なぜ方程式で解いてはいけないのか

インターエデュを見ていると、1年に数回、方程式で解いた方がお得だという書き込みを見ます。

理系のお父さんの意見ということが多いですが、案外、家庭教師にもそういう意見もあるようです。

全員にあてはまるわけではありませんが、家庭教師は、集団塾で働くのを断念した人、もしくは、集団塾で専任講師になれない人です。

そういう私も集団塾で働くのを断念しています。

断念した理由は人それぞれなので「断念した人=○○」とするわけにはいきませんが、集団授業で教務力不足で通用しなかった人が家庭教師に回っているケースは多いと思います。

家庭教師が「方程式の方がお得」と書いているのを見ると、この人は通用しなかった人かなと思ってしまいます。

 

どうしていけないかという前に、どうして方程式を利用するのでしょう?

それは中学に行ったら方程式で解くので、算数の解法が「回り道」「無駄」だと考えているのではないでしょうか。

教材販売するときも「数学に直結する解法!」というタイトルにしたら、惹かれるのではないでしょうか。

自転車なら補助ありとか水泳ならビート板などの補助を利用しても自然に感じますが、学問になると、無駄に思えてしまうのが不思議です。

 

方程式を寿司を握る行為というイメージで捉えて欲しいです。

あまり共通する話ではありませんが、全く違うというわけでもないと思います。

1年くらい前にホリエモンが、寿司の職人がやる下積みなんて意味がない、研修すればすぐに握れると持論を展開したそうですが、まさに方程式と同じです。

「面積図なんて意味がない、教えればすぐに方程式で解ける」

ホリエモンのように超合理的な人ならばそう思うのかもしれません。

 

そのときに、芸能人のご意見番みたいな役割もしているダウンタウンの松本が、ホリエモンが寿司屋で修行していた経験があるのならば説得力があるが、そうでないなら説得力はないというようなことを言ったそうです。

まさに同じことが言えます。

進学塾で難関中学を目指す生徒さんにつるかめ算などの文章題をしっかり教えてきた人が、最初から方程式で教えるというのならば、まだ説得力はありますが、そうでない人がいくら合理的だと言っても話になりません。

「それじゃ通用しないから面積図を描いているんだよ」としか言えません。

 

では、つるかめ算で、方程式と算数流で解き比べてみます。

つるかめ算の問題は「つるとかめが合計20匹いて、足は48本」ということにします。

かめを求める問題にします。

 

方程式ならば、XとYを使った連立方程式とするか、片一方を「48-X」にして未知数を1つにするかのどちらかですが、連立方程式で解いてみます。

つるをX、かめをYとします。

頭数の式は、X+Y=20

足の数の式は、2X+4Y=48

Xをそろえると

2X+2Y=40

2X+4Y=48

差を考えて、2Y=8、Y=4となります。

 

算数流で行きます。

もし全部つるならば、足の数は2×20=40本です。

しかし、実際は足の本数は48本なので、8本多いです。

つる1羽をかめ1匹にかえると、足の数は2本増えます。

8本増やしたいので、つるを8÷2=4羽かえればいいので、かめは4匹となります。

 

見比べるとどのように感じますでしょうか?

似ているといえば似ています。

しかし、方程式の場合は実感しながら解くわけではなく、式を立てれば終わりです。

あとは作業で解き進めます。

2つの式を立てるところで頭を使いますが、式を立てたら、頭はひと休みです。

頭をひと休みさせることができるところが、合理的な人から支持されるところだと思います。

 

算数流は、40本は、全部つるのときの足の数

8本は実際との違い

2本はつるとかめを交換したときの差の縮まり方

というように出てくる数字がすべて意味があります。

この数字はどういう意味があるんだろう?ということを考え続けていけば、最後まで頭を使います。

そういう頭の使い方をして問題を解いていくことによって、この式の意味はなにかと考える習慣がつきます。

 

極端な例ですが、算数でイメージする力を養わない人は「3×4」と「4×3」は同じに見えると思いますが、イメージする習慣のある人は、3×4は3を4個たしたもので、4×3は4を3個たしたものというイメージでとらえます。

数学になると、解の公式や様々な定理がありますが、式がイメージできない人は、覚えているものをそのまま使うだけですが、式がイメージできる人はどうしてその公式や定理が成り立つかが理解できます。

高度な数学になればなるほど、公式や定理を理解して使いこなさないとキツいと思います。

 

そろそろ結論を書きます。

インターエデュでは、できればなんでも良いという書き込みがありますが、算数で解くことを習得せずに方程式を使うと、式を考える習慣がつかず、せっかく算数を学習しても生かしきれません。

禁じ手だからダメとか、算数のルールとか、塾でダメと言われているからという理由ではありません。

式を考えることがとても大切だからです。

方程式は式を考える習慣がついてからやれば良いことで、いまは算数の力をつけてイメージ力を高めることに力を注ぎたいです。

寿司屋の職人に例えると、寿司屋の現場に入ることで、職人とは何かを叩き込まれるときです。

 

消去算は線分図でそろえる塾講師もいますが、それも含め、やっていることは連立方程式です。

式を書いて分配の法則でグイグイ解いていくこともあります。

でも、だからといって、方程式オンリーでいったら、イメージする力が育成されません。

方程式で解かなくても解きやすい問題は、そこでイメージ力を高めたいのです。

 

また、逆比も算数の特徴だと思います。

逆比は、積一定をイメージできていないと使えません(典型題は作業でできますが)。

方程式で式をつくるよりも逆比を使った方がイメージして解いていると思います。

 

イメージなんて不要と思われている方ならば方程式を最初から学習するのが良いと思いますが、塾講師の9割以上はそれに反対すると思います。

少数意見はいろいろありますが、しっかり算数に向き合っている人で、方程式が良いと思っている人はいないのではないでしょうか。

6年生で、算数の力が十分あれば、方程式でもなんでも良いですが、ステップ段階を飛ばすこととは違います。

1つの式ごとに何を求めているかをするかを把握することが、算数を鍛えていることになると思います。

保護者様がお子様に教えるときも、この式で何が求まったのかを確認することが多いと思いますが、それが重要だと思っているからだと思います。

「これは何を求める式?」

方程式よりも、こういう声かけをしてフォローした方が良いと思います。

 

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