- 2021年7月14日
プロ野球では、開幕前の3月下旬に、どの監督も優勝を目指すと言います。
それを言わないと、ヤル気がないと見なされるからなのでしょうか。
優勝を目指すようなキャンプを過ごして、それを乗り越えたとき優勝を目指すと言えると思いますが、弱いチームは常に優勝を目指した練習になっているのか疑問です。
受験勉強も全く同じで、難関校を志望校にしている生徒さんがいます。
それに相応しい学習をしていたら良いのですが、学習姿勢と志望校がまるで一致していない生徒さんもたくさんいそうです。
一致していないからといって、いますぐ志望校を変えた方が良いと言っているわけではないのですが、目標校が高いと学習の質が上がるという風潮に対して、それはほとんど影響がないと言いたいです。
よく、ヤル気がないという相談に対して、「志望校を決めていないから」というアドバイスを見ます。
受験終了の保護者がそう書くのは仕方が無いことだと思いますが、受験関係者が、そのようなアドバイスをしているととても残念です。
「行きたい学校があるから勉強する」というもっともらしいことを書かれますと、つい、その通りだと思ってしまいますが、私は順番が逆だと思っています。
しっかり勉強して学力をつけると、行きたい学校が出現したときに、希望が叶えられるという感じです。
一般的にヤル気がないという相談には、扱う問題のレベルを下げるという答えが適切です。
ヤル気がないというのは気力不足の状態で、学力が低迷しているわけではありません。
気力不足を解消するためには、ストレスをかけずに、勉強する習慣付け、勉強したという実績作りが大切です。
易しい問題を軽々と解いていくことで、回復に向かいます。
いつも塾で苦戦している子が、休み時間に2学年くらい下の教材を見て、楽しそうに触れている姿はよく見ました。
難しい問題はストレスになりますので、気力が不足しているときは、ストレス軽減を目指すと良いと思います。
志望校の有無とヤル気には一切関係がありません。
この5月や6月は、各中学校でいろいろな行事がありますが、そういうものに触れるのは良いことですが、それが学習姿勢向上のきっかけになればと期待することは難しいと思います。
よく第一志望校の合格率は3割くらいと言われますが、現実的な志望校と憧れ校を区別しないとその率については語れません。
塾の最上位のクラスの生徒さんであれば、憧れ校=現実的な志望校となりますが、その他、多くの受験生は、現実的な志望校と憧れ校が同じにはならないのではないでしょうか?
実際の入試が始まり、第一志望校に受かった生徒さんに「これで受験は終わり?」と聞くと、「憧れ校を受けようと思います」と返ってくることがあります。
高学力の受験生以外は、6年生の1学期までは憧れ校の存在になっていると思います。
現実的な志望校は6年生の夏前に決めておくと良いと思いますが、遅い場合は6年生の11月頃になると思います。
憧れ校はあってもなくても気にする必要はないと思います。
それとは別に、一通りカリキュラムが終わった時期に、いくつかの入試問題を解いておくことは大切だと思います。
現在、どれくらい力が離れているかを知ることで、今後の学習の質を高められる可能性が高まるからです。
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