- 2022年4月26日
今週から3週間続けて売買損益算です。
売買損益算は、原価から、定価→売値→利益を順に求めていきます。
実際にお店を経営しているようなイメージでとらえてみると良いでしょう。
また、買い物に行ったときに割引や消費税などに関心を持つと、理解が深まるでしょう。
原価率にこだわると、大人に成長しやすくなるかもしれません。
売買損益算は、なじみにくい言葉がたくさん出てきますし、大人にとっては簡単なことでも小学生にとってはイメージしにくいことなどもあります。
3割引と見て、10分の7をイメージすることは、小学生には難しいです。
そういうことで、今週はゆっくり進みます。
今週は比が出てきません。
比が出てこないで、具体的な金額や個数なので、イメージしやすいと思います。
食塩水もそうですが、四谷大塚やサピックスは、対話式算数3週分の内容を圧縮して1週間のカリキュラムにしています。
しっかり理解できているのか、心配になってしまいます。
興味のある方はこちらにどうぞ
第67話:売買損益算①の概要
67・1
20%増しとあったら、1.2倍をするという感覚を養いましょう。
20%引きとあったら、0.8倍をするという感覚を養いましょう。
第59話のアップ率・ダウン率が身についていれば、すぐに小数のかけ算でいいです。
基本から身につけたい場合は、線分図でイメージ→分数のかけ算→小数のかけ算という順に進めていくと良いと思います。
200円の20%引は40円引になるから160円で、それは200円の0.8倍というような計算をたくさんやって身につけるという方法もありだと思います。
「○割増しのときは〈1+0.○〉をかける!」「○割引きのときは〈1-0.○〉をかける!」という覚える算数は避けた方が良いです。
消費税は、買い物をするときに10%や10分の1という感覚を実感すると良いと思います。
67・2
2段階で計算します。
リズムよく考えましょう。
3割増しで2割引きのときは、もちろん1割増しではありませんが、線分図のめもりの大きさの違いで納得すると良いと思います。
67・3
67・2は原価から定価→売値の順に求めていきましたが、今回は、その順序で計算できない問題です。
原価・定価・売値の表を書いて、そこに書き入れるようにします。
67・4
2021年版までは、個数のある問題は第69話でしたが、2022年版はここに持ってきました。
個数があるとはいっても難しくなく、割合と比で何回も書いた「単価・個数・合計金額」の表と「原価・定価・売値」の表を合体させるだけです。
難度の高い問題は引き続き、第69話で扱います。
67・5
よく考えて、損をしないようにしたり、利益を○円以上あげたりする問題です。
ここでも「原価・定価・売値」の表が大いに役に立ちます。
練習問題
番号 | 難 | 要 | 講評 |
1 | A | 線分図でイメージすることは大切ですが、求めるときは、小数の計算が良いです。 | |
2 | A | 1番と同様に、線分図でイメージできたら、小数の計算で求めたいです。 | |
3 | A | 売値は定価の何倍かを求める習慣をつけた方が良いと思います。 | |
4 | A | 2段階の問題です。1本の式でも解けますが、原価・定価・売価の表を埋めるようにしましょう。 | |
5 | A | 0.7をかけたあとに1.1をかけます。算数的には、消費税10%は有り難いです。 | |
6 | A | 1800円から2割引を2回行いますが、4割引になりません。どうしてそうならないか納得できるといいですね。 | |
7 | A | 1800円から戻していきます。 | |
8 | B | ゼ | 「800円の損」→「4200円で売れた」と考えます。 |
9 | B | テ | 定価と売値を正しく求めましょう。 |
10 | B | ヒ | 1割と2割というので、混乱しそうですが、1個いくらで何個売ったかを落ち着いて考えましょう。 |
11 | B | ゼ | 総売上高を求めます。単価・個数・合計金額の通称「タコ号」の表が役に立つと思います。 |
12 | B | ゼ | 11番の類題です。 |
13 | A | 定価を求め、売値はいくら以上にしたいかを考えます。 | |
14 | B | テ | 20人のときは14人分の料金でいけるとイメージしましょう。 |
15 | C | ヒ | 原価の10%の販売費用という条件の扱いが分かりにくいですが、まず、それに合計いくらかかるかを考えます。仕入れ値の合計が、販売費用分、高いと考えます |
「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題
※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題