- 2020年3月20日
塾に1~3年生から通い、保護者が熱心にフォローすると、良い点数を取りやすいです。
その調子で4年生、5年生と進めていき、5年生が終わる段階のときに、良い偏差値で良いクラスにいる生徒さんでも、あと1年同じ調子でいくのは容易ではありません。
5年生までは、教わったことができれば良い点数を取りやすいです。
何回も反復練習すると、点数につながります。
ところが6年生、特に秋からは、瞬時に解き方が分からない難しい問題に、いろいろ手を動かして、仕組みを見抜き、自分で解き進めていくことができないと、徐々に成績が下がります。
成績が下がり始めてきたと実感する頃には、挽回することが大変になります。
よく、うちの子は失速するでしょうか?と聞かれることがありますが、その時点で予想することは可能です。
しかし、生徒さん自身、成長するので、いきなり難問に強くなる子もいれば、案の定難問に歯が立たず、徐々に偏差値を下げる生徒さんもいます。
大丈夫と思った生徒さんは大丈夫ですが、下がるかも?と感じる生徒さんでも、逆に、この先、力を付けることもあるというわけです。
成長するかどうかまでは分かりません。
また、下がると予言した後、成長した場合、あの先生は見る目がないと思われてしまいますので、下がるとは言いにくいとは思います。
素直な子は成長しやすいですが、あくまでも傾向なだけです。
では、表題の通り、失速しないために、どのようなことをした方が良いかを書いていきます。
失速というくらいなので、いま現在は良い成績です。
偏差値60台と想定しています。
いま60あれば、下がっても55くらいかなと思うと、そう甘くはありません。
45くらいになる恐れもあります。
下がらない方法なんてあるの?と思われる方もいらっしゃると思います。
おそらく塾では、授業の復習を反復しましょう、基礎トレをしっかりやりましょうだけのアドバイスだと思います。
それで下がったら、反復が足りない、しっかりやっていなかったで片付けられてしまいそうです。
つまりは、意味の無いアドバイスと言えます。
これから書く方法は、聞くと、それは納得、当然と思われると思いますが、あまり聞かないので、実行している生徒さんも少ない方法です。
ややもったいぶってしまいましたが、それは、得意単元をつくることです。
得意にする単元は何でもいいわけではありません。
女子ならば、「平面図形と比」に絶対の自信を持てるように学習しましょう。
平面図形と比のスペシャリストと言えるレベルまで達して失速することはないです。
平面図形で終わらせずに立体図形にも強くなれば、さらに安定します。
男子ならば「速さと比」に絶対の自信を持てるように学習しましょう。
速さと比ができれば、多くの文章題は余裕でマスターできますので失速はしません。
速さはいろいろな問題がありますので、一朝一夕には完璧にできたとはなりません。
やり甲斐のある単元ですが、それが得意と言えるレベルまで行けばとても強いです。
場合の数に強くなれれば、さらに良いですが、場合の数を独学で身につけていくのは結構大変です。
典型題だけやっても力は付きませんので、場合分けの技術の向上が必要です。
5年生から場合の数中心でスカイプで指導を受けている生徒さんが毎年少数ですが、います。
かなり上達しますので、やればできるようになるというのは確かです。
当教材の場合の数の問題をしっかりやれば、場合分けの技術が向上し、得意になると思います。
典型題ばかり解いたり、分からないときに、場合分けを意識せずに、解説を見て納得して終わりでは、やっても力は付きません。
こういう場合分けをすればいいのかと納得することが大切です。
塾の復習を満遍なくやっても、おそらく周りの人たちと同じような学習になり、失速を食い止められないと思います。
一単元に集中することで、かなり高い難度の問題まで踏み込むことができます。
しっかり取り組む単元が、他の単元にも影響する単元であれば、1つを極めることで大きな効果を期待できるというわけです。
平面図形と比や、速さと比は練習量でかなり上達します。
日々訓練という意識で取り組んで、この単元だけは誰にも負けない!という状況を作ることが大切です。