対話式算数第68話:売買損益算2

先週の売買損益算①は比を使わずに、逆算で解ける問題までにしましたが、今回は比を使う問題のみです。

一般的には、原価を①にしますが、タイサンでは原価を100円にします。

イメージしやすく、混乱することもないと思います。

原則として、比を使っていたら実際の数字を使うのは最後になりますが、多くの生徒さんは、追い詰められているかのように余裕がなく、すぐに実際の数字を使いがちです。

原価を100円にすることで、そういう問題点も解消できます。

 

興味のある方はこちらにどうぞ

 

第68話:売買損益算②の概要

 

68・1

原価を100円に決めて、定価、売値を求めて、「げてば」の表にまとめます。

いま求めた利益を何倍すれば実際の利益になるかを考えます。

 

68・2

まったく実際の金額のない問題です。

抽象的すぎて、苦戦する生徒さんが多い問題ですが、原価を100円としていれば、この問題は簡単にできます。

 

68・3

原価ではなく、定価を100円にして、売価をくらべます。

「原価の○割(%)」という表現がなく、「定価の○割(%)」という表現があり、売価がないので、定価を決めたくなると思います。

割合と比で、プラスとマイナスの差に慣れていたら、難しくないと思いますが、線分図をかいてイメージしても良いと思います。

 

68・4

2つの店や2つの商品をくらべる問題です。

縦、横をそろえて見やすく解いていきましょう。

売買損益算は表のように整えて書いて解く単元ですが、この問題はまさにそのものです。

分配の法則を使ったり、等しい部分をそろえるという割合と比のテクニックを使います。

 

68・5

○個と△個を売ったときの利益が同じという問題で、1個の利益の比は、逆比で、△:○とします。

これも原価100円で解くことができます。

売値の差と利益の差は同じということがイメージできることがポイントです。

 

練習問題

 

番号 講評
1 A 原価を100円にして、定価と売値と利益を求めます。
2 A 原価を100円にして、定価と売値と損を求めます。
3 A 1番と同様ですが、割引を2段階で行う問題です。1割引と2割引で3割引にはならないことを身につける問題です。
4 A 原価を100円にして、定価と売値と値引き額を求めます。
5 B 実際の金額はまったくありませんが、原価を100円にして、売値、定価の順に求めていきます。
6 B 原価を100円にして、値引き額を定価で割りましょう。
7 B 定価を100円とする問題です。売値の差がいくらかを求めます。
8 B 7番の類題です。最後に原価を求めます。
9 B 7・8番の類題です。利益どうしなので、差はひき算でいいです。
10 B A店の原価を100円にして、売値をくらべてみます。
11 B 表にまとめ、売り値を等しくして、すべて比で表してみましょう。売買損益算というより、割合と比の問題です。
12 C これは分配の法則を使わないと、解き進められなくなります。表を書
13 C 80円引は50円の利益になることから考え始めてもいいですが、「同じ」というキーワードから、1個の利益を4:5と考えたいです。
14 C 定価を100円にして、売値を求めます。1個の利益は3:2で、売り値の差は1個の利益の差になります。
15 C 問題文は14番と少々異なりますが、ほぼ同じ解き方になります。定価を100円にして、売り値の差を求め、利益を③と①にすると、②の金額が分かります。実際の100円は後回しです。

「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題

※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題

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