中学入試算数リスタート

4年生で算数が苦しくなった子へ

4年生の1年間、進学塾で算数を学んできた。

宿題もやってきた。テストも受けてきた。親子で何とか食らいついてきた。

それでも、

「このままで本当に大丈夫だろうか」
「解き方を覚えているだけではないだろうか」
「5年生から、このまま進んでよいのだろうか」

そう感じているご家庭は、少なくないと思います。

中学入試算数リスタートは、そういうご家庭に向けた「立て直し」の提案です。

4年生で算数が苦しくなった子は、能力がないとは限りません。今の学習スタイルや進度が、その子に合っていなかっただけかもしれません。

大切なのは、苦しいまま同じやり方を続けることではなく、一度、算数の基本動作に戻ることです。

どこに着眼して、何を書くのか。 書いたものを見て、何を求められるのか。 求めたものを使って、次に何を求められるのか。

この流れを、シンプルな問題から組み直します。

4年生で苦しくなるのは、珍しいことではありません

3年生から塾に通っていても、本格的な受験算数は4年生から始まると考えた方がよいです。3年生と4年生では、求められることが質的に変わるからです。

3年生のうちは、その場で考えて解ければ十分です。目の前の問題に向き合い、あれこれ試して答えにたどり着く。それができれば、うまくいっている状態です。

ところが4年生になると、そこに一段、高いものが求められます。教わった解き方を理解し、自分のものとして吸収し、次に似た問題が出たときに再現できること。これができて初めて「身についた」とみなされます。

単元が増えることや問題が難しくなることもありますが、「再現できることが求められる」という変化こそが、4年生の本当の壁です。その場では解けていた子が、少し形を変えられると止まってしまうのは、ここでつまずいているからです。

順調に進む子もいれば、少しずつ苦しくなる子もいます。これは特別なことではありません。4年生の受験算数は、子どもによって合う・合わないが出やすい時期です。

青信号・黄色信号・赤信号

「教わったことを再現できているか」という視点で見ると、4年生の1年間を終えた子どもの状態は、大きく3つに分かれます。

青信号:このまま進んでよさそうな子。

今の学習スタイルが本人に合っていて、理解の積み上げもできているなら、大きく変える必要はありません。

黄色信号:このまま行けるか、少し心配な子。

一見すると、そこまで悪くありません。授業にはついていっているように見える。宿題も何とかこなしている。テストもひどい点数ばかりではない。本人も「分かっている」と言う。

しかし、よく見ると危うさがあります。

  • 解き方を覚えているだけになっている
  • 問題文が少し変わると止まる
  • なぜその式になるのか説明できない
  • 図や表を書かず、頭の中だけで進めようとする
  • 新しい単元が来るたびに、前の単元が抜けていく

赤信号:このままではかなり厳しい子。

授業についていけない。解説を読んでも分からない。テストで厳しい結果が続く。算数が嫌いになりかけていて、親子で勉強する時間が苦痛になっている。

この状態で同じやり方を続けると、学習時間は増えているのに学力が高まらず、算数への苦手意識だけが強くなることがあります。

判断の目安は、このくらいの感覚でよいと思います。

青信号だと信じられるなら、そのまま進む。 黄色信号だと思うなら、計画変更を検討する。 赤信号なら、早めに動いた方が無難です。

ひとつ補足すると、青と黄色の区別はつきにくいものです。黄色に見えていた子が、成長とともに抽象的な考え方に慣れ、ある時期から青に変わっていくこともあります。ですから、信号の色そのものより、「今の学習で本当に理解が積み上がっているか」を冷静に見直すことが大切です。

受験算数OSで、算数を組み直す

受験算数OSは、新5年生から学習をスタートする設計の教材です。

だからこそ、4年生でうまくいかなかったとしても、ここから学び方を立て直せば、仕切り直しでき、機能します。

必要なのは、解き方の暗記を続けることではなく、「何を書くか」を重視する勉強に切り替えることです。問題を読んで、どんな表を書くかを考える。表に条件をすべて書き込み、その表を見て、次の一手を考える。この基本動作を積み重ねていくと、「書いたら解けた」という経験が少しずつ増えていきます。

進め方は、2つあります

受験算数OSを中心に据える形

赤信号の場合、私は本来、いったん塾のペースから離れることをおすすめしたいです。赤信号になっている子にとって、今の塾のペースは速すぎる可能性が高く、その状態で同じ授業・同じ宿題・同じテストを続けても、算数の学び方そのものは変わりにくいからです。

この形で立て直すなら、短い時間でもよいので、できるだけ毎日取り組む方が効果的です。理想は、1日1時間。週6日、できれば週7日。受験算数OSを軸にして、算数の学び方を組み直していきます。

塾を続けながら、併用する形

とはいえ、塾をいきなりやめるのは不安だと思います。算数以外の教科もありますし、周囲が塾に通っている中で塾を離れることに抵抗があるご家庭も多いはずです。

その場合は、塾を続けながら、週1回1〜2時間だけ受験算数OSに取り組む方法があります。

  • 週1回、受験算数OSのテーマを3つ学習する
  • その後、練習問題に取り組む
  • 分からないところはAIも併用する

塾で一度触れた内容が予習のような役割を果たすので、受験算数OSでは「何を書くか」「どう考えるか」に集中できます。塾の宿題をこなす時間とは、質の違う時間になります。

ただし、赤信号から本気で立て直すなら、週1回では足りない場合もあります。そのときは、塾の量を減らす、通塾を一度休むなど、より大きな計画変更を検討してください。

新5年生から始めれば、追いつけます

新5年生の2月から立て直しを始め、週のペースを守って進め、夏休みに少しペースを上げる。

学習スピードや夏休みの取り組み方によって差はありますが、この流れで、6年生7月までに標準範囲をしっかり終え、入試で十分に戦える土台を作ることを目指します。

大事なのは、目先の塾内成績だけではありません。本当に必要なのは、入試本番で使える学力です。

ここから、算数の学び方を変えていきましょう。

まずは、新5年生2月分から始めてください。

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