合格実績の見方

いきなり私事ですが、ようやく、確定申告の書類が完成しました。

私は最終日に提出に行くと決めていますので、1日余裕ができました。

2017年度を振り返ってみると、9月・10月に教材があまり売れませんでした。

今年は、魅力のある教材を次々と出して、充実した秋になるようにしたいと考えています。

充実するのは、もちろん算数教材塾・探求のことではなく、受験生です。

受験生は、本来は9月・10月に合格に近づくタイムリーな教材を探しているはずですが、それを提供できていなかったことを反省しています。

今年は、最新の立体図形、センスの必要な速さ、センスの必要な数の性質、場合の数、面倒な平面図形、センスの必要な平面図形あたりをリリースできると思っています。

また、そういった教材を編集して、学校別対策もリリースしていきます。

 

本題に入る前に、スカイプ指導について触れます。

先日のブログ以降、5人の方からお問合せがあり、嬉しい悲鳴をあげています。

いままで、8月や11月以降以外で、このような悲鳴をあげたことはありませんが、今年は対話式スカイプ指導史上、最も盛り上がっています。

これは、ブログを読んでくださり、信頼していただいた結果だと思います。

お役に立ちたい一心でブログを書いていますが、こういう形で還元され、ますますストレートに磨きをかけたブログを書いていきたいと思っています。

 

いよいよ本題です。

とても興味があると思われます合格実績についてです。

そう言えば、3月10日に東大の合格発表がありましたが、今年の現役受験生は震災後の1年間を受験勉強をした生徒さんでしたね。

それが影響しているのかどうかはよく分かりませんが、大きな変動もありました。

震災を考慮して進学先を決めた場合もありますので、いろいろな要素があると思いますが、中高の教職員の頑張りの影響もあると思います。

 

では、中学受験の合格実績を考えていきます。

どこの塾がどうだったということは書きません。

いろいろなサイトで見くらべられると思います。

合格実績の見方を書いていきます。

 

よくインターエデュで書かれていることですが、「どこの塾に行っても結果は変わらない」というものがあります。

つまり、サピックスの難関校の合格実績は華々しいものがあるけど、それはサピックスの指導力はあまり関係が無いという意見です。

 

そんなことはありません。

どこの塾に行っても変わらない生徒さんもいれば、変わる生徒さんもいます。

塾講師や家庭教師は、みんな変わるように取り組んでいるわけです。

インターエデュで調子良く書き込んでいる人たちは、受験生に間違えた情報を与え、塾講師の気分を害することをする歪んだ人たちだと思っています。

目的は何か分かりませんが、厄介な存在です。

 

まず、基本的なところから確認したいのですが、受験というのはトップの点数を取らなければいけないわけではありません。

開成でしたら、300番台で受かっていいのです。

受かって当然の受験生、五分五分の受験生、大当たりを期待する受験生がいるわけです。

五分五分の受験生がどれくらい300番台に乗っかって受かるかが合格実績に大きく影響します。

そのボーダー付近では、塾の力、講師の力が大きく影響します。

 

前職では、クラス持ち上がり制でしたので、毎年6年上位クラスの担当が変わりました。

そうすると、開成の合格者数が7→2→7と激しく変化することがあるわけです。

担当者は大声で「俺のときはなぜか粒が揃っていないんだよな…」というわけですが、もちろんそうではありません。

この受験の厳しさを見てきていますと、「どこの塾でも受かる人は受かる」などと調子良く書き込んでいる人に、何も知らないのによく書けるなと思ってしまいます。

 

よく塾講師は、今年の生徒はできるとか、その逆のことを言いますが、受験結果は、あまりその印象のように比例はしません。

印象よりも、どういう指導をしているかによって、五分五分の生徒さんの受かる状況が変わりますので、結局は、講師次第といった方が正解です。

よくテレビドラマで、このタレントは視聴率をどれくらい持っているという言い方をしていますが、塾講師もそういうものさしで見てもいいかもしれません。

 

5年生の1年間をどの講師が教えたかというのも、実は、その後をとても大きく左右します。

5年生のときに、可能な限り難しいことをやると、大きく伸びるという実感があります。

算数教材塾・探求でも、集中シリーズの5年生用はかなり難しめにしていますが、それがあるからです。

 

現在、難関校にどのくらいの数が出ているかはとても気になりますが、私は、過去3年を見くらべて、上り調子か、下り坂か、隔年現象かを見た方が良いと思います。

 

合格実績を下げ続けている塾は、講師の人員配置が悪いか、講師の教務力がいまの入試に通用していないかどちらかです。

教材はあまり関係がないと思います。

授業は教材と関係なく組み立てられますし、課題も工夫して出せますので。

 

つまり、合格実績を落としている塾は、生徒さんの問題ではなく講師の問題で、それが変わらなければ、これからも下がり続ける恐れがあります。

大学入試の場合は、受験生の力で合格まで行けますが、中学受験の場合は講師の力は大きいと思います。

塾講師がいまの入試に合っていなければ、それが受験結果に影響します。

講師をガラッと新しくすれば、初年度は悪いかもしれませんが、回復する可能性はあります。

あるいは、上記のように学年持ち上がり制などで、毎年上位クラスの担当者が変わるようなシステムならば、担当者によって当たったり外れたりすることはあります。

 

合格実績が下がった塾にお通いの場合は、動揺して転塾というケースも目立つかもしれませんが、塾ではこの部分を鍛えているから、家ではここを鍛えようというように棲み分けると、上手く行く可能性が高いです。

塾にすべてお任せ♪よりも効果が大きいと思います。

難関校の対策は、家でひとりでじっくり考えることが欠かせませんので、そういう気持ちにさせてくれることを考えると、転塾するよりもプラスかもしれません。

 

合格実績が上がっていたり、高値安定の塾は、講師は自信を持っていると思います。

塾講師は、合格実績が1番大事なところですので、結果が出ると、自己評価も高くなることでしょう。

それは良いことでもありますが、案外、凶となる場合もあります。

説明会などで乱暴な発言が出る可能性もあります。

講師が自信を持って熱くなっているので、ご家庭では冷静に行くと、良い按配になると思います。

 

私も、教材には自信を持っていますが、読み直す機会があるときは、より分かりやすくなるように書き直すことを前提でしっかり読んでいますし、新しい問題に触れるときは、常にいままでの教材に載せている問題と差し替えできないかと考えています。

また、直接会話するスカイプ指導のときは、自分は大したことがないから、どうやったら伸びるかを常に探している状態です。

「この教材なら大丈夫!」「私の指導を受ければ大丈夫!」という気持ちになることだけは避けようと思っています。

 

中堅校(四谷80%偏差値で45~60)を目指す場合は、その付近の実績の厚い塾が良いという人もいますが、私は、それはあまり関係が無いと思っています。

いまの学習が充実しているかどうかを基準に考え、合格実績はあまり気にしないで良いと思います。

 

ややダラダラと書いてしまいましたので、最後にまとめます。

  • 合格実績が伸びている塾は、信頼しすぎず保護者様が冷静になる必要がある
  • 合格実績が下がっている塾は要注意で、塾と家庭学習の両立を目指す

結局のところ、塾を信頼するよりも、塾に任せる部分とそうでない部分を仕分けし、ご家庭でできることはしっかり取り組むという当たり前のことが大切だと思います。

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