頑張れない子に向けてのアドバイス

とにかく褒める

なかなか勉強を頑張れないタイプのお子様もいると思います。

今回は、そういう切実な話に焦点を当てたいと思います。

あくまでも個人的な考えですので、一般論と異なるかもしれません。

そして、このテーマは壮大なので決定打ではありません。

まず、月並みですが、褒めることが重要です。

褒めることから始まり、褒めることで終わるで良いと思います。

ものすごく伸びていったら、褒めるだけでは物足りなくなるかもしれませんが、最後まで褒め続けることが大切です。

褒めるとは?

褒めるといっても、煽てるではなく、「私(保護者)はあなた(子)の良い部分を見つけたよ!」という探し当てた感覚です。

スカイプ指導で「書き方はそんな感じで良いよ」「そう書いていけば、すぐに出来るようになるよ」と言います。

すると、不思議なことではなく、徐々に学習の質が高まっていきます。

そして、私のアドバイスに耳を傾けるようになります。

もう少し低いレベルの話になりますが、「図の大きさは、ちょうど良いサイズだから解きやすくなるよ」これくらいのことでも、好転していきます。

あるいは、出来る子だけどアドバイスを聞かず、なかなか向上していかない生徒さんには、課題を出して、その部分が良ければ「課題の取り組み方は素晴らしい!」といってそれを突破口にしていきます。

そうすると、課題は今まで以上に力を入れて取り組むことで、全体的に向上していき、アドバイスを受け入れる姿勢まで生まれます。

褒めることから始まります。

家庭学習ならば、いつも同じ時間に勉強を始められたら、その部分を褒めることができます。

例えば、夕方17時から勉強を始めることになっていて、その時間に机に向かったけど、なかなか手が進まない場合は「時間通りに始められるのは精神力が強いね」「手も動き始めれば、さらに良いけど」という感じで、褒められる部分は褒め、さらに「これが悪い」と言うのではなく「こうすればもっと良くなる」というように次のステップに向けると良いと思います。

欠点は指摘する

問題点や欠点を指摘して直すことと、褒めることは相反するわけではありません。

具体的な解決法を伝えていけば、褒めたことが帳消しになる訳ではなく、両立します。

「こうしたら改善するかもしれないね」くらいのセリフが良いと思います。

あとは「ミスと言って逃げられる部分をつくる」ことも大切だと思います。

上記の17時に勉強開始の話ならば、約束通りに始められないときは「17時になったことが分からないくらい集中していたのかな?」というように、原因がミスだったことと、これからはアラームかけようねという具体策のセットが良いと思います。

これは生活態度だけでなく、問題を解くときも同じです。

算数の間違いは必ず改善ポイントがあります。

ここのところ、引き算を間違える生徒さんがなぜか多発しましたが、それも改善ポイントがあります。

引いた後に、すぐに検算で、逆算でたし算をしてもとの数に戻るかの確認をすればかなり解消します。

その際に、繰り上がりに注視すれば、絶対というくらい間違えません。

「引き算ミスが多いね」「これから少しの期間、引き算したらすぐに検算した方が良いかもね」「検算は逆算のたし算だよ」というように問題点の指摘とその解決法をセットにすれば良いと思います。

集団授業ではなかなか1人1人に向き合って褒めていくことは難しいです。

ご家庭の役割となります。

大人の姿勢としてブレないことが大切

私は、あまり生徒さんを子供扱いしません。

大袈裟に煽てて乗せていこうとか、簡単な問題が出来たことに乗じて自信をつけさせるために驚いてみたりという演出はしません。

言葉に重みがなくなるというか、先生の言葉の何を信用して良いか分からなくなってしまったら、お互いにマイナスだからです。

良いと思ったものしか褒めませんし、その子の履修単元の状況をみて、その中で良い単元があったら「これは身についているね」という程度です。

「どんな解き方でも解けたら自信が付く」という意見がメジャーかもしれませんが、私は、理解した上で、方法論が確立して正解にならないと自信にはならないと考えています。

そのように、大人といっても1人1人考え方が異なりますが、できるだけブレないように、褒めていくと良いと思います。

同じことをやっても、あるときは褒められて、あるときは貶されたというのは良くないと思います。

その意味では、テストを点数で褒めるのは危険です。

テストは時の運に左右されるので、運が良ければ褒められるというのは、子どもにとっては複雑だと思います。

最近テストの解説をする機会が増えていますが、この生徒さんは、どうしたら、この次にこのような問題が正解になるだろうという視点で、良い点は、正誤に関わらずそのままで良いと伝え、悪い点は、正誤に関わらず改善を促します。

褒めることが最重要というトーンでここまで書いてきましたが、子供にとって、ブレない大人ということが最も大切のような気がします。

TOP