- 2022年6月22日
小学3年生や4年生を対象とした対話式算数・基礎編です。
2022年5月にスタートしました。
自転車操業的ではありますが、日々、執筆しています。
第1~4話は図形、第5~8話は文章題、そして第9話から数の性質が始まり、第9話は約数、第10話は倍数、第11話と第12話は分数になります。
今週の第10話は、先週の約数の逆に当たる倍数です。
この約数→倍数という流れはどこの塾でも同じだと思いますが、たいていの子は最初に学習する約数はよく理解できますが、倍数になると、約数と倍数が混同して混乱します。
これはすぐに計算で解くように教わり、文章題の表現が紛らわしくなると対応できないからです。
基礎段階ならば、文章題の表現云々ではなく、まず、しっかり書き出して、馴染んでいくことが大切で、書き出していくだけなら混同はしません。
この教材は、例題とその解説の本編が中心ですが、最近、練習問題も用意しています。
倍数は本編でしっかり書き出しの姿勢を植え付けていくことが難しいため、練習問題で「こんなに書くの?」というくらい書いて馴染んで欲しいと思います。
前回のブログでも書きましたが、数の性質は解き方を覚えるだけでは意味がありません。
書き出していって、この計算はこの書き出しの省略形と認識することが大切です。
10・1
倍数を書き出す問題です。
倍数はかけ算九九みたいなものというくらいの理解で、あとはどんどん練習問題で書き出していきます。
計算練習の要素もありますが、数の扱いは大切なので、それで良いと思っています。
10・2
計算も利用して条件に合う1番小さい倍数を求め、それ以降は書き出します。
10・1と10・2で倍数に十分馴染むと思いますし、この段階で、約数と混同することは無いと思います。
10・3
公倍数の問題です。
2数の公倍数は、お互いに倍数を書いて、一致するものを公倍数にするという、原点に戻った解き方でしっかり練習すると良いと思います。
5年生でもそのような求め方をする子がいますが、そこは、3・4年生の低学年スタイルから、5・6年生の高学年スタイルに切り替えられると良いと思います。
大事なことは、低学年のときにしっかり書き出すことだと思います。
10・4
連除法で最小公倍数を求める問題です。
一般的な連除法の説明とは異なる手法で説明しています。
なぜ、左の数と下の数をかけるのかが、理解しやすい手法だと思います。
多くの参考書では連除法の説明というよりも、使い方のルールの記述に留まっていますが、それではいけないと考えています。
10・5
「○で割っても△で割ってもあまりが同じ」という問題です。
約数の問題と問題文が似ていて紛らわしいので、ここで混乱が始まるようならば、この問題は先送りで良いです。
基本的には書き出して答えを出すという姿勢ならば、約数と混同はしないと思います。
「約数も倍数も計算で求めなくちゃ!」という姿勢になっていると、混同しやすいと思います。
本来は逆のことなので、混同したらおかしいです。
興味がございましたら、こちらにどうぞ
覚える算数になりにくい教材ですので、「うちの子、文系かな?」と思われる方に最も使って欲しいです。
ご検討の程、よろしくお願いいたします。