- 2022年10月11日
小5対話式算数は3週間を同一テーマとして進んでいます。
平面図形と比で5回分というのは増やすことも減らすことも困難なため、何か他に平面図形を1回分入れて6週間にすることにしました。
そこで、線対称と点対称という独立した単元に白羽の矢を立て、今回扱うことにしました。
そういう経緯もあり、ラストの78・5の反射の問題は6年生向けと言ってもいいくらいハードです。
興味のある方はこちらにどうぞ
第78話:線対称と点対称の概要
78・1
紙を折り曲げてから、切る問題です。
切ったときの面積を求め、そこから紙を広げていきます。
原則的に広げるごとに、切られた部分の面積は2倍になります。
今回は出てきませんが、複雑な折り方をされている場合は、慎重に作図します。
78・2
まず、線対称や点対称を見つける問題を扱います。
線対称は折ったときに重なるか、点対称は180度回したときに重なるかです。
対称の軸の本数もここで学習します。
対称な図形の作図の練習もあります。
それほど簡単ではありません。
慎重に根気よくかいていきます。
78・3
平面図形の最短距離の問題です。
最短距離といえば、立体図形の方がよく出題されますが、いずれも1本の直線にすることがポイントです。
1本の直線にするから、対称の図形が必要になると考えます。
78・4
タイトルはビリヤード問題としていますが、反射の問題です。
- 内部に作図して相似を使う
- 外部に作図して相似を使う
- 最小公倍数を利用して、はね返る回数を求める
- 比を活用して、はね返る回数を求める
この反射の問題は、上の4パターンあり、下に行くほど難しくなります。
このテーマでは2番まで学習します。
2番までは頑張って身につけて欲しいです。
3・4番は、レベルが高いので先送りでよいです。
78・5
上記の4番まで扱っています(4番は練習問題のラストに基礎的な問題を入れています)。
跳ね返る回数や、どこに当たるかは、機械的に最小公倍数を使って「+1」や「ー1」を覚えて解くことは避けたいです。
練習問題
番号 | 難 | 要 | 講評 |
1 | A | 開いている正方形の図と、折りたたんだ図を重ねて描いて、どこが切り取られているかを描き入れます。 | |
2 | A | 2回折ったあとの斜線部分を求めて、2回2倍します。 | |
3 | A | 3回折ったあとの斜線部分を求めて、3回2倍します。 | |
4 | B | ヒ | 三角形を考えずに、軸や中心を決めて、その後、三角形を2つかくことにします。 |
5 | B | ヒ | ②⑤⑧はすぐに決まるので、残り2か所を点対称になって線対称にならないように置きます。線対称は対称の軸を考えます。 |
6 | B | テ | 点対称の中心がどこになるかを考えます。対応する2点をそれぞれ結ぶと、中心が決まります。 |
7 | A | DCを対称の軸とする線対称の図形をかいて、APEを一直線にします。相似を利用して解きます。 | |
8 | C | テ | 川幅がゼロだったらと考えます。 |
9 | C | ヒ | 横がPQとなる長方形を間引くと、7番の類題になります。 |
10 | B | テ | 内部に球の通った跡をかいて、三角形の相似を利用します。 |
11 | C | テ | 金属板の左端にぶつかるときと右端にぶつかるときを考えます。いずれも線対称を利用します。 |
12 | C | ゼ | 5年生ではレベルは高めですが、長方形を順にかいていき、相似を利用します。 |
13 | D | ゼ | 長方形を順にかいていくと、45度に発射しているので、全体の形は正方形になります。正方形なので、最小公倍数を利用できます。ならべた長方形の縦と横の個数から反射の回数やどの頂点にぶつかるか分かります。 |
14 | D | テ | 最終的な形が、縦と横が4:3になり、縦が4の倍数、横が7の倍数になるような長さに決めます。それが決まったら、動いた長さは簡単に求められます。 |
15 | D | テ | 3回反射するということは、正方形を順に描いていくと全部で4個描くことになります。その図を利用して、どこに発射するかを考えます。 |
「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題
※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題