- 2021年8月30日
模擬試験の後は、間違い直しをする生徒さんは多いことでしょう。
そこでは、できないところをしっかり身につけようという意識もあると思いますが、模試本番でできなかった問題は、本当にできないのか、やり直したらできるのかを確認したいという意識も強いと思います。
大抵、模試のときはできなかった問題が、家で考え直したらできて、「実力をすべて発揮できれば○点だった」というように考えると思います。
ちなみに、私はスカイプ指導で、模試の復習も手伝っておりますが、家で解き直しをする前にスカイプ指導をした方が効果的だと思っています。
解説を見てから指導を受けると、指導の効果が下がるような気がします。
模試の時間内で書いたものと、時間外で書いたものをはっきり分けることはお願いしていますが、先に間違い直しをすると、模試のときに何を考えていたかを忘れてしまうケースが多いようです。
「どうして模試のときにできなかったのか」をしっかりと伝えることで、得点力が高まっていきますが、そのためには、その生徒さんが何を考えて解いていたのかを把握することが大切です。
いきなり、模試の間違い直しの話になりましたが、今回のブログは、入学試験の間違い直しについてです。
まず、入試の間違い直しのときは、前述しましたような「実力を発揮すれば○点だった」というような慰めのような心境にはなりづらいです。
ということは、学力向上のみが、入試問題の間違い直しをやる目的となります。
その観点で考えてみます。
理科や社会や国語の語句知識などは、入試の問題を使って、改めて覚え直すということは有効だと思いますが、算数の場合は、その問題を解き直して解けたり、誰かに聞いて理解できたとしても、あまり有効ではありません。
数値替えテストがあればやる意味はありますが、そのようなテストはあるわけがありませんので。
そうしますと、少なくとも算数でいうと、間違い直しの意味はないことになります。
模試のときのように、どうしてできなかったのか、どのように考えればできたのかを伝えても、逆効果になりそうです。
出来たと言って自信満々でニコニコして「採点してください」という生徒さんに、淡々と「これ違うよ」「これ違うよ」と真実を伝えていったら、生徒さんの表情が次第に崩れ、泣き出してしまった経験があります。
それがトラウマになっていることもあり、その依頼は受けないようにしています。
とは言いましても、受けてきたテストを振り返りもせずに、また、翌日以降の入試で同じような問題が出て、「あのときしっかり身につけておけば良かった!」となってしまう可能性も高くはありませんが、ゼロではありません。
「やりたい人はやる」「動揺しない人はやる」「その反対の人はやらない方が良い」では、アドバイスとして無責任すぎます。
このようなアドバイスを見ますと「どっちでも良いの?」「どっちが良いの?」とますます混乱することでしょう。
利き手は、ベターな作戦を聞きたいはずなのですが。
最近、世の中、本当に教えてくれなくなりました。
私事ですが、最近、ひさしぶりの新車を買いましたが、書類を出したときに「納車はいつ頃?」と聞いても、教えてくれませんでした。
1月末などと答えて、それより遅れたときに、「1月中って言ったじゃないか!」というクレームを恐れているのだと思います。
「あくまでも未定で、勘のレベルですが1月末くらいにはくると思いますよ」くらいのことがどうして言えないのかと思ってしまいます。
話が飛びすぎましたが、入試の間違い直しをやった方が良いとアドバイスして「×が多く、取り乱してしまった!」、逆にやらない方が良いとアドバイスして「同じような問題が他の学校で出た!」というクレームのような言葉が怖いのでしょう。
受験生の保護者はいったい誰に聞けば良いのでしょう?
変な世の中になったものです。
ここのところ書く回数が増えていますが、この探求ブログは、白黒はっきりしたことを書きます。
命令や指示ではありませんので、あくまでも、こういう見解の元に、こういう意見を持っていて、それでいままで上手く行くケースが多かったというアドバイスです。
上記のことを鑑みてアドバイスしますと、「テストに出た単元で自信のない単元を選び、テストとは関係のない問題を、いままで使ってきた問題集から探して練習する」という学習はいかがでしょうか?
所謂いいとこ取りです。
どんなタイプの受験生にも勧められる内容だと思います。
算数以外にも理科・社会でも利用できる方法です。
これくらいのアドバイスは、しようと思えば、どこの塾の講師でもできるはずですが、前述しましたように、最近は奥歯に物の挟まった言い方をする講師が多いような気がします。
塾講師の本音を聞きたい場合、ベターなアドバイスを聞きたい場合は、この探求ブログにお越し願います。
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