- 2018年7月12日
算数に必要な要素をときどき目にしますが、人によってさまざまな意見があると思います。
例えば、思考力が必要といわれて、「どうしたら思考力がつくの?」となりますが、残念ながら答えがありません。
対策できないものが要素になっていると、意味がないというか、悲しいものがあります。
私は、算数に必要な要素は1つだと思っています。
タイトルに「たった1つ」と書きましたが、掘り下げていくといくつもあると思いますが、最も根幹なものは1つだけです。
それはこの計算で何を求めているか把握する力です。
逆から考えれば、これを求めるためにはどういう計算をすればいいかとなります。
この2つで、算数に必要なたった1つの要素になります。
これは割合や比の文章題や速さは当然ですが、平面図形、立体図形でも、数の性質、規則性、場合の数でも当てはまります。
その力を身につけるには「これを求めている」と把握することだけでなく、どうしてその計算式でそれが求められるのかを理解することが大切です。
さらに、問題が解けなくて手が止まっているときに、フォローする側は「次はこれを求めるよ」と目標を定めて、そのためにはどういう計算式で求められるかを考えていく練習をしたいです。
手が止まっているときは「求め方が分からない」場合もありますが、「求めるものが何か分かっていない」場合もあります。
案外、後者も多いです。
求めるものだけ教えたら、そのあと自力で解けたというケースはよくあります。
算数は論理的な科目で、これを求めたから次にこれを求めるという繋がりが大切です。
算数が苦手だと繋げていく意識が不足し、まず何から求められるかという1つ1つ求めていく姿勢を持っていないかもしれません。
「○○を求めたから、次に△△を求められる」という流れを体験して、解法を繋げていくこと感覚を自分のものとして欲しいと思います。
「この計算で何を求めたの?」と聞いたときに、しっかり答えられる子ならば、少なくとも算数は苦手ではないと思います。
保護者は、このたった1つの必要な要素を重視して、計算式で何を求めているかを意識できるようにフォローすると良いと思います。