対話式算数第63話:集合

今週は集合です。

小学生が「集合」と聞くと、号令を思い浮かべ、違和感のある単元名ですが、文字通り、同じ仲間を集める単元です。

ベン図がよく利用されますので、今回はベン図Onlyとしました。

ベン図は小4で学習できるくらいのレベルですが、割合の問題とセットで扱いと考えたので、この時期になってしまいました。

そういうことで前半はかなり簡単に感じるかもしれません。

そのかわり、後半は3つの円のベン図が出てきたり、難易度が高めです。

 

興味のある方はこちらにどうぞ

 

第63話:集合の概要

 

63・1

すぐにすべてがうまるベン図の問題です。

ベン図をかけば苦戦することはないと思います。

表も載せておきましたが、ベン図の解法メインで良いと思います。

 

63・2

すぐにはベン図のすべてに数字が書ける問題ではありません。

「式1本の解法」を使うとだいたいは解けます。

あっさり書けない場合は、式1本という流れでいきましょう。

この解法は上位校の入試でもアドバンテージが得られると思います。

 

63・3

範囲系の問題です。

多い場合は計算なしで求められます。

少ない場合は「最低でも重なりは○人」と考えましょう。

線分図で解説してある参考書が多いですが、正しく考えられれば、ベン図の方が解きやすいと思います。

 

63・4

割合の集合です。

割合といっても使うのは比です。

ここでも式1本が有効です。

 

63・5

3つの円のベン図です。

例題5はかなりの難問です。

ここで「または」の扱い方を身につけておきましょう。

3つの円のベン図はすぐにはうまりません。

分からないところは記号をふり、消去算のように表で整理して考えます。

 

練習問題

 

番号 講評
1 A 重なりが分かるので、簡単だと思います。
2 A 1番と同様に、重なりが分かるので、簡単だと思います。
3 A 参加した人が30人なので、枠外はゼロです。それが分かれば、すぐにベン図を完成できます。
4 A 式1本で、軽く解けると思います。
5 B 式1本でも解けないので、記号をふって考えるしかありません。
6 B 人数を求められるかがすべてです。学級の合計点数の求め方を理解しましょう。
7 B 多い場合は書き写すだけです。少ない場合は、たしてみて、全体の人数をどれくらいオーバーするのかを調べます。多い場合も少ない場合も、ベン図に書き表して、実感すると良いと思います。
8 C (1)は3番のことを考えません。(2)は「1・2番の正解者」と「3番の正解者」と考えるところが、やや違和感があるかもしれません。トーナメント戦のような感覚で捉えると良いと思います。
9 C 範囲だらけで抽象的な問題ですが、多い場合を求めたいときは、多い方の人数を使い、少ない場合を求めたいときは、少ない方の人数を使います。遠慮なく堂々と考えましょう。
10 B 全体を100か20にします。式1本が有効です。
11 C 端数があるので分かりにくいですが、式1本で解けば、案外、軽く解けます。
12 C 丸数字でベン図を完成させてから、交わりと、全体の人数で、①に相当する人数を求めます。こういう範囲内から①に相当する数を探す問題は、あまり慣れていないので差がつく問題といえます。
13 C 3つの円のベン図をかき、分からないところは記号にして、消去算のようにまとめます。
14 C 13番の類題ですが、消去算のようにまとめてから、少しだけこちらの方が難しいと思います。とにかく、記号の力を借りて答えを目指して欲しい問題です。
15 C ⑤と⑥を合わせると11の倍数というように考えて、11の倍数から探します。比は、倍数として扱うことが度々あります。これも差がつく問題といえます。

「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題

※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題

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