対話式算数第16話:円とおうぎ形2

先週に引き続き、円とおうぎ形です。

今週は「円やおうぎ形の面積」です。

円周の公式だけしか知らないときは問題ありませんが、円の面積の公式も教わると混同する恐れがあります。

6年生でも、円周やおうぎ形の弧や円柱の側面積を求めるときに半径を2回かけてしまう人が結構います。

語呂合わせで覚えても良いですが、できるだけ理に適ったマイルールで覚えると良いと思います。

対話式算数でも、何とかそうなるような会話の流れにしています。

2021年版は例題はほとんど同じですが、テーマの順番など構成を大きく変えました。

 

興味のある方はこちらにどうぞ

 

 

第16話:円とおうぎ形②の概要

 

16・1

円の面積の公式は、長方形にならべかえて証明するという典型的な説明ですが、詳しく分かりやすくなっていると思います。

円を64等分したものを長方形にしていますので、視覚的に納得しやすいと思います。

公式化するにあたり、極限の話が必要です。

ついでに(1/3)×3の話も載せました。

差が0.0000000……=0という話です。

円の面積の導入のようなときは、ライブ感覚のある会話でないといけないと思います。

そんな会話から、今回の画像のイラストが生まれました。

 

16・2

おうぎ形の面積です。

四分円、半円から始まり、中心角が360の約数になっていないものまで扱いました。

本編の内容と逸れますが、中心角が360の約数になっていないものは、割合の概念を使いますので高度です。

その意味で、先送りの判断をするのは、作戦として大いにありだと思います。

四分円は半径が書いてありますが、半円は直径が書いてある場合は半径にして計算します。

間違いやすいポイントだと、茶くま君も指摘しています。

 

16・3

全体の図形から、四分円や半円をひく問題にしました。

2020年版までにくらべて、明瞭な区分けになっていると思います。

直角二等辺三角形は1辺が分かれば面積が分かるということは第3話で扱いっていますが、とても大切なことなので、今回も分かりやすく丁寧に伝えています。

中心角45度のおうぎ形は八分円ということで、円の面積を8で割るとしています。

 

16・4

全体の図形から、複数のおうぎ形をひく問題にしました。

「おうぎ形を2つ合わせると半円」と考えたりします。

鮮やかな色の図でわかりやすく説明しています。

 

16・5

正方形の面積を、ひし形の面積の公式で求める問題にしました。

正方形の面積は、1辺が分かるかな?対角線が分かるかな?という目で見るように導いています。

 

練習問題

 

番号 講評
1   公式通りです。計算間違いをしないようにしましょう。
2 A   逆算です。□を使った式を書きましょう。□×□が求まったら、そのあと答えを探します。
3 A   まず直径を求めます。
4 A   120度は、円の面積を3で割ります。
5 B 135度なので、分数を利用します。
6 B 中心角が180度を超えていますが、公式通りに分数で解きます。
7   正方形から、四分円をひきましょう。
8 B 直角二等辺三角形の面積を求めて、おうぎ形をひきます。おうぎ形の中心角は45度です。
9 C 左右2つに分けて、四分円から三角形をひくと考えます。
10   半円は2つ合わせると円になります。正方形から円をひきます。
11 B 四分円は2つ合わせると半円になります。長方形から半円をひきます。まわりの長さは、円周の半分と直線です。
12 B 3つのおうぎ形を合わせると半円になります。
13 B 正方形をひし形の公式で求めます。
14 B 半径20㎝の四分円から対角線20㎝の正方形をひきます。
15 C 円の中の正方形は、回転させると対角線が20㎝になることが分かります。

※「難」は難度は以下の基準です。
A:確実に解けるようにしたい問題
B:サピックス偏差値50以上を目指す人向けの問題
C:サピックス偏差値60以上を目指す人向けの問題
D:特に難しい問題

※「要」は重要度で以下の基準です(B・C・Dのみ表記)。
ゼ:絶対に解けるようにしたい重要な問題
テ:よく出る典型題
ヒ:捻りのある問題
サ:地道な作業が必要な問題

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