新・先取り学習

先取り学習は気軽にできない

「先取り学習」は、早熟で優秀な子が、現在の学習では物足りずに、先に進んでいくものです。

上手く進めていけば、先取り学習の学習効果はとても大きいです。

しかし、先取り学習を取り入れることは簡単ではありません。

2年生の間に3年生の学習をすることはそれほど難しくありません。

多くの子が順調に進むと思います。

しかし、3年生の間に4年生の学習をすると、多くの子が、解き方を覚えて解く質の低い学習になります。

さらに、4年生の間に5年生の学習をすると、厳しいと悲鳴を上げる子がとても多くなります。

そこで先取り学習を止めると、先取り学習をやっていた意味がほとんどないばかりか、質の低い学習が染みついてしまっていたら大問題です。

4年生の間に5年生の学習がしっかり終わる優秀な子だけが先取り学習で大きな成果を出すことができます。

うちの子が、先取り学習ができる優秀な子かどうかの判断は難しいと思います。

先取り学習は、ハイリスク・ハイリターンの学習スタイルと言えます。

「先取り学習」をするかしないかは慎重に判断した方が良いです。

「対話式算数・基礎編」で先取り学習をする!

一般的な先取り学習というのは、扱う時期だけを早めた学習のことですが、ここでご提案しています先取り学習は、それとは全く違います。

先取り学習の教材は、対話式算数・基礎編です。

大手塾で小学4年生で学習する内容中心になります。

極力、書き出したり、図形を描いたり、表を書いたりなど、作業を重視した教材です。

角度なら分度器で角度を測ったり、分度器で角度をつくります。

面積なら、指定された面積になる図形をかいてつくります。

比のような問題も学習しますが、そこでは線分図でめもりをたくさん書いてもらいます。

小学4年生で出てくる内容を、どう扱ったら、解法の仕組みが分かりやすくなるかの1点に絞り教材の構成を考えていきました。

こういった勉強は、大手塾の受験勉強では経験することがないと思います。

それを大手塾での受験勉強が始まる前に、やっておいた方が後々プラスになるというご提案です。

先取り学習というよりも、受験算数の基礎の土台をがっちり築くと言った方が良いかもしれません。

例えば、数表の問題は小学5年生や6年生でも数字をかなり書いてしまう人がいます。

そういう書き出しは小学3~4年生でやって、特性を理解し上手く省略して行くのが5年生や6年生の算数です。

小学3~4年生の間に、書き出しの練習をすることで、高学年になったときにスマートな解法に繋げやすくなります。

また、場合の数で4人を並べる問題は4×3×2×1=24通りありますが、それで考えてみます。

まず、4人から2人を選んで並べる方法を書き出します。

12通りですが、4×3となるような順番で書き出すように仕向けます。

次に4人から3人を選んで並べる方法を書き出して、最後に4人を並べる方法を書き出すと、4×3,4×3×2,4×3×2×1のイメージができあがります。

つまり、4人を並べる方法が、どうして4×3×2×1=24通りになるかという解法の仕組みが理解できます。

すべての単元で、解法の仕組みを理解できるような構成を目指しました。

また、算数のいろいろな解法を、実感が伴って理解でき、どうしてその計算で求められるか、どうしてその操作で求められるか、どうしてそのように書けば解けるかが理解できるようになります。

一般的な先取り学習は、上に書きましたが、早熟で、能力の高い子限定の学習だったのに対して、ここでの先取り学習は、学習レベルを問わず、誰でもやって欲しいことです。

対話式算数・基礎編の特徴

良い教材とは、まず、テーマの導入で、解き方を覚えるだけでなく、解法の流れや理由を理解して、その後、練習問題で解法力を身につけます。

しかし、「対話式算数・基礎編」は、それとは異なります。

扱う内容は先取り学習になりますので、理解することが難しいです。

また、目的は理解して問題を解けるようにすることではなく、作業して、解法のイメージをつくることです。

そうしますと、練習問題が作業中心になり、導入は、その作業の仕方の説明となります。

解き方を覚えて、練習問題を解いて正解にするという学習は質の低い学習ですが、作業の仕方を覚えて、練習問題で作業をするという学習は作業がしっかりできるので、質の高い学習になります。

