4年生で算数が苦しくなった子へ
4年生の1年間、進学塾で算数を学んできた。
「宿題もやってきた」
「テストも受けてきた」
「親子で何とか食らいついてきた」
それでも、
「このままで本当に大丈夫だろうか」
「解き方を覚えているだけではないだろうか」
「算数が苦手になりかけているのではないか」
「5年生から、このまま進んでよいのだろうか」
そう感じているご家庭は少なくないと思います。
中学入試算数リスタートは、そういうご家庭に向けた立て直しの提案です。
4年生で算数が苦しくなった子は、能力がないとは限りません。
今の学習スタイルや進度が、その子に合っていなかっただけかもしれません。
大切なのは、苦しいまま同じやり方を続けることではありません。
一度、算数の基本動作に戻ることです。
「どこを着眼点にして、何を書くのか」
「書いたものを見て、何を求められるのか」
「どうして、それを求められるのか」
そこから、受験算数を組み直します。
4年生で算数が苦しくなるのは、珍しいことではありません
3年生から塾に通っていても、本格的な受験算数は4年生から始まると考えた方が良いです。
3年生のうちは、まだ準備段階です。
計算、文章題、図形、規則性、推理などに触れながら、少しずつ受験算数の世界に入っていく時期です。
ところが、4年生になると、一気に様子が変わります。
- 単元の種類が増えます
- 問題の抽象度も上がります
- 宿題も増えます
- テストも本格的になります
そこで、順調に進む子もいれば、少しずつ苦しくなる子もいます。
これは、特別なことではありません。
むしろ、4年生の受験算数は、子どもによって合う・合わないが出やすい時期です。
青信号・黄色信号・赤信号
4年生で1年間学習すると、子どもの状態は大きく3つに分かれます。
青信号
このまま進んで良さそうな子。
黄色信号
このまま行けるか、少し心配な子。
赤信号
このままではかなり厳しい子。
青信号の子は、そのまま進んで良い可能性が高いです。
今の学習スタイルが本人に合っていて、理解の積み上げもできているなら、大きく変える必要はありません。
難しいのは、黄色信号の子です。
黄色信号の子は、一見するとそこまで悪くありません。
- 授業にはついていっているように見える
- 宿題も何とかこなしている
- テストでもひどい点数ばかりではない
- 本人も「分かっている」と言うことがある
しかし、よく見ると危うさがあります。
- 解き方を覚えているだけになっている
- 問題文が少し変わると止まる
- なぜその式になるのか説明できない
- 図や表を書かずに頭の中だけで進めようとする
- 間違えた問題を直しても、次に生かされない
- 新しい単元が来るたびに、前の単元が抜けていく
この状態なら、計画変更を検討した方が良いです。
ただし、青信号と黄色信号は区別がつきにくいものです。
黄色信号に見えていた子が、成長とともに抽象的な考え方に慣れ、ある時期から青信号に変わっていくこともあります。
ですから、黄色信号だからといって、すぐに計画変更が必要だとは一律には言えません。
大切なのは、今の学習で本当に理解が積み上がっているのかを、冷静に見直すことです。
赤信号の子は、早く動いた方が良いです。
- 授業についていけない
- 宿題がかなり重い
- 解説を読んでも分からない
- テストで厳しい結果が続く
- 算数が嫌いになりかけている
- 親子で勉強する時間が苦痛になっている
この状態で同じやり方を続けると、学習時間は増えているのに、学力が高まらず、算数への苦手意識だけが強くなることがあります。
- 青信号だと信じられるなら、そのまま進む
- 黄色信号だと思うなら、計画変更を検討する
- 赤信号なら、すぐに計画変更した方が無難
このくらいの感覚で良いと思います。
受験算数OSで、算数を一から組み直す
受験算数OSは、新5年生から学習をスタートする設計の教材です。
だからこそ、4年生でうまくいかなかったとしても、ここから学び方を立て直せば十分に間に合います。
必要なのは、解き方の暗記を続けることではありません。
「何を書くか」を重視する勉強に切り替えることです。
受験算数OSの使い方は、大きく分けて、2つあります。
1つは、通塾を続けながら、週1〜2回、受験算数OSに取り組む方法です。
もう1つは、通塾をいったん休む、または回数を減らし、受験算数OSを中心にして学び方を立て直す方法です。
どちらの形でも、これまでの勉強から質を変えることができれば、学力は高まります。
大事なのは、目先の塾内成績だけではありません。
本当に必要なのは、入試本番で使える学力を高めることです。
受験算数OSで重視している「表を書く力」は、入試のためだけの力ではありません。
条件を整理し、相手に伝わる形でまとめる力は、将来、社会に出てからも役立つ力です。
だからこそ、ただ答えを出すだけでなく、説得力のある、わかりやすい表を書くことを大切にしています。
ここから、算数の学び方を変えていきましょう。
立て直すなら、塾のペースから一度離れるのが理想です
4年生で算数が赤信号になっている場合、私は本来、いったん塾のペースから離れることをおすすめしたいです。
なぜなら、赤信号になっている子にとって、今の塾のペースは速すぎる可能性が高いからです。
その状態で、同じ授業を受け、同じ宿題をこなし、同じテストを受け続けても、算数の学び方そのものは変わりにくいです。
必要なのは、もう一度、受験算数の基本動作に戻ることです。
「どこを着眼点にするのか」
「何を書くのか」
「書いたものから何を求められるのか」
「求めたものを使って、次に何を求められるのか」
この流れを、シンプルな問題から作り直す。
そのためには、短い時間でもよいので、できるだけ毎日取り組む方が効果的です。
理想は、1日1時間。
週6日、できれば週7日。
受験算数OSを中心にして、算数の学び方を組み直していきます。
ただし、塾を続けながらでも始められます
とはいえ、塾をいきなりやめるのは不安だと思います。
算数以外の教科もあります。
周囲が塾に通っている中で、塾を離れることに抵抗があるご家庭も多いと思います。
その場合は、妥協策として、塾を続けながら週1回、1〜2時間だけ受験算数OSに取り組む方法もあります。
- 週1回、受験算数OSのテーマを3個学習する
- その後、練習問題に取り組む
- 分からないところはAIも併用する
これだけでも、塾の宿題をただこなす時間とは違います。
塾で一度触れた内容を、受験算数OSで改めて整理する。
「解き方を覚える」のではなく、「何を書くか」「どう考えるか」に戻す。
そういう時間を作ることに意味があります。
ただし、本気で赤信号から立て直すなら、週1回だけでは足りない場合もあります。
そのときは、塾の量を減らす、通塾を一度休む、受験算数OSを中心にするなど、より大きな計画変更を検討した方が良いと思います。
新5年生から始めれば、やがて追いつく
- 新5年生から受験算数OSで立て直しを始める
- 週1日は、受験算数OSにしっかり取り組む
- そして、夏休みは少しペースを上げて学習する
この流れで進めれば、少しずつ算数の学び方が変わっていきます。
通塾を続ける場合は、塾で一度触れた内容が、受験算数OSの予習のような役割を果たすこともあります。
そのうえで、受験算数OSでは「何を書くか」「どう考えるか」を深く身につけていきます。
学習スピードや夏休みの取り組み方によって差はありますが、6年生7月までに標準範囲をしっかり終え、十分に戦える土台を作ることを目指します。
まずは、新5年生2月分から始めてください。