- 2019年1月18日
12月ももう中旬です。
年の瀬でまもなく2018年は終了しますが、受験生にとっては、そんなことはどうでもよく、入試まであと何日かという日数の方が気になるはずです。
大手塾の模試もそろそろ一段落したと思います。
最後の模試で良い成績が出ないと不安になり焦りますが、その原因は、案外、受験校の過去問のやり過ぎによることがあります。
受験校の過去問は、だいたい出題単元も大まかに固定されていて、どの単元の問題はどのくらいの難易度というのは、毎年、大きな変化はありません。
それに対して、大手塾の模擬試験は、いろいろな単元を出題し、易しい問題から難しい問題まで階段を上るように出題します。
過去問をやりこみ、慣れてしまうと、模試の設問の癖や、ボリュームの違いや、出題単元のバラエティに戸惑うと思います。
このように書くと、過去問をやり過ぎるのはよくないの?と思われてしまいそうですが、もちろん、そうではありません。
やり過ぎなくらいやった方が良いです。
学校によっても出題方法は異なりますが、限られた人員で入試問題を作成していますので、作成者の癖に同調したいところです。
過去問をやり過ぎると、模試との出題傾向も異なりますし、出題者の算数についての思想も違いますので、模試に対応しにくくなり、模試の成績が下降する可能性があると考え、割り切ることが精神安定上大切だという主張です。
個性的な出題をする学校の過去問を解くほど、その傾向が強まります。
模試で良い判定を得るために、過去問を控えることはありませんので、模試の成績は度外視してもいいといってもいいほどです。
模試は、あくまでもオーソドックスな学力を見るためのもので、入試の合格力を表すものではありません。
前職では、11月に志望校を決めたら、それ以降は大手模試は受けないという方針だったと思います。
私個人的には、希望するのなら受けても良いと伝えていましたが、過去問をやりこんでいくと、合格判定は上がらないという現象が起き、いったい何のために受けたんだろうということになりかねません。
弱点分野の発見、4教科受けることによる試験慣れなどで受けるメリットもありますが、判定に関しては、あまり気にしない方が良いような気がいます。
とは言いましても、担当クラスのクラス平均偏差値が高いと、入試結果も良く、平均偏差値が低いと、入試結果も悪くというように相関関係はもちろんあります。
塾講師の中には、模試の成績はどうでも良いと豪語する人もいますが、私はそこまでは言いません。
オーソドックスな学力が低い、下がっているというのなら要警戒です。
模試が下降して不本意な成績だったならば、即、志望校の過去問をやるようにしてみましょう。
すべてやってしまったならば、反復でも良いです。
そこで点数が取れたら、一応、問題なしですが、オーソドックスの学力アップも目指したいところです。
取れなければ、不調の疑いがあります。
不調のときは、ここに書くことでもありませんが、その対策法があります。
9・10月の模試ならば、テスト後にそれなりの分析と対策も必要ですが、この時期ならば、テストの細かい分析は不要な気がします。
過去問と、スタンダードな学習のバランスの比率を少々変更するくらいで良いと思います。
受験生だけではありませんが、人間、慢心や油断ほど怖いものはありません。
最後の模試で、少々、失敗して気持ちを引き締めた方が、受験までの道のりで考えるとプラスになるという考え方もあります。
とにかく、前向きに、後になって、あの模試を受けて良かったと思える用に取り組んで欲しいと思います。