- 2022年1月10日
小4対話式算数は全48話ですので、第25話の今週から後半戦開始となります。
今週からは和と差の問題です。
いままでこの分野は特殊算と呼んでいましたが、「特殊算とは?」の質問に「○○算と呼ぶもの」と定義しますと、和と差の問題=特殊算ではなくなりますので、誤解を招かないように、特殊算という言葉を封印することにしました。
対話式算数では、4年生の重要分野を「角度と面積」「規則性」「和と差の問題」「場合の数」としています。
場合の数は難関校受験者用ですし、規則性は5年生になってから身につけても良いと思っています。
平面図形は、比を学習する前にしっかり基盤を作るため、和と差の問題は、割合を学習する前にしっかり身につけておくべきだと考えています。
今週は和差算です。
線分図をかいて解きます。
対話式算数では線分図を軽視していて、割合と比の「残りの」という問題のみ必要で、和差算で線分図をかくのは、その割合と比の練習の意味です。
慣れてきたら、和差算は線分図は不要だと考えています。
昭和の頃は「受験算数=線分図」でしたが、書きやすさ、考えやすさを重視して、線分図はかかない方が良いという結論を出している人が増えてきたように思います。
本当に有効なときだけ線分図をかいた方が良いと思います。
興味のある方はこちらにどうぞ
第25話:和差算の概要
25・1
線分図は、まず「線分」の意味から説明しています。
長い方にそろえる方法と短い方にそろえる方法の両方とも説明していますが、慣れるまでは短い方にそろえようということにしています。
夏至の話、緯度と昼の時間の関係の話、経度と日の出・日の入りの時刻の関係の話もしています。
今回の画像はそのあたりからの流れです。
25・2
2021年版は、和や差が少々分かりにくい問題にしました。
和と差をそれぞれ求めたいという気持ちを強く持つことが必要です。
2021年版は、時間の和差算もここに入れました。
25・3
2021年版は25・4から25・3に3数の和差算を持ってきました。
サッと計算できるものにそろえるか、短いものにそろえるかのどちらかでいいです。
25・4
2021年版は新しく図形と和差算にしました。
長方形の縦と横の和差算と、正方形が並んでいる和差算です。
25・5
ラストはやりとりの問題です。
レベルは高いですが分かりやすく説明されていると思います。
和の変化はつかみやすいけど、差の変化はつかみにくいということを考慮して、差が分かっているときで和差算を使います。
1つの線分図にゴチャゴチャ書くのはよくありません。
練習問題
番号 | 難 | 要 | 講評 |
1 | A | 基本です。線分図で解きましょう。 | |
2 | A | 基本です。線分図で解きましょう。 | |
3 | B | テ | 時間の和差算は、たして2で割りやすいか、ひいて2で割りやすいかを考えることが理想です。 |
4 | B | テ | 8400÷7を計算して、和を求めることがポイントです。 |
5 | B | テ | 3数の和差算ではなく、BとCの差を求め、BとCの和差算で解きます。 |
6 | B | テ | 和差算を2回使います。1つの線分図ですべてを表そうとしない方がいいでしょう。 |
7 | A | ゼ | 3数の和差算です。線分図に、問題文通りに「差」を書くようにしましょう。 |
8 | A | ゼ | 内角の和は180度です。案外その条件を使えない生徒さんがいます。 |
9 | A | ゼ | 長い方にそろえた方が簡単です。 |
10 | B | ゼ | たてと横の和はまわりの長さではありません。 |
11 | B | テ | 正方形は縦と横の長さが等しいことを利用し、2数の和差算の典型題になるように考えます。 |
12 | B | テ | 11番の類題です。3数の和差算の典型題になるように考えます。 |
13 | B | テ | やりとり後で和差算で解きましょう。 |
15 | C | テ | やりとり前で和差算で解きましょう。 |
16 | C | テ | やりとり後で和差算で解きましょう。 |
※「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題
※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題