対話式算数第32話:三角形と四角形2

先週に引き続き、面積です。

先週は円とおうぎ形の面積でしたが、今回は、三角形や四角形の面積です。

30度の半正三角形が登場しますので、そのテーマでは円やおうぎ形も登場しますが、半正三角形が主にあたります。

先週もレベルの高めの問題になりましたが、今週はさらにレベルアップします。

先週の内容で苦戦した生徒さんは、今週分まるまる潔く先送りしてもいいと思います。

他の単元もそうですが、図形も、答えの出る計算式だけを覚えても意味がありません。

解き終わった後に、「どうしてそう計算したの?」というように発問し、お子様自身に理由を説明してもらうことがとても有効だと思います。

 

興味のある方はこちらにどうぞ

 

 

第32話:三角形と四角形②の概要

 

32・1

正三角形の半分の半正三角形がテーマです。

三角定規の30度・60度・90度の三角形です。

中学の数学では、2:1:√3と覚えますが、算数では2:1までです。

しかし、実際にこれを使いこなすことは難しく、30度と150度と見たら、これを使う確率100%とくり返し説明しても、容易に答えを求められないのが現実です。

これを第一歩に、長い目で見てマスターすることを目指しましょう。

 

32・2

半正三角形を利用する問題です。

円やおうぎ形が登場します。

ある程度、慣れが必要です。

 

32・3

2つの斜線部分の面積が等しいなどで、関係のない部分まで含めて求める問題です。

大人から見たら、こういうことは難しくないと思うかもしれませんが、小学生には、案外、厳しいです。

2つの斜線部分の面積が等しい(差が分かっている場合も)、2つの斜線部分の面責の差を求めたい問題は、この解き方を思い出そうと言い続けるしかありません。

 

32・4

正方形や長方形の内部に任意の点を取り、そこから、正方形や長方形の各頂点に線をひくと、4つの三角形に分かれますが、上下2つの三角形の面積の和と、左右2つの三角形の面積の和が等しくなります。

その考え方を利用する問題です。

入試によく出ます。

なかなか解法の糸口が見つかりにくいようです。

「面積の和は全体の半分」というような覚える算数にならないようにすることがポイントです。

 

32・5

つるかめ算の面積図と同じように解ける問題です。

とは言いましても、最初からつるかめ算の面積図と同じ形になっているわけではなく、少々仕込みが必要です。

仕込まなくてはならない分、難しいと言えます。

別解も載せました。別解の方が難しいですが、必要な考え方です。

 

練習問題

 

番号 講評
1 A   半正三角形を利用しましょう。
2 B 定番の問題です。12等分したら、30度の二等辺三角形が12個できます。
3 C 半正三角形の逆算です。レベルが高いです。底辺と高さを意識しないで、2辺をかけて4でわるという解き方を使わないと難しいかもしれません。
4 C 円の中心からくぎっていきます。すると、150度の二等辺三角形が登場します。
5 C 4番の類題です。4番ができたら、これも楽しく解けると思います。
6 C 斜線部分が円周に触れている部分を弧として、おうぎ形をつくります。とても重要な解法です。おうぎ形をつくったら、それに直角三角形をたして、150度の三角形をひきます。
7 A   関係の無い部分を含めて面積を求めます。四分円の面積が分かります。
8 B 面積の差が15㎠なので、関係の無い部分を含めても面積の差は15㎠と考えて、逆算をします。
9 B 関係の無い部分を含めて面積の差を求めても、答えは変わりません。
10 A   ㋐+㋒=㋑+㋓になります。理由を身につけることも大切です。補助線をひいて理解しましょう。
11 B 10番の類題です。PCに補助線をひきたくなりますね。
12 C 正方形内部の点から、各頂点に補助線をひきます。正方形全体の面積の求め方を考えます。
13 B つるかめ算の面積図の形を目指して進めていきます。
14 B 13番の類題ですが、初めが長方形なので、こちらの方がつるかめ算の面積図の形にしにくいと思います。
15 C 13・14番の類題ですが、向きが異なっているので、つるかめ算の面積図で解けると気づきにくいです。

※「難」は難度は以下の基準です。

A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題

 

※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。

ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題

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