対話式算数・基礎編の練習問題のこだわり

対話式算数・基礎編の導入は、作業の手順を載せているだけですので、誇れるものではありません。

とは言いましても、どうしてそう解けば良いのかという理由はしっかり理解できる構成になっています。

教材のメインは練習問題です。

例えば、線分図をかく問題の練習問題は、線分図の最初のきっかけだけをあらかじめ載せていて、その続きを子供が自力で書いていくというものです。

そのあたりのさじ加減は微妙です。

ほとんど線が書いてあって、穴埋めで数字を埋めていくような教材を目にすることがありますが、それでは作業力向上にはまるで関係なく、勉強のための勉強になっています。

私はそれを勉強ごっこと呼んでいます。

また、余白欄だけつくり、そこに線分図を自由に書いてもらうのでは、適切な大きさ、適切な位置で書く習慣にならず、もう少しアプローチした方が良いと思っています。

テーマごとに、これはどこまでこちらで書いて、どこから子供に自力で作業してもらうか、絶妙なところを狙って練習問題をつくっています。

是非、取り組んでください。

対話式算数・基礎編の概要

全40回用意しています。

スタンダードな使用例は、1週間に1回分を学習し、40週間で終わらせます。

1回の教材で、テーマが3~5あり、練習問題が15~20問あります。

1回550円(税込)です。

ご注文フォームの入力欄にご入力いただき、送信後、ゆうちょ銀行に教材費のお振込をお願いします。

こちらで入金を確認しましたら、教材をPDFファイルで保存しておりますGoogleドライブのアドレスをメールでお伝えいたします。

そのドライブからダウンロードできますので、ご自由に編集や印刷をなさり使いやすい形で取り組んでください。

対話式算数・基礎編の使い方

お子様が問題の意味が分からないときは、解き方ではなく問題の意味を教えてください。

なかなか手が進まないときは、作業中心なので、説明というよりも、見本例を示すという意識でお伝えください。

繰り返す必要はございません。

1つのテーマの本編を読んだら、その練習問題を取り組むというスタイルで、1つのテーマを20~30分くらいで終わらせることができます。  

 

カリキュラム

回数学習日単元名
第1話5.1角度をはかる・つくる・もとめる
第2話5.8三角形の角度・三角形をかく
第3話5.15正方形や長方形のまわりの長さ
第4話5.22正方形や長方形の面積
第5話5.29和差算
第6話6.5線分図で解く問題
第7話6.12つるかめ算を表で解く
第8話6.19平均を求める・利用する
第9話6.26約数を書き出す
第10話7.3倍数を書き出す・求める
第11話7.10同分母の分数のたし算・ひき算
第12話7.17異分母の分数のたし算・ひき算
第13話7.24いろいろな三角形や四角形の角度
第14話7.31円やおうぎ形の角度
第15話8.7いろいろな四角形の面積
第16話8.14三角形の面積
第17話8.21数字をならべて整数をつくる
第18話8.28ならび方を数える
第19話9.4数え上げる
第20話9.11図形の個数を数える
第21話9.18植木算
第22話9.25等差数列
第23話10.2周期性
第24話10.9図形と規則性
第25話10.16体積
第26話10.23容積
第27話10.30表面積
第28話11.6展開図
第29話11.13小立方体
第30話11.20三角数・四角数
第31話11.27数表
第32話12.4日数の計算
第33話12.11分数のかけ算・割り算
第34話12.18小数の計算
第35話12.25計算の仕方
第36話1.1計算の工夫・虫食い算
第37話1.8消去算
第38話1.15個数をそろえる
第39話1.22差集め算
第40話1.29つるかめ算と平均算の面積図

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