- 2018年4月25日
3年生と算数パズル
1990年頃から、小学3年生から通塾する文化が始まりました。
※当時は小学1・2年生の通塾はやりすぎの塾の下品なパフォーマンスと思われ、非常識でした。
塾によっては小学3年生の通塾は必要無しといいきるところもありました。
3年生にはどうしてもこれを学習してもらいたいという理念で始まったわけではないので、何をやるかは各塾でバラバラでした。
3年生の学習としては、下の5つが考えられます。
- 先取り学習
- 計算と簡単な問題
- 応用問題
- 算数パズル
- 書き出し
先取り学習は一部の優等生以外に効果無し、計算と簡単な問題は勉強が苦手な子以外に効果無し、応用問題は先取り学習の意味合いに近く、書き出しは当時は注目されていなかったということから、難関中を目指す子たちには、算数パズルがメインの学習内容になりました。
算数パズルは取り組んだ方が良いのか
私の経験で言えば、3年生から塾に通い、算数パズルをたくさん解いた子と、3年生の間は塾に通わず、家でも算数パズルを取り組んだことがないという子で、4年生以降の優位性はあるとは思えません。
これを書くと、算数パズルに学習効果がないと思ってしまうと思いますが、そうでもありません。
私は、算数パズルを取り組むことは、勉強ではないと思っています。
知的な遊びの1つです。
知的な遊びには、将棋や囲碁やオセロやトランプや、シミュレーションゲームもあります。
スマホゲームでも、これは戦略的を立てる練習ができてとても良い!と思える知的なものがあります。
3年生の間(もちろん1~2年生も、4年生~も)は知的な遊びが必要で、知的な遊びとして、算数パズルを取り組むことも、それ以外のものを取り組むことも、同じような学習効果があるという主張です。
そう考えると、3年生で算数パズルを取り組んだらどうなるとか、取り組まなかったらどうなるといった話は無視できます。
算数パズルも含めて、知的な遊びをしていたかどうかです。
頭の良い子は小学3年生で塾に行って算数パズルをしなくても、家で、些細なものでも知的な遊びに変えて取り組んでいることが容易に想像できます。
3年生のメイン2大学習は「書き出し」「計算」ですが、それだけだとバラエティに富んでなくて、飽きてしまいます。
知的な遊び探しよりも、勉強を何かしたいという場合は「書き出し」「計算」「先取り学習(有効かどうかは人によりますが)」に加えて、「算数パズル」を取り組むと良いです。
算数パズルはたくさんやった方が良いのか
上記の通り、算数パズルに限らず知的な遊びをすべて含めての話になります。
たくさんやった方が良いかと聞かれましても、条件付きでの回答になります。
条件というのは戦略を立てているかです。
お子様が取り組んでいるときに、戦略を立てているなと思えば、たくさんやるほど効果がありますし、戦略を立てていないようならば、たくさんやってもあまり効果がないと思います。
量よりも質です。
勉強ではなく知的の遊びなので、保護者が目くじらを立てて、しっかり管理することではありませんが、戦略を立てているかどうかは気にして、ときどき、戦略を立てるように促すアドバイスがあると良いと思います。
同じものをずっと取り組む
算数パズルにはいろいろありますが、それなりの負荷がかかり、気に入ったものがあったら、それに熱中して集中して取り組むと良いと思います。
それのエキスパートを目指す感覚です。
いろいろなことをやっては効果半減だと思います。
単純なルールでシンプルで、負荷がかかるものとして、さらに戦略的な要素の強いものが良いと思いますので、ナンバープレイスやカツクロなどが思い浮かびます。
ナンバープレイスとカツクロの他にもいろいろ面白そうなものがあると思いますので、相性の良いものが見つかると良いと思います。
塾で使用している教材や市販の思考系の問題は万人受けするように、負担がかからないようにバラエティに富んでいますので、鍛えられるという視点で見ると物足りないです。
楽しんで解けば良いと考えるか、鍛えたいと考えるかによって、取り組み方が変わると思います。