子どもは図をかくのが苦手

最近、Twitterでフォローした方のフォロアーさんの投稿がよく流れてきて、いままであまり見なかった内容を目にします。

とても気になったのは、図を描くのが難しいということです。

図といっても自由にお絵かきをするというものではなく、算数の文章を図に変換していくことです。

私の印象では、立体図形や平面図形など、問題に載っている図を真似してかく作図は、得手不得手はありますが、それなりにしっかり描ける子が多いという印象はあります。

しかし、未知なものを自力で思い描いて作図するのは容易ではありません。

分かりやすく解きやすく描くためには、どこが重要ポイントなんだろう?ということが掴めていない子が多いと思います。

1問解説するときに、その問題にふさわしい図を描くと、次の問題の演習のとき、前問の真似をした図を描くことはできますが、そのレベルに留まります。

Twitterでは図を描くのは難しいから練習が必要という論調が多いようですが、難しいことは避けた方が良いというのが私の持論です。

難しい図を描く問題は図を描かない。

どうしても描かなければならないと個人的に思っている「つるかめ算や平均算の面積図」「速さの解くための図(状景図)」「容器の図(真正面から見た図)」「立体図形の問題独自の図」「図形の移動の図」はしっかり練習して慣れていくことが大切ですが、これにあてはまらないものは、図を描かないで解けば問題はないと思います。

割合等の文章題は表を活用すれば、図を描くよりも書きやすいし、書いた後に考えやすくなり応用問題に対応しやすいです。

速さ関連の文章題は比例の表を利用すれば十分です。

いずれの分野も問題ごとにその問題に対応した書き方をいちいち覚えるよりも、表をほぼ同じように書いて解いた方が早く身につきます。

何年か前から社会で成功して活躍している裕福な男性は「着るものはユニクロ」という人が多いような気がします。

理由は服を選ぶのがストレスで、ユニクロの服ならば、何も考えずにハンガーやタンスから手にして、そのまま着るだけだからストレスフリーだそうです。

そういう理由を知ってからは、私も服はいつでも一緒です。

柄入りのTシャツがかなりあるので、それを処分するのはもったいないと思っているので、痛んで捨てるまでは「今日はどの柄にするか?」を考えますが、それがストレスになっていると思います。

話がいきなり飛んだ感じがしますが、そうではありません。

表を書いて解くのは、ユニクロの服と同じです。

何も考えずにユニクロの服を着て、会社に行って、そこから頭を使ってハイレベルの仕事をしていくのと同じように、何も考えずに表を書いて、そこから頭を使ってハイレベルの問題の解法を考えていきます。

問題に合わせて図を考えて描くというのは、ファッションショーに出ても恥ずかしくないくらいのオシャレさを追求している行動と似ているのかもしれません。

相当なスキルが無いと、色の組み合わせ、ワンポイントの入れ方、ちょっとしたアクセントの入れ方などセンスが問われ、難しいです。

問題に合わせて図を描くときもそれと同じようにちょっとした工夫が必要です。

教わった通りの工夫ならできますが、各自工夫してアイデアを図に反映させることができるかです。

まだ受験算数に不慣れな子どもに、この問題にベストな図を描いて解こう!というのは、ファッションセンスを求めるようなものです。

服の選び方のセンスがありオシャレな保護者もいらっしゃいますが、子どもが算数の問題を解くときは、ユニクロが良いと思います。

表の書き方は、問題ごとに最適な図を描くことよりも簡単ですが、加工の仕方に少し慣れていないと自由に使いこなすことは難しいです。

特に、プラスマイナスの処理と、○数字と端数の扱いに慣れていることが前提になります。

それを身につけられる「比と割合」表で解く練習問題120をお勧めいたします。

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