書き出す」という同じ力を、飽きずに何度も鍛えられるようにしてあります。
各回は、書き出し6問と思考力チャレンジ2問の、合計8問。1週間に1回のペースで、約半年(24週間)で一通り終わります。
ご家庭でお願いしたいこと
保護者の方にお願いしたいのは、次の三つだけです。
一つ、問題文の意味が読み取れずに止まっているときだけ、言葉をかみ砕いてあげること。たとえば「遠回りしないで、AからBまで行く道を全部かいてみようか」と声をかける、その程度で十分です。
二つ、1問ごとに丸付けをすること。
三つ、抜けや重なりがあったら、「この中に同じものがあるみたい」「まだ書けていないものがあるのね」とだけ伝えること。「これとこれが同じ」という決定的な部分は伏せて、お子さん自身が見つける余地を残してあげてください。
こうして、ご家庭のリビングや勉強部屋が、小さな算数教室になります。保護者は「教え込む講師」ではなく、お子さんが自分の手で書き出す時間を、そっと守る人。それが、この教材での役割です。
受験算数OS本編との関係
書き出し算数は、受験算数OSシリーズの入口教材です。本編の代わりではありません。
本編は、小5からの開始を想定しています。その前の小3〜小4前半の時期に、書く・探す・分類する・見比べるという経験を積んでおく。本編で本格的に考え始めるための「手の動かし方」を、先に作っておく。それが、この教材の役割です。
順序に迷う必要はありません。この入口教材で手の動かし方を育ててから、小5以降に本編へ進む。その流れを想定して設計しています。
購入前の、短いQ&A
Q. 親が算数を教えられなくても大丈夫ですか? 大丈夫です。お願いするのは、問題文をかみ砕くこと、丸付けをすること、抜けや重なりを遠回しに伝えることの三つだけ。解き方を教える必要はありません。
Q. 小3には難しすぎませんか? やさしい教材ではありませんが、解き方の知識を前提にしていません。手を動かして書き出していけば、3年生でも取り組めます。少し苦しいところを、探して乗り越える手応えこそが、この教材の中心です。
Q. 時間がかかってしまう場合は? ふつうのお子さんなら50分ほどかかることはよくあります。それで問題ありません。ただし、60分を超えて無理に続ける必要はありません。
Q. 全部解き切れない回があってもいいですか? 構いません。大切なのは完走ではなく、その時間しっかり頭と手を使えたかどうかです。
価格について
この教材の価格は、けっして安価ではありません。けれど、その中身は「24回分のプリント」ではなく、「24回の本格的な算数授業」です。
よく「料亭の味を、ご家庭で」といった言葉を見かけます。あれは、たいてい誇張です。けれど、この教材は本当に、私が塾で行っていた小3の算数授業を、そのままご家庭で再現できます。
塾の授業24回分と考えていただければ、この価格は、むしろ控えめだと思っています。PDFのページ数としてではなく、30〜50分 × 24回の算数体験として、受け取っていただけたらと思います。
- 書き出し算数 第1〜12回:4950円(税込)
- 書き出し算数 第13〜24回:4950円(税込)
- 書き出し算数 第1〜24回(セット):8800円(税込)
- 小3教材3点セット(書き出し算数・小3模試の最後に出る思考力問題・小3からのよく読む算数):14300円(税込)
お届けは、PDFダウンロード形式です。Googleドライブの共有URLから、いつでも印刷していただけます。
まずは、サンプルを
お子さんができたときに、嬉しそうな表情をするかどうかを基準にしています。ぜひ、取り組んでください。
言葉で説明するより、実際に一問、手を動かしていただくのが早いと思います。「これは読む教材ではなく、手を動かす教材だ」という感触を、まずはお確かめください。
📝カリキュラム
| 回数 | 単元名 | 学習日 |
|---|---|---|
| 第1回 | 道順 | 5.7 |
| 第2回 | 数列① | 5.14 |
| 第3回 | 図形を数える① | 5.21 |
| 第4回 | 図形と規則性① | 6.4 |
| 第5回 | 数をあてはめる① | 6.11 |
| 第6回 | 図形をつくる | 6.18 |
| 第7回 | ならべる① | 7.2 |
| 第8回 | 場合の数① | 7.9 |
| 第9回 | 方陣算 | 7.16 |
| 第10回 | 魔方陣 | 9.3 |
| 第11回 | 虫食い算 | 9.10 |
| 第12回 | N進法 | 9.17 |
| 第13回 | 道順② | 10.1 |
| 第14回 | 図形を数える② | 10.8 |
| 第15回 | 図形を数える③ | 10.15 |
| 第16回 | 数列② | 11.5 |
| 第17回 | 図形と規則性② | 11.12 |
| 第18回 | 推理① | 11.19 |
| 第19回 | ならべる② | 12.3 |
| 第20回 | ならべる③ | 12.10 |
| 第21回 | 場合の数② | 12.17 |
| 第22回 | 推理② | 1.7 |
| 第23回 | 数をあてはめる② | 1.14 |
| 第24回 | 立方体 | 1.21 |