採点をする塾としない塾

中学受験塾はだいたいカリキュラムが決まっていて、テストや授業の形態もだいたい決まっています。

だいたいが復習中心です。

四谷大塚は迷走しているのか、サピックスに対抗する意味なのか分かりませんが、ここ数年予習主義になっています。

予習シリーズを使っている早稲田アカデミーは復習主義なので、四谷大塚と早稲田アカデミーでお迷いの方には区別ができていいのかもしれません。

授業内に小テストもどこの塾でも行っていることでしょう。

 

小テスト後

ところが、その小テストのテスト後の扱いに違いがあると思います。

  • 回収して講師が採点
  • 回収せずに、生徒どうしで交換採点
  • 回収せずに、生徒本人の自己採点

 

どうしてこのような違いがあるかお分かりでしょうか?

 

前職は、回収して講師が採点でした。

1クラス20~35人くらいいたので、採点も大変でした。

しかし、勤務時間内に採点することができました。

採点も業務だったわけです。

 

ところが、少人数制で1クラス15人以下のある大手塾では、ほとんどの講師が回収せずに、生徒どうしの交換採点にしています。

おそらく授業時間以外は営業の業務が多く、採点などを職員室でのんびりやっていられないのでしょう。

採点するとしたら、時間外業務になってしまいます。

持ち帰りは、紛失、個人情報の漏洩などから禁止されているかもしれません。

夜は、労働基準法を守るために、残業できないので、始業前に出社して採点(サービス残業)ということになります。

塾講師は大抵は朝弱いので、あまりそれはやりたくないと思います。

ということで、回収しても処理不能ということになり、それならば生徒どうしの交換採点にしようということだと思います。

 

生徒本人の自己採点は、刺激を与えるための順位表の作成や成績順での座席指定には向きませんので、あまり採用されていないでしょう。

 

講師が採点するメリット

講師が採点するメリットはお分かりでしょうか?

正しく点数をつけられたり、立ち位置が分かるというものもありますが、それは小さいものです。

生徒が真剣に解くというのはもっと小さいです。

 

大きな理由は、生徒の「好不調」、「学力の上下」、「単元の得手・不得手」が把握できることです。

点数だけでもある程度は分かりますが、答案内容を見れば、盤石かどうかが判断できます。

まぐれで正解ということもありますので、やはり答案内容を見ないことには状況をつかめないといってもいいでしょう。

 

それから「解き方」、「書き方」の良し悪しも分かります。

さらに、その番外編として、家庭教師をつけているいないの把握ができます。

この解き方はお父様ではなく、家庭教師だなということはすぐに分かります。

 

例えば、図がていねいに描いてあると、図形の力がつきそうだと思います。そうでなければ、今度一声かけようと思ったりします。

休み時間などに、くだらない冗談を言って人気を集める講師もいますが、

テストの答案内容で、「ここが良かったね」とか、「ここをがんばろうね」というアドバイスの方が絶対にお子様にとっていいはずです。

 

逆の見方もできます。講師が採点すると、自分の教え方がダメだったかどうかも分かります。

感受性のない講師もいますが、普通は、教え方が悪いと思ったら次回は改善するはずです。

それが講師の成長につながります。

 

面倒見の良い塾とは

これだけ書けばお分かりだと思いますが、採点を講師がする塾の方が良いことは間違いありません。

塾講師から生徒への自発的なアドバイスだけでなく、学習相談をされた場合にも大きな差が出ます。

採点をしない講師に相談をしても、テストの点数による一般論か、生徒へのイメージか、授業中の様子が返ってくるでしょう。

ほとんど役に立たない情報です。

授業中の様子は貴重な情報だと考えられている方も多いですが。

 

それに対し、回収して採点している講師に学習相談をすれば回答内容は異なるはずです。

「最近、力をつけてきましたが、家ではどうですか?」

「○○の単元は弱いようなので、冬休み前に、再度テキスト復習すると良いでしょう」

「解き方が悪いから、今後は厳しくなるかもしれません。改善して欲しいです」

このようなことはだれでもサラッと答えられると思います。

 

極論すれば、塾の授業態度などはどうでもいいです。

学習単元が身につけばいいからです。

身についたかどうかは、生徒の顔を見ても分かりません。

余談ですが、うなずき癖のある子は大抵あまり聴いていません。

理由は、おそらく、先生に良く聴いていると思われて、しっかり聴くようにというプレッシャーをかけられず、安穏として授業を受けられるからだと思います。

お子様にとって、塾講師のプレッシャーは真剣に授業を聴くドラッグみたいなものです。

 

学習単元が身についたかどうかは、答案用紙を見ないと分かりません。

もちろん「答」だけではなく、「解き方」の方が重要です。

親切に、問題用紙と答案用紙を分けてあげて、答案用紙だけ回収する講師もいますが、まったく理解できません。

問題用紙に何を書きこんでいるのか気にならないのでしょうか?

それならば生徒どうしの交換採点と同じようなものです。

 

塾は経営者次第

塾で面倒見の良さというと何を想像するでしょう?

いろいろあり、すぐにベストテンを作れそうですが、「1クラスの人数」も上位に位置しそうです。

しかし、上記の通り、1クラスの人数が少なくても、講師が答案を回収して採点するとは限りません。

経営陣が、業務の中に「小テストの採点」を入れるかどうかです。

採点がとても重要と位置づけていれば、業務に入れることでしょう。

そうでなければ、「小テストの採点が業務?甘えるな!!」となることでしょう。

面倒見の良さは、1クラスの人数よりも、テストを回収してくれるところです。

 

宿題回収もそれと同じくらい重要と思っている講師もいますが、私は宿題回収否定派です。

そもそも成果主義なので、宿題は必要最小限にして、且つしっかり定着することが理想だと思っています。

分からないところだけ解いて確認し、あとは新しい問題!という勉強がベストだと思っていますので、

必然的に宿題回収意味なしとなっています。

 

このような視点で、面倒見の良さを判断なさるのも良いと思います。

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