受験生は残り1ヶ月、どういう学習をすべきか

ブログを書き始めて5年ほど立ちます。

最初はアメブロやgooなどをやっていましたが、それは若気の至りということですべて消去しています。

そのような無料ブログも含めて、いままで何回か受験生の残り1ヶ月の学習を書いてきました。

今回も書こうと思いますが、いままでのものと読み比べてみますと、若干書いている内容が変わるかもしれません。

最新が最良という姿勢でやっておりますのでご了承願います。

 

にほんブログ村で登録されているブログは、最近はまったく目にしていませんが、タイトルだけ見て「えっ?」と思ってしまうものも多々あります。

よく、保護者様から「経験がないのでどうすればいいか分からない」という声を聞きますが、それほど難しくはありません。

スタンダードに普通のことをやるだけです。

直前スペシャルとして特別な学習を始めると失敗する可能性があります。

 

勤務していた塾では伝統的に、1月から朝型に切り替え、6時起き、5時半起き、5時起きとどんどん早めていくことを指示していました。

理由は、入試は午前だからだそうです。

そのリズムに乗れずに、学習時間が短くなり成績ダウンする生徒さんも少なからずいたと思います。

冷静に考えて、夜の学習を減らし、朝寝ぼけているときに、漢字や計算や知識の確認だけで過ごしていたら、学力低下は当然のことです。

普通に考えて、入試前は学習の質の充実が第一のはずですが、特別なことをやろうとするよくないケースです。

「特別なことは何か?」と探す姿勢ではなく、「特別なことはしない!」という姿勢の方が無難です。

 

話が少し変わりますが、元同僚に、「大手塾が繁盛していることから、通信教育は成り立たないシステム」「通信教育が良いのなら、大手塾は潰れるはずだ」という理由で、通信教育が否定されたのはとてもショックでした。

「大手塾が繁盛している=通信教育が駄目」となるはずがありません。

一見、誰がが堂々と語っていると、それが正しいと思いがちですが、理由が成り立っているか冷静に考えると、案外、破綻しているものが多いです。

 

入試前になるといきなり出てくる言葉に次のものがあります。

  1. 新しい問題を解くと自信がなくなるから、復習に専念
  2. 新しい過去問は解かずに、過去問を反復する
  3. 易しい問題を解いて自信を付ける
  4. いままでできなかった問題を解く
  5. 苦手単元に特化する
  6. 得意単元に特化する

 

このあたりだと思います。

まず、1番が決定的におかしいのが、入試は新しい問題ということです。

残り1ヶ月の学習は、すべて入試の模擬試験という姿勢で取り組んだ方が良いはずです。

「練習では新しいものに取り組まずに、本番では新しいものを解く」というのは腑に落ちません。

プロ野球でもCSで、リーグ1位のチームは試合勘をなくさないように、工夫して練習試合などを組んでいます。

受験勉強もそれと同じような気がします。

 

2も1と同じです。

 

3は入試が易しければそれで良いですが、入試レベルと同じか、少しだけ背伸びするくらいがいいと思います。

難しい問題を解いて、本番、易しく感じるようにするという作戦もありますが、ハイリスクハイリターンかもしれません。

易しい問題を解いて自信が付く受験生はいないと思います。

「易しいんだからこれなら私だってできるよ!」とよく生徒さんに言われました(タメ口の生徒さんは本音を言うことが多いというのが私の持論です)。

 

4と5は似ていますが、スランプに陥る原因になりそうで怖いです。

やる問題がズバズバとできるようになっていたら、気分は最高ですが、なかなかそうはいきません。

解説を読む時間が増えてしまうと思います。

そうするとバランスが乱れていることになります。

 

6は余裕のある人ならそれでも良いでしょう。

 

やはり、普通のいままで通りの学習でいくしかないと思います。

バランスが大切です。

「計算と一行問題」「難しい典型題」「易しい問題」「過去問」「いままでできなかった問題」「思考系問題」をバランス良く学習するしかないと思います。

解く時間(アウトプット)、解説を読む時間(インプット)の比率もいままでとあまり変えない方が良いと思います。

 

ダイエット法でも、ここ数年、私のちょっと興味を持ったものだけでも、「炭水化物を減らす」「小麦粉を減らす」「食事回数を減らす」「食事の回数を増やす」「肉を食べる」「野菜を先に食べる」「エゴマ油を飲む」「よく寝る」「筋トレをする」「有酸素運動をする」などがありました。

どれも良さそうに思いがちですが、結局のところ、摂取カロリーと消費カロリーの差でしかないと思います。

受験勉強においても、入試前の特別な学習があるわけではなく、普段通りの学習を継続していくだけだと思います。

 

ただし、気をつけたいのが、不正解が続くと動揺する危険性がいままでより高まることです。

不正解になったら、次は、できそうな問題をやるなどのバランスの良い学習をいままで以上に心がけた方が良いと思います。

難しい問題をやったら易しい問題をやるというローテーションです。

ウィスキーをショットグラスで飲むごとに、チェイサーを口に運ぶといった感じです。

 

個人的には、根気・粘り強さが重要だと思っていますので、図形の移動や点の移動の面倒くさい問題を取り組む時間を設けた方が良いと思います。

面倒くさい問題の良いところは、出来なかったときに、自信をなくさずに、もっと粘り強くやらなければ!と前向きになれることです。

能力や調子を否定されずに粘りを否定されるので、受験生にとってダメージがないというわけです。

とは言いましても、粘り強さを求める問題ばかりやるのは、大きくマイナスです。

あくまでもバランスの良い学習が大切です。

 

いままで苦手にしていた単元も、いまならば克服できる可能性が高まります。

受験前は、神経質に、自信をなくさないようにとだけ考えていると、案外、上手くいきません。

風邪をひかないように、怪我をしないようにという工夫はあった方が良いと思いますが、その他は、いつも通りに行動することが大切だと思います。

TOP